「ゴーストレストランって、どうやって開業するの?」
「開業するのに許可は必要?」
「何を用意すればいい?」
このような疑問をお持ちではないでしょうか。
客席のない飲食店として話題のゴーストレストランですが、実態が見えないので、開業のイメージが掴みづらいかもしれません。
実際に固定の飲食店とゴーストレストランでは、用意するものや注意点が異なります。
そこで本記事では、ゴーストレストランの開業について、以下の内容を紹介します。
- ゴーストレストランのメリット・デメリット
- 開業までの流れ
- 必要な許可
- 準備するもの
- 成功のコツ
この記事を読めば、ゴーストレストランの開業手順がわかり、スムーズに進めていけます。ぜひ参考にしてみてください。
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ゴーストレストランで開業する5つのメリット
飲食店をゴーストレストランで開業することには、5つのメリットがあります。
- 開業資金や運営コストを抑えられる
- メニューやジャンルを変更しやすい
- 時間帯に縛られず営業可能
- 悪天候時にも売上が上がる
- 回転率を上げやすい
1つずつ解説していきます。
1. 開業資金や運営コストを抑えられる
ゴーストレストランは、通常の飲食店と比べてコストを抑えられる点がメリットです。キッチンのみなので客席のある店舗よりも面積が狭く、家賃が安くなる傾向があります。
また、お客様が来店しないので内装・外装のリフォームを行う必要もありません。そのため、初期費用を抑えられます。
一般的な飲食店の開業費用は、日本政策金融公庫によると約800万円程度とされていますが、たとえばシェアキッチンで借りる場合は月額30万円程度の家賃で営業が可能です。
さらに、ホールスタッフが不要で調理人のみで営業できるため、開業後の人件費も少なく済みます。
価格参考元:シェア型クラウドキッチン|キッチンデポ
2. メニューやジャンルを変更しやすい
ゴーストレストランはメニューやジャンルを変更しやすい点もメリットです。お客様が来店しないので、方向性の変更に合わせて内外装をリフォームする必要がありません。
また、オンライン上のデータを差し替えるだけで良いので、実店舗のようにメニュー表やポスターなどの販促物を作り変える必要もなく、手軽に変更できます。
3. 時間帯に縛られず営業可能
ゴーストレストランは営業時間も自由に設定できます。店内で飲食を行わないため、時短営業の要請を気にせず注文を受けられます。
また、通常の飲食店があまり営業していない深夜や午前中から販売することで、競合を避けて売上を伸ばすことも可能です。
4. 悪天候時にも売上が上がる
ゴーストレストランは悪天候でも売上が落ちにくいです。天気が悪い日は家で過ごす人が多く、デリバリーの需要が多くなるからです。
通常、飲食店営業は天候に左右されやすく、実店舗なら雨の日は客足が遠のきます。その点、ゴーストレストランなら天気が影響しないので、売上が安定しやすいです。
5. 回転率を上げやすい
回転率を上げやすいのもゴーストレストランのメリットです。お客様が店内で飲食しないため、料理を作る時間しかかからず、回転率を上げて稼ぎやすくなっています。
また、店舗面積に関係なく注文を受け付けられるため、厨房のみの狭い店舗でも販売数を増やすことが可能です。
ゴーストレストランで開業する5つのデメリットや注意点
ゴーストレストランで開業することには、デメリットも5つあります。
- 営業場所(キッチン)を確保しにくい
- 新規客の流入経路が実店舗より少ない
- 調理人のキャパと注文数を調整しにくい
- デリバリーサービスの手数料がかかる
- 間借りやシェアキッチンならではのトラブルも
それぞれ詳しく説明していきます。
1. 営業場所(キッチン)を確保しにくい
ゴーストレストランは、営業できる場所を確保しにくいというデメリットがあります。キッチンのみのレンタルスペースの場合、必ずしも飲食店営業を想定しているわけではないためです。
また、建物を賃貸する際には用途が決められていますが、ゴーストレストランのような業態を大家さんが許可しない場合もあります。
対策としては、営業許可の取れているシェアキッチンや、飲食店を間借りすることがおすすめです。
2. 新規客の流入経路が実店舗より少ない
ゴーストレストランは店舗が露出していないため、新規顧客の獲得方法が実店舗より少なくなります。
「店舗を偶然見かけて知った」「通りがかりに立ち寄った」といったきっかけで来店されることがないためです。
また、そもそもデリバリーを利用しないユーザーも一定数います。そのような人達はデリバリーのサイト自体を閲覧しないため、認知を得ることは難しいでしょう。また店舗名を知っていても、お店選びの際に選択肢に上がる確率も低いと言えます。
