「アイスクリームの移動販売をやってみたい」
「どうやったら始められるのか知りたい」
「儲かるのか不安」
アイスクリームの移動販売に興味があっても、どのように始めればいいのか具体的にイメージしづらいという方がいるのではないでしょうか。また、きちんと利益が出せるのかも気になるところです。
そこでこの記事では、アイスクリームの移動販売について、始めるまでの流れを徹底解説します!
出店場所や売上を伸ばすコツも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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移動販売(キッチンカー)でアイスクリームを売る5つのメリット
こちらでは、アイスクリームを移動販売するメリットを以下の5つ紹介します。
- 年齢や性別を問わず人気がある
- 固定店舗よりも開業資金が抑えられる
- 出店場所を変えられる
- 利益が出しやすい
- メニュー展開がしやすい
順番に見ていきましょう。
1.年齢や性別を問わず人気がある
アイスクリームは豊富なフレーバーがあるので、子供からお年寄りまで幅広いニーズに対応できます。
さらに日本アイスクリーム協会の調査によると、アイスクリームが好きと回答した人は全体の94.8%です。アイスクリームは年齢や世代を問わず、国民的人気のスイーツといえます。
年齢や性別を問わず人気があり手軽に食べられるアイスクリームは、移動販売にぴったりの商品です。
出典:一般社団法人 日本アイスクリーム協会「アイスクリーム白書 2020」
2.固定店舗よりも開業資金が抑えられる
固定店舗の場合、毎月の賃料だけでなく敷金や礼金が必要です。さらに外装や内装の工事費、看板の設置などに費用がかかります。出店する地域にもよりますが、開業資金が1,000万円を超えるケースも珍しくありません。
一方の移動販売であれば、開業資金の目安は300万円前後です。開業当初は売上が伸ばせないことも多いので、開業資金が抑えられるのは大きなメリットといえます。
3.出店場所を変えられる
移動販売では、時間や季節によって集客が見込める場所に出店が可能です。
アイスクリームは単価が低いので、利益を出すためには販売個数を伸ばす必要があります。そのため固定店舗の場合、賃料の高額な好立地での出店が欠かせません。
たとえば平日はスーパーの駐車場、週末はお祭りや音楽フェスなどのイベントなど、出店場所の工夫ができます。自由に出店場所を変えられるのは、移動販売の強みです。
4.利益が出しやすい
すべての飲食業界に共通しますが、利益を出すためには原価を抑えることが重要です。使用する食材によっても異なりますが、アイスクリームは一般的に原価が安いです。
さらにアイスクリームは適切に保管していれば賞味期限がないので、商品のロスを削減できます。キッチンカーでは保管スペースが限られているので、商品のロスが少ないのは利点です。
原価の安さとロスの少なさから、アイスクリームは移動販売でも利益が出しやすいでしょう。
5.メニュー展開がしやすい
アイスクリームは、フレーバーやトッピングの種類が豊富です。さらにジュースにアイスクリームを乗せたフロートや、エスプレッソをかけたアフォガートなどもあります。
そのため季節に合わせたり流行を取り入れたりと、メニュー展開がしやすいのがメリットです。お店の特徴を出した独自メニューも開発しやすくなります。
メニュー展開がしやすいので、出店場所に合わせてメニュー変更することも可能です。
出店場所を選べる移動販売にとって、メニュー展開がしやすいアイスクリームは最適な商品だといえます。
移動販売(キッチンカー)でアイスクリームを売る2つのデメリット
アイスクリームの移動販売には、以下2つのデメリットもあります。
- 夏と冬で売上に大幅な差がある
- コンビニアイスが強力なライバル
長所だけでなく、短所も確認しておきましょう。
1.夏と冬で売上に大幅な差がある
当然ではありますが、アイスクリームの移動販売が売れやすい季節は夏です。冬は夏のピーク時と比較して、売上が1/3ほどになる場合も十分にありえます。
夏だけで1年分の売上があるなら問題ないですが、年間を通して利益を出そうと考えている場合には注意が必要です。
冬はアイスクリーム以外に温かいカフェメニューを提供するなど、対策をしておかないと売上に大きく差が出るでしょう。
2.コンビニアイスが強力なライバル
手軽に購入できるコンビニアイスですが、クオリティは非常に高いです。種類も豊富で、プレミアム感のある商品も販売されています。
そのためコンビニで買えるようなアイスクリームを販売していては、売上は伸ばせないでしょう。フレーバーを工夫する、トッピングで自分好みにアレンジできるなど、コンビニアイスにはない付加価値をつける必要があります。
「この店のアイスクリームが食べたい!」とお客さんに思ってもらえる商品開発が必須です。
アイスクリームの移動販売(キッチンカー)を始めるまでの7ステップ
アイスクリームの移動販売を始める方法を、7つのステップに分けて解説します。
- メニューを研究する
- キッチンカーを手に入れる
- 仕込み場所を確保する
- 出店場所を見つける
- 仕入先を決める
- 必要な資格を取得する
- 保健所から営業許可を取得する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.メニューを研究する
移動販売で成功するには、メニューの研究が欠かせません。自社の強みを活かし、競合他社との差別化が必要なためです。
