「手押し車で移動販売を始めたい」
「何を売れば売上を伸ばせる?
「手押し車でも保健所の許可は必要?」
などと考えていませんか?
移動販売と聞くと「自動車で移動している様子」をイメージする方が多いかもしれませんが、手押し車のように人力で移動しているスタイルも存在します。
手押し車での移動販売をどうすれば始められるのか、どんな商品が売れるのかは気になるポイントですよね。
そこでこの記事では、移動販売について以下の内容を解説します!
- 手押し車の販売形態
- 手押し車の行うメリット・デメリット
- 手押し車で売られている商品
について解説します。移動販売に必要な許可についての理解も、深まる内容になっています。
ぜひ最後までお読み頂き、移動販売を始めるきっかけにしてください!
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手押し車の販売形態について解説!「移動販売」と「行商」の違いについて
移動販売の事業を始める際は、保健所から許可を取る必要があります。
実は、移動販売の他に「行商」という定義がありますが、手押し車はどちらに該当するのかご存知でしょうか。
ここでは、手押し車の販売形態について3つの視点で解説します。
- 移動販売とは
- 行商とは
- 手押し車が該当するのは「行商」
それでは解説していきます!
1.移動販売とは
移動販売とは特定の店舗を持たずに、車で場所を変えながら商品を販売する形式を指します。
トラックやワゴン車などを改造した「キッチンカー」が有名です。
移動販売車には、調理スペースが設置できます。
食品を販売する場合は、車内で調理して販売する形式がほとんどです。
取り扱う商品は様々で、以下のようなものがあります。
- カレー
- クレープ
- ケバブ
- スムージー
- 各種丼もの
- カフェ
などなど、まだまだ数え切れない種類があります。車内で調理ができるという特性を活かして、あらゆる料理に対応できるのが特徴です。
2.行商とは
保健所による定義では、行商とは人力により移動しながら食品を販売する形態を指します。
そして、行商では販売できる商品の種類が限られています。
行商で販売できる食品は以下のような分類です。
- 菓子
- アイスクリーム類
- 魚介類(生きているものを除く)及びその加工品
- 豆腐及びその加工品
- 弁当類
- ゆでめん類
- 惣菜類
行商では基本的に、できあがった商品をそのまま売っています。
人力により移動できることが特徴で、縁日などに出店している屋台などとは形態が異なります。
3.手押し車が該当するのは「行商」
手押し車は保健所による定義において、正確には「行商」に該当します。
移動販売と行商の違いは「車で移動するか」「人力で移動するか」です。
ただし「手押し車の移動販売」という言葉自体が間違っているということはありません。
あくまで保健所に申請する際に、分類されている定義です。
手押し車で移動販売を行う際は、行商のルールに則って手続きを行う必要があるので、注意してください。
手押し車の移動販売には営業許可が必要
手押し車で移動販売を行う際は、営業許可を取得する必要があります。
移動販売では衛生管理の観点から、各自治体の保健所の許可が必須です。
特に手押し車は、商品が外気にさらされる機会が多いため、腐食や異物混入の可能性がキッチンカーよりも高くなってしまいます。
そのため衛生管理がキッチンカーよりも難しいため、必ず営業許可を取ることを求められます。
さらに食品を取り扱う場合は、食品衛生責任者の資格も必要です。
手押し車で移動販売を始める場合は、まずは保健所に相談するなどして、許可を得る準備を進めていきましょう。
手押し車で移動販売を行うメリット3選
手押し車での移動販売は、キッチンカーに比べてどのような点が優れているのでしょうか。
ここでは、手押し車で移動販売を行うメリットを3つ紹介します。
- 車両が安い
- 路上販売ができる
- 固定費が抑えられる
1つずつ解説していきます。
1.車両が安い
手押し車のメリットは、なんと言っても車両価格が安いことです。
木製の多目的ワゴンであれば9~12万円程度で購入できて、簡易なものであればもっと安く買えるでしょう。
一方でキッチンカーは中古で改造済みの車両を購入しても、200万円以上は必要です。初期投資にかかる費用としては、非常に大きな差が出ます。
さらにキッチンカーであれば、調理器具や冷蔵庫などの備品代もかかります。
手押し車に必要なものは、クーラーボックス程度です。
手押し車は開業初期にかかる費用が少ないため、非常に始めやすい販売形態であると言えます。
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2.路上販売ができる
「手押し車であれば道路使用許可がなくても路上販売ができる」というのは、非常に大きなメリットです。
キッチンカーはいろいろな場所に出店しているように見えますが、実は公道には出店できません。
実際には警察から「道路使用許可」を取得すれば出店できますが、一般の移動販売車で許可がおりることはまずありません。
ただし人力で移動する「行商」とみなされる手押し車は、道路使用許可を取得することなく販売ができます。
そのため、ランチタイムを狙って大型のマンションやオフィスビル前の歩道に、お弁当を売りに行くといった商売が可能です。
許可を得ることなく路上販売ができることは、手押し車の移動販売をおすすめできる理由の1つです。
3.固定費が抑えられる
移動販売を手押し車で行うメリットに、固定費が余りかからないことがあげられます。
手押し車の移動販売は既にできがった商品を売るため、調理用の電源が不要です。
さらに保管も冷蔵庫ではなくクーラーボックスを使うので、電気代はかかりません。
またキッチンカーと違って、ガソリン代などの燃料費がないことも、固定費が安い要因です。
もちろん自動車と比べれば、メンテナンス費用も少額です。
手押し車を保管するスペースの費用はかかりますが、駐車場代に比べれば控えめな金額でしょう。
固定費が抑えられることも、手押し車による移動販売始めやすい理由となります。
手押し車で移動販売を行うデメリット3選
移動販売に手押し車を利用することには、いくつかの不便な点もあります。
ここでは、手押し車で移動販売を行うデメリットを3つ紹介します。
- 車内で調理ができない
- 冷蔵庫が使えない
- 移動が大変
それでは、解説していきましょう!
