「メロンパンの移動販売って儲かるの?」
「失敗しないコツはある?」
「どうやって始めるの?」
などとお考えではありませんか?
メロンパンの移動販売はメディアで取り上げられやすく、比較的知名度があります。
そのため、キッチンカーでメロンパンを売りたいと思う方もいるのではないでしょうか。
ところが移動販売についてあまり知らないと「本当に売上が伸ばせるのか」「スムーズに始めるにはどうすればいいか」と、気になる部分が多いですよね。
そこで、本記事ではメロンパンの移動販売について、以下の点を紹介します。
- メロンパンの移動販売のメリット・デメリット
- 月間売上高や利益
- メロンパンの移動販売の始め方
- 失敗しないコツ
この記事を読むと、メロンパンの移動販売をスムーズに始められます。成功のコツを掴んで稼げるようになるためにも、ぜひ参考にしてください。
- 半年間の契約で月額20万円
- 開業に失敗しないためのサポート
- 最短納期なら1ヶ月半後にスタート
本記事のリンクには広告を含んでいます。
移動販売でメロンパンを売る4つのメリット
移動販売の商材として、メロンパンを選ぶメリットは4つあります。
- パンの中でも定番メニューで人気がある
- バリエーションをつけやすい
- メディアでの取り扱いが多く集客しやすい
- 時間帯を問わず売れやすい
以下で1つずつ説明していきます。
1. パンの中でも定番メニューで人気がある
メロンパンは、パンの中でも定番商品のため、売りやすいのがメリットです。
ネットリサーチのDIMSDRIVEで行われたアンケートでは「どんなパンが好きですか? 」という質問に対し、メロンパンの順位は男性で8位、女性で7位でした。
この順位は、クリームパンやチョコパン、サンドイッチなどの人気メニューよりも上位です。
10代に限ると男性で2位・女性で3位、20代では男性で3位・女性で5位と、いずれも高い結果となっています。
さらに、ねとらぼ調査団が行った「菓子パンの中で好きなのはどれ?」というアンケートでは、メロンパンはあんぱん・クロワッサンに次いで3位でした。
このようにメロンパンは人気があるため、マイナーな商品と比べると売りやすい商材です。
2. バリエーションをつけやすい
メロンパンは、抹茶や苺のフレーバー、チョコチップなどでバリエーションをつけやすいです。
種類が豊富にあると、1人で何個も購入したり、数種類買って家族で分け合ったりするお客様が多くなります。
そのため、客単価を上げやすいのがメリットです。
実際に、20種類以上のメニュー展開をするメロンパン屋さんもあります。
3. メディアでの取り扱いが多く集客しやすい
メロンパンの移動販売は、メディアに取り上げられることが比較的多いです。
たとえば、情報番組で扱われたり、テレビドラマにも移動販売車が出てきたりしています。
そのため、話題性で集客できるのがメリットです。
情報番組での取り扱いが多い
移動販売で知名度のある「シャトルのメロンパン」は、読売テレビの「未来創造堂」やABCテレビの「探偵ナイトスクープ」にも出演実績があります。
その他「富良野メロンパン」も、多数のメディアに取り上げられました。
テレビドラマでの取り扱いにより認知度アップ
TBSのドラマ『MIU404』で、メロンパンの移動販売車が登場したことも話題になっています。メロンパン屋「Melon de Melon」とドラマのコラボ企画で、実際に全国キャラバンのイベントも実施されました。
それにより、メロンパン専門のキッチンカーの認知が、さらに広まっています。
・参考元:PR TIMES|【メロンパン専門店】Melon de Melon 「MIU404」コラボ第2弾『JNNまるごとメロンパン号キャラバン』開始!