3. 調理人のキャパと注文数を調整しにくい
ゴーストレストランは、お店のキャパシティと注文数のバランスを取りづらいという一面もあります。
実店舗であれば満席の場合は入店できず、同時に対応するお客様の人数は予測がつきます。
一方のゴーストレストランは「客席が埋まる」「入店できない」という状況がないので、客数の上限がありません。
そのため、忙しい時間帯に次々と注文が入り、シェフのキャパを超えてしまう場合があります。調理が追いつかず、機会損失やお客様の満足度が下がる原因にもなりかねません。
日々のオーダー数を見ながら、スタッフを増やすなどの対応を行いましょう。
4. デリバリーサービスの手数料がかかる
デリバリーのポータルサイト等を利用した場合、手数料が発生する点もゴーストレストランのデメリットです。たとえば出前館のサイトで集客したり、Uber Eatsに配達を委託したりすると費用がかかります。
ただし、デリバリーサービスは必ず利用しなければならないわけではなく、自前のサイトで集客したり、配達スタッフを雇ったりしてもOKです。
広告宣伝費と考えて、デリバリーサイトを活用すると良いのではないでしょうか。
5. 間借りやシェアキッチンならではのトラブルも
シェアキッチンや飲食店の間借りでゴーストレストランを営業する場合、共用の施設ならではのトラブルが起こる可能性もあります。
たとえば、共有スペースの設備の破損や、共用の冷蔵冷凍庫の使い方や食材の保管方法についてなどです。
破損させた場合は弁償するのか協議するのかなど、損害賠償についてあらかじめ契約内容を確認しておきましょう。
【6ステップ】ゴーストレストラン開業までの流れ
ここからは、実際にゴーストレストランを開業する手順を紹介します。以下6つのステップで進めていきましょう。
- 事業計画を立てる
- 出店場所のエリアを選定する
- 調理場所を確保する
- 必要な資格・許可を取る
- 必要な備品などを揃える
- デリバリーサービスへ登録する
1つずつ説明していきます。
1. 事業計画を立てる
ゴーストレストランを開業するなら、まず事業計画書を作ることが大切です。事業計画書には、創業の動機や事業の将来目標・事業の課題などを書きます。
また、どのようなメニューを展開するのか、単価はいくらに設定するのかなどを考えて、売上と利益の計画を立てましょう。この計算により、月々に使える経費の目安がわかるようになります。
営業場所を選定する際に、家賃が予算内かどうかを判断するためにも、しっかりと計画を立てておきます。
2. 出店場所のエリアを選定する
次に出店エリアを選定します。デリバリーできる範囲は周辺地域に限られるので、立地が直接売上に影響します。
具体的に店舗やシェアキッチンなどの物件を探す前に、エリアの目星をつけておきましょう。
目安としては、フードデリバリーの場合は3km以内が商圏と言われています。デリバリーの需要がある地域か、どのようなメニューが好まれているかなどを市場調査して、エリアを決めると良いでしょう。
3. 調理場所を確保する
出店エリアを決めたら、実際に調理場所として使う物件を探します。調理場所の確保のしかたは、主に以下の3つです。
- 固定の店舗を借りる
- 飲食店の間借りをする
- クラウドキッチンを借りる
ゴーストレストランはキッチンのみで営業できるため、固定の店舗を借りる場合は客席スペースの狭い店舗にすると、家賃を抑えられるでしょう。
また、営業許可を取得済みであり、大家さんからも飲食店営業を認めてもらいやすいのは間借りやクラウドキッチンです。
なお、自宅やマンションの一室では保健所の営業許可がおりないことが多いため、ゴーストレストラン開業にはあまり適していません。
4. 必要な資格・許可を取る
調理場所を用意できたら、資格や許可を取得します。
食品衛生責任者
食品衛生責任者の資格は、ゴーストレストランに限らず飲食店を開業するなら必須の資格です。ただし、難しいものではなく、1日講習を受ければ取得できます。 各都道府県の食品衛生協会で講習が開催されているので、日時を確認して申し込みましょう。
保健所の飲食店営業許可
調理した飲食物を提供するには、保健所の飲食店営業許可を取得しなければなりません。
ただし、すでに許可を取れている店舗の間借りやシェアキッチンであれば、新たに申請する必要はありません。自分だけの固定の店舗を構える場合は、営業許可を申請しましょう。
なお、保健所の営業許可については「【最新版】移動販売(キッチンカー)の営業許可の取り方まとめ。2021年6月の食品衛生法改正もわかりやすく解説!」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
