「石焼き芋の移動販売は令和でもチャレンジできる?」
「どんな準備をすればいい?」
「移動販売で許可や資格は必要?」
などの疑問をお持ちではありませんか?
石焼き芋に「車を使って移動販売をしている」というイメージをお持ちの方は多くいます。
実際に石焼き芋は、移動販売の商品として優秀な商品です。
この記事では、石焼き芋の移動販売が気になっている方に向けて次の内容を紹介していきます。
- 石焼き芋の移動販売を始めるメリット・デメリット
- 必要な道具
- 儲けるポイント
- 成功事例
これから石焼き芋の移動販売を始めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください!
- 半年間の契約で月額20万円
- 開業に失敗しないためのサポート
- 最短納期なら1ヶ月半後にスタート
本記事のリンクには広告を含んでいます。
石焼き芋の移動販売を始める5つのメリット
こちらでは、石焼き芋の移動販売について、メリットを5つ紹介します。
- 調理が手軽
- 原材料を入手しやすい
- 普遍的な人気がある
- 軽トラックで始められる
- 食品衛生法上の営業許可が不要
それぞれ詳しくお伝えしていきます。
1.調理が手軽
石焼き芋は、調理が手軽にできる点がメリットです。
作り方は、専用の焼き機にさつま芋を入れ、柔らかくなるまで火を通すだけ。
焼き機さえあれば大掛かりなキッチンを準備する必要はありません。
移動販売で定番のたこ焼きやクレープでは、綺麗に作るのが難しかったり、提供するまでの手順が意外に複雑だったりすることも。
その点、石焼き芋なら複雑な工程がないので、誰が作っても味や見栄えの差が生まれにくいです。
石焼き芋であれば、初めて移動販売をする方でもクオリティが安定した商品を販売できるでしょう。
2.原材料を入手しやすい
石焼き芋の原材料は、さつま芋だけです。
安くてあらゆるルートから仕入れられるさつま芋は、原材料の中でも比較的手軽に入手できます。
さつま芋というと秋の味覚であるイメージが強いですが、実は季節を問わず流通しているのです。
卸問屋や農家から仕入れれば、一年中仕入れが途切れません。
そして、さつま芋は沖縄から北海道まで幅広い地域で生産されています。
日本全国で買い付けができるので、移動先で材料が手に入らないといった問題は避けられます。
もちろん細かくブランドにこだわると入手難易度は上がりますが、特定の物にこだわらなければ、手軽に入手可能です。
3.普遍的な人気がある
石焼き芋は、普遍的な人気があることもメリットです。
- 知名度が高い
- 流行り廃りの影響を受けにくい
- 大人でも子供でも食べやすい
- 地域差なく親しまれている
などの理由により、安定的な人気があるのです。
タピオカのようなトレンド性が高い商材では、流行のピークが過ぎると同時に、注目度が大きく下がってしまいます。
しかし時代や世代を超えて愛される石焼き芋なら、話題性により売上が増えることはあっても、極端に売上が落ち込むことは少ないです。
4.軽トラックで始められる
石焼き芋は、軽トラックで移動販売を始められます。
主な調理工程はさつま芋を焼くことだけなので、大掛かりな調理設備は必要ありません。
石焼き芋を作るための焼き機を荷台に乗せるだけで、調理スペースは完成です。
そのため販売に使うのは、キッチンカーの設備がない普通の軽トラックでOK。
移動販売に軽トラックを使うと、キッチン設備を載せない分燃費が良かったり、購入費用が安く済んだりする魅力があります。
軽トラックとキッチンカーの購入費用の目安は以下の通り。
新車 | 中古車 | |
軽トラック | 70万円〜 | 6万円〜 |
キッチンカー | (製作)200万円〜 | 50万円〜 |
移動販売の初期費用の大部分は車両購入費が占めるので、軽トラックで節約できるのは大きなメリットです。