・参考元:WEBザテレビジョン|星野源、「MIU404」 “まるごとメロンパン”号に大反響「まるごと素敵です!」
4. 時間帯を問わず売れやすい
メロンパンは、ランチだけでなく間食としても需要があります。
そのため、カレーやラーメンなどの食事系と比べると、時間帯を問わず売れやすいです。
また、個包装されたパンは持ち帰りしやすいので、後で食べるために購入する人もいます。
移動販売でメロンパンを売る3つのデメリット
移動販売の商材としてメロンパンを選ぶことには、デメリットも3つあります。
- 販売価格を上げにくい
- 焼き上がりまでに時間がかかる
- 真夏は売れにくい
それぞれ見ていきましょう。
1. 販売価格を上げにくい
メロンパンは1個あたり200円前後で提供しているお店が多く、販売価格を上げにくい商品です。
単価が低めなので、販売個数が少ないと売上が伸びない点は、デメリットと言えます。
収入を増やすには、回転数や客単価を上げる工夫をしてみましょう。回転数を左右する焼き上がり時間については、次の章でお伝えしていきます。
2. 焼き上がりまでに時間がかかる
メロンパンは、焼き上がりまでに15分程度かかります。そのため、注文が入ってから焼き始めると提供スピードが落ち、回転率が下がるのがデメリットです。
回転数を上げるには、来客数や売れ行きを予測して焼かなければなりません。しかし、その日の天候や周辺のイベント状況にも左右されるため、予測するにはある程度の経験が必要です。
ロスを増やさずに回転率を上げるなら、パン屋専用の予約アプリ「パンタベル」を導入するのも選択肢の1つです。
予約販売を行うことによって、焼いたパンを確実に購入していただけるため、売れ行きを管理しやすくなります。
3. 真夏は売れにくい
移動販売は屋外で営業することが多いため、天候や気温で売れ行きが左右されやすいです。
特に夏は冷たいものやスパイシーな食事が好まれ、メロンパンは若干売れにくくなります。
暑い日の売上低下を防ぐには、以下のような対策をしてみましょう。
- 冷たいドリンクを販売する
- アイスやソフトクリームと合わせたメニューを提供する
実際に販売されている「富良野メロンパンソフト」は、1つの例として参考になります。
参考:富良野メロンパン
メロンパンの移動販売の月間売上高は約140万円
ここまで、デメリットをお伝えしてきましたが、メロンパンの移動販売は充分に稼げる商売です。
具体的な金額でお伝えすると、月間売上高は約140万円も十分目指せます。
各フランチャイズでも、以下のように収益モデルが公表されています。
月間売上高 | 売上総利益 (粗利) |
営業利益 | |
---|---|---|---|
富良野メロンパン | 141万円 | 79万円 | 47万円 |
ル・パン | 144万円 | 90万円 | 56万円 |
plaire(プレール) | 130万円 | – | 40万円 |
売上総利益(粗利)とは、売上高から仕入値を引いた金額です。営業利益は、粗利から経費を引いた金額を指します。
上記の通り、売上では月間約130~140万円、経費を差し引いても月40~50万円程が入ってくる計算です。メロンパンのメリットを活かして運営すれば、成功しやすくなるでしょう。
メロンパンの移動販売を始める9つのステップ
ここからは、メロンパンの移動販売を始めるまでの流れを紹介します。以下、9つのステップで進めていきましょう。
- 営業エリアを決める
- メニューや調理工程を決める
- 保健所へ営業許可の事前相談をする
- 移動販売車を用意する
- 仕込み場所を用意する
- 必要な資格・許可を取得する
- 出店場所へ交渉する
- 必要な設備・食材の準備をする
- 営業を開始する
1つずつ説明していきます。
1. 営業エリアを決める
はじめに、メロンパンの販売をする営業エリアを決めます。移動販売の営業許可は、出店エリアを管轄する保健所へ申請するためです。
同じ都道府県内でも、市ごとに申請が必要な場合もあります。どの辺りへ出店するかを決めておき、効率良く許可申請を進めていきましょう。
2. メニューや調理工程を決める
次に、メロンパンのメニューや調理工程を決めます。
パン生地から作る場合と、成型済みの生地を仕入れて焼く場合では、仕込み場所の要否が異なるからです。
また、生ものは提供できないなど、扱える食材にも制限があります。