1.車内で調理ができない
手押し車の移動販売では、車内で調理ができません。
手押し車はスペースが狭いため、調理用の機材を積み込むことが困難です。
それだけでなく、保健所の規定においても「行商」である手押し車は、食品の調理または加工ができないと定められています。
そのため、手押し車で販売できる商品は限られています。
それに比べてキッチンカーは、車内で調理ができて多彩なメニュー展開が可能です。
車内で調理ができないことは、手押し車で移動販売をする上で不便な点の1つだといえます。
2.冷蔵庫が使えない
移動販売の手押し車には、冷蔵庫を積めません。
そのため、食品を扱う手押し車では、クーラーボックスに入れて保冷をしています。
クーラーボックス自体もあまり大きなものは持ち運べないので、1回の出店時に売り切る分の商品を持っていくことになるでしょう。
3.移動が大変
手押し車はその名の通り、基本的には手で押して移動するため、スタッフの負担が大きく長距離移動はできません。
出店場所の近くに拠点を設けて、そこから商品を補充しながら移動販売するスタイルが一般的です。
それでも地域によっては坂道が多かったり道が狭かったりと、商品を載せた車両を押して歩くのは重労働でしょう。
手押し車は小回りは効くものの、キッチンカーと比べて機動力が劣ることは重要なポイントの1つです。
手押し車の移動販売で売られている商品3選
手押し車の移動販売では、実際にどのような商品が売られているのでしょうか。ここでは、手押し車の移動販売で売られている商品を3つ紹介します。
- スイーツ
- お弁当
- 雑貨
それでは、1つずつ解説していきます。
1.スイーツ
最近は、手押し車でスイーツを販売している様子を見かけるようになりました。
中でもよく売られているのは、以下の3つの商品です。
- クリームパン
- フルールサンド
- チーズケーキ
手押し車で売られている生クリームパンは、テレビ番組でも紹介されて話題になっています。
一緒にカマンベールチーズケーキも売られており、こちらも好評なようです。
フルーツサンド屋の移動販売も話題になっていて、購入される方の口コミがたくさんあります。
https://twitter.com/kyame_grasal14/status/1438836988069617676
午後のランチタイム過ぎや夜など、ちょっと甘いものが食べたい時間にスイーツが売っていると、ついつい買ってしまう方が多いようです。
スイーツは手押し車で移動販売を行ううえで、おすすめの商材と言えます。
2.お弁当
手押し車によるお弁当の移動販売は、キッチンカーが増える以前より行われていました。
ランチタイムになると、オフィスビルの前にお弁当屋さんが出店しており日常の光景にもなっています。
お弁当はそれ自体が完成品であり、その場で調理をする必要がないため行商向きの商品と言えます。
ただしお弁当は調理過程で熱を持つため、保管方法に気をつけなければいけません。
そのような理由もあり、2015年の法改正により行商から「弁当等人力販売業」に分類されることになりました。
分類が変わっても販売はできますが、カテゴリーが変更になったことにより、保冷容器や温度計などの設備要件が定められています。
3.雑貨
手押し車で移動販売を行う商材として、雑貨という選択肢があります。
雑貨は食品ではないため、参入のハードルが大幅に下がります。
まず、食品を扱わないため保健所への届け出が必要ありません。当然、品質管理にかかるコストも大幅に減らせます。
また、一口に雑貨と言っても、以下のようにさまざまな種類があります。
- アクセサリー
- 生活雑貨
- ファッション雑貨
- アンティーク雑貨
1つ注意が必要なのは、中古の雑貨を扱う場合です。中古品を扱う場合は古物商許可が必要なので、該当する場合は必ず取得しましょう。
食品ほどデリケートな品質管理や保健所の申請が必要ない雑貨は、手押し車の移動販売でおすすめの商材の1つです。