5.食品衛生法上の営業許可が不要
食べ物の移動販売では、本来なら食品衛生責任者という資格と、保健所からの営業許可を取得することになります。
しかし石焼き芋の移動販売では、これらの営業許可を取得する必要がありません。
食品衛生責任者を取得しなくて良い理由は、野菜の簡単な加工は調理に含まれないからです。
加熱するだけ、特別な味付けをしないという条件での販売であれば、食品衛生責任者の資格なしで移動販売をスタートできます。
さらに保健所の営業許可は、キッチンカーや仕込み場所の調理環境をチェックするためのものです。
石焼き芋を作る焼き機は、調理設備ではなく積載物(荷物を乗せているだけ)の扱いなので、保健所に指摘されることはありません。
ただし保健所によっては許可が不要でも、「石焼き芋の移動販売を行う」という届出を提出しなければならないこともあるので、注意が必要です。
詳しくは最寄りの保健所にお問い合わせください。
石焼き芋の移動販売に必要な道具
石焼き芋の移動販売では、他の商材に比べて用意する道具が少なくて済みます。
最低限揃えておきたい道具は次の通り。
- 焼き機
- 燃料
- 保温機
- 焼き石
- その他消耗品
それぞれ費用の相場などを確認していきましょう。
1.焼き機
石焼き芋を作るのに定番のアイテムが、さつま芋用の焼き機です。
オーブンや、コンロを必要とする鍋型の道具は、保健所の判断によって調理器具として扱われる可能性があります。
軽トラックに焼き機を乗せて営業する場合は積載物扱いとなり、保健所からの許可は必要ありません。
ただし焼き機のサイズで、車に詰める高さや長さの制限を違反しないように注意しましょう。
軽トラックに焼き機を載せるなら、煙突の高さが2.5メートルまでの機材を選ぶようにしてください。
2.燃料
移動先で焼き機を動かすため、燃料が必要です。
焼き機の燃料としてよく使われるのは、以下の3つ。
- ガス
- 電気
- 薪
ガスを使うと、強い火力で一気に石焼き芋を作れます。
- レンタルする
- ガスを個人契約する
- ガス会社に容器を持ち込んで補充してもらう
などの方法で調達できます。
電気を燃料にする際は、出力の大きい発電機やポータブル電源を準備しましょう。
薪はホームセンターや業務用品のショッピングサイトなどで手に入ります。
焼き機の取扱説明書をよく読み、適切な燃料を用意してみてください。
3.保温機
保温機があると、石焼き芋を作り置きしておけます。
少し前に作った石焼き芋でも、保温機で温めておけば、できたてのようにホカホカとした状態でお客様に提供できるのです。
「ホットショーケース」と検索すると、コンビニでフライの保管に使っているような保温庫が見つかります。
移動販売で保温庫を使う場合は、発電機やポータブル電源も忘れずに用意してください。
なお保温機能も兼ね備えた焼き芋機なら、保温庫の準備は省略できます。
4.焼き石
焼き機によっては、焼き石も必要です。
焼き石の遠赤外線効果で、ふっくらとした魅力的な石焼き芋が完成します。
焼き機の取扱説明書を参考にして、焼き石を購入しましょう。
焼き石が売っている場所の例は次の通りです。
- ホームセンター
- Amazon・楽天市場
- 業務用ショッピングサイト
焼き機によっては焼き石がなくても加熱できますが、「石焼き」という雰囲気を出すために使っているという業者も存在します。
5.その他消耗品
消耗品として揃えておきたい道具は主に3つ。
- 石焼き芋の包み紙
- 持ち帰り用の外袋
- 軍手
芋の包み紙はアルミホイルでも代用できます。
しかし見栄えを良くするなら、柄入りのワックスペーパーや、商品が見えるように片面がビニールになっている包装袋などを検討しましょう。
持ち帰り用の外袋には、スーパーでもらえるようなレジ袋や、クラフト袋が使われています。