そのため、メニューをしっかりと練ってから、保健所へ事前相談を行いましょう。
3. 保健所へ営業許可の事前相談をする
営業エリアやメニューを決めたら、保健所へ事前相談を行います。許可がおりる基準は一律ではなく、担当者や地域によって異なるためです。
たとえば、保健所では以下のような点を確認しましょう。
- 仕込み場所の必要性
- 許可の条件や必要な設備
- 提供メニューの可否や品目数
特にシンクの大きさや給排水タンクの容量は、要チェックです。万が一許可がおりなかったら、設備を作り変えるコストもかかってしまいます。
そのような事態を避けるためにも、詳しく話を聞いておきましょう。
4. 移動販売車を用意する
保健所へ事前相談をしたら、キッチンカーを用意します。用意する方法は、主に以下の5つです。
- 新車購入:約200万円~
- 中古車購入:約100万円~
- レンタル:短期で約3~10万円/日~
- リース:約20万円/月~
- 自作(DIY):約100万円~
なるべくコストをかけずに用意するならDIY、初期費用を抑えたいならレンタルも良いでしょう。
ただし一定期間以上の長期間利用であれば、購入した方がトータルで得をしやすいです。
また、移動販売車は車検や保健所の許可がおりる仕様でなければなりません。たとえば、2種類以上のメニューを売るなら、80Lの給排水タンクが必要とされます。
このような基準をクリアできるか不安な方は、プロに製作をおまかせするのも1つの方法です。
車種としては、軽バンや普通車のバンが、メロンパン販売でよく使われています。
軽バンならスバルのサンバーバン、普通車バンなら日産キャラバンなどがメジャーです。
ただし、軽バンは車内があまり広くなく、作業スペースが限られます。1t以上のトラックであれば、オーブンを置いてもゆとりがあるため、資金があるなら大きめの車もおすすめです。
ちなみに、ドラマ『MIU404』では、トヨタクイックデリバリーが使われていました。
5. 仕込み場所を用意する
メロンパンの調理工程によっては、仕込み場所も必要です。キッチンカーの中では、加熱や盛り付けなどの簡単な調理しか認められないからです。
そのため、以下のような作業は、仕込み場所で行わなければなりません。
- パン生地から作る
- 具材や野菜をカットする
たとえば、具材としてさつまいもを使う場合も、カットは仕込み場所で行います。
営業許可を取得する際に、仕込み場所の管理者の署名・捺印が必要なため、先に場所を決めておきましょう。
6. 必要な資格・許可を取得する
キッチンカーや仕込み場所などを用意できたら、資格や許可を取得します。
食品衛生責任者
食品衛生責任者の資格は、移動販売に限らず飲食店を開業するなら必須の資格です。ただし、難しいものではなく、1日講習を受ければ取得できます。
各都道府県の食品衛生協会で講習が開催されているので、日時を確認して申し込みましょう。
キッチンカーの飲食店営業許可
キッチンカーの車内で調理をする場合は、保健所の飲食店営業許可を取得しなければなりません。たとえば以下のような作業を行うなら、営業許可が必要です。
- キッチンカーの中でパンを焼く
- ドリンクをコップに入れて提供する
なお、保健所の営業許可や届出については「【最新版】移動販売(キッチンカー)の営業許可の取り方まとめ。2021年6月の食品衛生法改正もわかりやすく解説!」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
仕込み場所の菓子製造業許可
営業許可は、施設ごと(営業場所ごと)に取るものです。そのため、仕込み場所を使う場合は、キッチンカーとは別に許可を取得しなければなりません。
仕込み場所でパン生地を作るなら、菓子製造業の許可が必要です。
販売業の届出
焼成済みのパンを個包装して販売する場合は、許可ではなく届出を行います。届出の場合は設備要件がないので、保健所によるキッチンカーの検査もありません。
7. 出店場所へ交渉する
営業許可を申請したら、出店場所を決めましょう。あらかじめ場所探しを始めておき、許可がおりてから交渉するとスムーズです。
以下のように、メロンパンの移動販売には、若い人や家族連れが多い場所が向いています。
- スーパー・ショッピングモール
- 家電量販店・ドラッグストア
- 大学・オフィス街