5. 必要な設備・備品などを揃える
調理場所を確保でき営業許可も取得できたら、設備や備品を用意します。
間借りやクラウドキッチンであれば基本的な厨房設備は揃っているので、自店舗の営業に使うものを追加で準備しましょう。
ゴーストレストランで必要なものは、主に以下の4つです。
- デリバリーサイト登録用の電話番号
- Wi-Fi環境
- 注文受付用のタブレット
- デリバリー用の容器
デリバリーサービスに登録する際は、店舗の電話番号が必要とされます。個人の携帯番号でも登録できますが、プライベートと分けたい場合は、新たに電話番号を契約しましょう。
注文を受け付けるためのWi-Fi環境やタブレットも必須です。シェアキッチンや間借りの場合は、施設のWi-Fiを使えるケースも多いです。
デリバリー容器は提供するメニューに合わせ、こぼれにくいものや耐水性・耐油性に優れたものを揃えておきましょう。
6. デリバリーサービスへ登録する
ここまでの準備を終えたら、デリバリーサービスへ登録します。サービス登録時にジャンルやメニューも審査されるので、しっかりと計画を立ててから申請をしましょう。
特におすすめのデリバリーサービスは、以下の2つです。
- Uber Eats
- 出前館
1. Uber Eats(ウーバーイーツ)
Uber Eatsは配達のみを委託するシステムです。調理はゴーストレストラン側で行います。
アプリ上でお客様から注文が入ると、近くにいる配達員が飲食店まで料理を受け取りに来てくれます。
お客様側はUber Eatsのアプリ上で飲食店やメニューを探し、その場で注文できるため、手軽に利用できると人気です。
2. 出前館
出前館はUber Eatsと同じく、デリバリーサイト上で注文できるサービスです。配達は出前館に委託する形式と、飲食店側のスタッフで配達する形式の、どちらでも選ぶことが可能です。
ただし、配達代行は対応していない地域もあり、2021年時点は1都1道2府28県で対応可能となっています。
出前館はデリバリーサイトとして一番の老舗と言っても過言ではなく、集客力を期待できます。
ゴーストレストランの開業で成功する4つのコツ
ゴーストレストランの開業で成功するためには、以下3つのコツがあります。
- Webマーケティングを学んで集客する
- デリバリーで売れるメニューを扱う
- プロの意見を聞く
- テストマーケティングを行う
順番に説明していきます。
1. Webマーケティングを学んで集客する
ゴーストレストランは外に露出していないので、Web上での集客が欠かせません。実店舗の飲食店よりもマーケティングスキルが必要です。
たとえば、Instagramでファンが増えるような投稿をしたり、デリバリーサイト上で上位表示されるアルゴリズムを研究したりすると良いでしょう。
難しい場合はプロの力を借りるのもおすすめです。グルスタでは飲食店に特化したInstagram運用をサポートしているので、ぜひ相談してみてください。
2. デリバリーで売れるメニューを扱う
ゴーストレストランでは、デリバリーで売れるメニューを扱うことが大切です。
たとえばお弁当のおかずとしても人気の唐揚げは、時間が経っても美味しい料理の代表例です。
また、実店舗と同じメニューをそのまま出すのではなく、デリバリー向けの改良もしましょう。たとえば、麺類なら麺を後入れするといった工夫が有効です。
他には、実店舗だと並ばないと買えないような流行メニューも、デリバリーでよく売れます。並ぶ時間やコストを考えると、配達してもらった方がお得という判断です。
このようにデリバリーで売れやすいメニューを研究し、取り入れてみてください。
3. プロの意見を聞く
お店の経営で成功するには、人の意見を聞くことも大切です。
ゴーストレストランは実店舗の飲食店とは勝手が違うので、デリバリーに精通した人にアドバイスを求めましょう。
Udemaeでは数々の成功体験にもとづいて、デリバリーに特化したコンサルを行っています。これからゴーストレストランを開業するなら、ぜひ相談をご検討ください。
4.テストマーケティングを行う
本格的に営業開始する前に、店舗のテストマーケティングを行うことも、成功のコツです。
テストマーケティングを行うことで、実際に始めようとしている飲食店の売上が立つのか・集客ができるのかを見極められます。
テストを行うには、「まがりDEバーチャルレストラン」というサービスがおすすめです。
まがりDEバーチャルレストランでは、調理から配達までを委託して、試運転を開始できます。
お店側はオリジナルのレシピを用意し、それを共有するだけです。
店舗も人材も用意する必要はありません。
店舗が成功するかどうかを試してみたいと考えている方は、ぜひまがりDEバーチャルレストランを利用してみてください。