石焼き芋の移動販売で儲ける3つのポイント
石焼き芋の移動販売で儲けるには、次の3つのポイントが重要です。
- 立ち寄りやすさを意識する
- 歌や煙で迷惑にならないようにする
- 夏場は石焼き芋以外の商品も検討する
それぞれ詳しく解説していきます。
1.立ち寄りやすさを意識する
石焼き芋の移動販売では、立ち寄りやすさを意識しましょう。
立地が良くないと、いくら商品の質が高くても売れ行きが悪くなってしまいます。
「どこで売れば集客力があるか」を意識して、立地を決めることが大切です。
また「買ってみたい」と思っている層をしっかり購入につなげるためにも、明るい接客やポップな雰囲気を心がけましょう。
2.歌や煙で迷惑にならないようにする
宣伝用のBGMや焼き機からの煙は、周りへの迷惑にならないよう配慮してください。
煙が出る調理スタイルで住宅街を通ると「外壁や洗濯物が汚れる」とクレームが来る可能性があります。
さらに石焼き芋屋の定番である「いしやーきいもー」のメロディは、音量が大き過ぎるとクレームの原因に。
音量に関しては、各都道府県の条例で制限されていることがあります。
移動販売で成功するには、地域に親しまれることも重要です。
周りからの印象を第一に、歌の音量を調節したり、煙が出にくい焼き機を選んだりしましょう。
3.夏場は石焼き芋以外の商品も検討する
夏場は石焼き芋以外の商品を取り扱ったほうが、売上を期待できる場合があります。
暖かい食べ物なので、石焼き芋は夏場の需要が落ち込む傾向があるのです。
さつま芋を使った新商品や、夏らしい印象の別メニューなどの販売も検討しましょう。
ただし材料をそのまま焼く以外の調理方式では、保健所の許可が必要になったり、食品衛生責任者の資格を取得したりすることになります。
調理の工程によっては本格的なキッチンカーを用意しなければなりません。
新しい商品は、営業許可や調理設備も考慮した上で開発してください。
石焼き芋の移動販売で成功している事例3選
ここからは、石焼き芋の移動販売で成功している事例を紹介していきます。
- イモテリア
- すーぱーかーやきいも
- みなと屋
石焼き芋の移動販売を始める際、ブランディングや差別化の参考にしてみてください。
1.イモテリア
この投稿をInstagramで見る
イモテリアは、昔ながらの販売スタイルが特徴的な石焼き芋屋です。
- リヤカーで移動販売
- 煙突付きの焼き機
- ザフーン(笛状の楽器)による演奏
- 和風な羽織や前掛け
など、昭和レトロな雰囲気を全面に出したブランディングを行っています。
リヤカーは法律上では移動販売ではなく行商とみなされるので、道路使用に関する許可が要りません。
2.すーぱーかーやきいも
すーぱーかーやきいも pic.twitter.com/qe85d6CRSz
— すーぱーかーやきいも (@dreamcar5982) February 3, 2019
目を引く真っ赤なフェラーリで移動販売している石焼き芋屋です。
フェラーリと同じ赤のトレーラーに焼き機を乗せ、牽引しながら走行しています。
インパクトのある見た目で宣伝効果はバッチリです。
走行中の様子をおさめた動画は、Twitterで8,800リツイート・1.8万いいね(2021年8月現在)のバズ投稿となりました。
道の駅やレジャー施設の敷地内で移動販売をしています。
3.みなと屋
この投稿をInstagramで見る
みなと屋は、もともと副業でスタートした移動販売です。
たまたま移動販売をしていた湘南のバイク好き・車好きの方の目にとまり、SNSで口コミが広がって売上が伸びたそうです。
その結果、常連で通ってくれるお客様も増え、石焼き芋の移動販売が副業から本業へと変わりました。
冷やし焼き芋で夏場も営業したり、焼き芋カフェも開業したりして、精力的に活動しています。