出店場所の探し方については「【重要】移動販売(キッチンカー)の出店場所7選!見つけ方を6つに分けて詳しく解説」を参考にしてみてください。
8. 必要な設備・食材の準備をする
営業許可や出店場所の目処もついたら、備品や食材を購入します。メロンパンの移動販売では、以下のものを揃えましょう。
厨房設備・調理器具
キッチンカーの中でパンを焼く場合には、下記の設備や調理器具を使います。
- ガスオーブン
- トレー
- トング
ガスオーブンは、厨房設備の通販サイトで10~20万円程度で購入できます。
なお、車内ではパン生地づくりを行えないため、生地を作るための麺棒やミキサーなどは、必要であれば仕込み場所に用意しましょう。
包装資材
パンをお客様へ渡すための袋や紙ナプキンも準備します。包装用品の専門店や通販サイトで購入可能です。
SNSでの拡散を狙いたい場合は、おしゃれなデザインの袋や紙ナプキンを選びましょう。
食材(原材料やパン生地)
メロンパンの食材の用意のしかたには、大きく分けて以下の3つがあります。
- フランチャイズ本部から仕入れる
- 成型済みのパン生地を販売しているお店から購入する
- 原材料を仕入れて自分で作る
成型済みの生地を仕入れると、仕込みが不要なので業務を効率化できます。ただ、オリジナル商品を出したい場合は、生地から自分で作るのも方法の1つです。
自分で作る場合の原材料としては、以下のものが挙げられます。
- 小麦粉
- イースト
- 卵
- バター
- 砂糖
- フレーバーやトッピング
この他、提供メニューに合わせて必要な具材を購入しましょう。
9. 営業を開始する
ここまでの準備が完了したら、いよいよ営業開始です。
仕込みは前日までに終えておきましょう。当日の作業は、以下の内容がメインです。
- 開店準備をする
- パンの在庫状況を見ながら焼く
- 接客・会計をする
- 後片付けをする
メロンパンの移動販売で失敗しないためのポイントは、次の章でお伝えしていくので、ぜひ参考にしてください。
メロンパンの移動販売で失敗しない3つのコツ
メロンパンの移動販売で失敗しないためには、以下3つのコツがあります。
- 季節限定メニューを用意する
- ターゲット層の多い場所へ出店する
- フランチャイズに加盟する
それぞれ見ていきましょう。
1. 季節限定メニューを用意する
デメリットでお伝えした通り、メロンパンは夏に売上が伸びにくい商材です。
そのため、季節に合わせたメニュー展開をすることで、シーズンごとの売上低下を防ぎましょう。
また、期間限定メニューを作ると、飽きられにくくなる効果もあります。たとえば、以下のラインナップは、限定メニューの一例です。
<秋冬向けメニュー>
- かぼちゃやさつまいもを使ったメニュー
<夏向けのメニュー>
- カレーメロンパン
- 塩メロンパン
- レモンパン
季節に合わせて商品を変えるパン屋は多いので、他店のラインナップを研究してみるのも良いでしょう。
2. ターゲット層の多い場所へ出店する
DIMSDRIVEのアンケート結果にもあった通り、メロンパンは子どもや10代・20代の人に、特に支持されています。
そのため、学生や若い人の多い場所や、ファミリー向けの場所に出店するのがポイントです。たとえば、大学やショッピングモールなどが向いています。
また、イベントでは特別感のある食べ物が好まれるので、メロンパンは売りにくいかもしれません。会社・学校の昼休みや、日常生活の買い物のついでに寄れるような場所が良いでしょう。
3. フランチャイズに加盟する
メロンパンの移動販売で失敗しないためには、フランチャイズに加盟するのも選択肢の1つです。すべてのメニューを1から自分で開発するのは、手間と時間がかかるからです。
その点、フランチャイズに加盟すると、味や提供のしやすさまで考え抜かれたメニューを共有してもらえます。さらに、材料をフランチャイズ本部から仕入れできるケースも多いです。
メニュー開発や仕込みが不要であれば、商品のバリエーションを増やすのは難しくありません。季節限定メニューも扱いやすくなります。
また、成型済みのパン生地を仕入れできれば、仕込み場所を別途契約する必要がない点もメリットです。
フランチャイズのメリット・デメリットについては「【保存版】移動販売(キッチンカー)のフランチャイズの種類、費用や特徴、メリット・デメリットなど総まとめ!」の記事で詳しく解説していますので、ぜひそちらもご覧ください。