人気のあるフレーバーやトッピング、写真映えする盛り付け方法などを研究していきます。
実際に街中を歩いたり競合店へ行ってみたりするなど、情報収集をしましょう。
ただし差別化も大事ですが、マイナーすぎる商品は売れないリスクがあります。まずバニラやチョコなど、定番メニューの研究から取り組んでみてください。
2.キッチンカーを手に入れる
次に、キッチンカーを手に入れましょう。キッチンカーでよく使われる車種は以下の通りです。
- 軽トラ
- 軽バン
- 普通車バン
- 1tトラック
アイスクリームの移動販売では、1tトラックをおすすめします。冷凍ショーケースや製氷機など、冷却施設にスペースが必要なためです。アイスクリームの種類を増やさないのであれば、軽バンで費用を抑えるのも方法です。自身の戦略に合わせて車種を選んでください。
キッチンカーの入手方法は、主に以下の5つです。
入手方法 | 予算 | メリット | デメリット |
中古のキッチンカーを購入する | 100~300万円 | 最も費用と手間がかからない | 故障リスクがある |
業者に製作を依頼する | 250万円 | 安全性が高い | 費用が高額 |
自作する | 100万円 | 費用が抑えられる | 時間と手間がかかる |
リース契約をする | 20~30万円(月) | 初期費用が安い | 契約期間が長い |
レンタルを利用する | 3~10万円(日) | すぐに開業できる | 料金が割高 |
予算だけでなく、メリットとデメリットも比較して検討しましょう。
3.仕込み場所を確保する
キッチンカーでの調理は、簡単な加熱や盛り付けのみが許可されています。食品衛生上のリスクを回避するためにも、メニューの下準備は保健所から営業許可を取得した「仕込み場所」で行わなければなりません。
仕込み場所を確保する方法は、主に以下の3つがあります。
- 物件を借りる
- 飲食店のキッチンを借りる
- シェアキッチンを利用する
仕込み場所の条件は保健所によって異なりますが、基本的に自宅やキッチンカーを仕込み場所にするのはNGです。
4.出店場所を見つける
移動販売は、どこで売るかが利益に大きく影響します。集客が見込める出店場所を確保しましょう。基本的には、出店料がかかります。平日か休日か、季節によっても金額が異なる場合があるので、事前に確認してください。
出店場所を探す方法は、主に以下の6つです。
- ネットで探す
- マッチングサービスを利用する
- 仲介業者を利用する
- 商工会議所・観光協会などに登録する
- 知り合いに紹介してもらう
- 自分で新規開拓する
まずは、手軽に始められるネットでの情報収集をおすすめします。
5.仕入先を決める
コンビニアイスと味で差をつけ、費用を抑えるためにも、仕入先にこだわりましょう。アイスクリームの移動販売に必要な仕入先は、以下のような業者です。
- 乳製品業者
- 牧場
- フルーツ店
- 八百屋
- 農家
- 資材屋
一般的なフルーツと乳製品だけのアイスクリームであれば、仕入先にはそれほど苦労しません。
しかし「無農薬」や「農家直送」などをアピールポイントにする場合には、農家と直接契約する方法も検討してください。
また食材だけでなく、カップやスプーン、コーンの仕入れも必要です。店名を入れたオリジナルを作成できますが、コストは高くなります。開業当初は、ネットで安く大量に仕入れられるものを使用するのも方法の1つですよ。
6.必要な資格を取得する
移動販売を始めるには、食品衛生責任者の資格が必要です。食品衛生責任者は店舗や施設において、食中毒や食品衛生法違反を起こさないように衛生管理することを目的とした資格です。
食品衛生責任者の資格は、各都道府県の食品衛生協会が開催している「食品衛生責任者養成講習会」を受講すると取得できます。
受講費用は地域で異なりますが、1万円が目安です。
また、キッチンカーの車種によっては普通運転免許での運転ができません。大型トラックなどを運転したい場合は、適した運転免許を取得してください。
7.保健所から営業許可を取得する
移動販売をするためには、保健所からの営業許可取得が必須です。ただし営業許可の条件は、地域によって異なります。
そのため、事前に相談して条件を明確にすることがポイントです。
書類の種類や提出のタイミングも、保健所によって異なります。自身が申請する保健所の指示に従って、手続きを進めてください。また、営業許可の取得には1万円ほどの費用がかかります。
ソフトクリームの移動販売(キッチンカー)は製法に注意
アイスクリームの移動販売でメニューを考える際、ソフトクリームを候補に考える方も多いでしょう。
ところがソフトクリームの移動販売は、製法によっては保健所からの営業許可取得が困難です。
ソフトクリームの製法は、以下の2種類があります。
使用機材 | 製法 | メリット |
カセット抽出機 | 1パック一食分の個包装のものを抽出する | ・初期費用が安い ・商品のロスが少ない |
ソフトクリームフリーザー | 液体原料を投入し、レバーを操作して絞り出す | ・食感や味が優れている ・利益率が高い |
カセット抽出機を使った製法であれば、喫茶店営業の許可取得で移動販売が可能です。
一方のソフトクリームフリーザーを使用する製法では、全国ほぼすべての保健所で移動販売の営業許可がおりません。
許可業種が衛生基準の厳しい「アイスクリーム製造業」にあたるのが理由です。
しかし、規制を緩和する動きもあります。ルールを決めた当時とは異なり、現在はソフトクリームフリーザーのほとんどが加熱殺菌機能を備えているためです。
条件次第では認められる可能性もあるので、ソフトクリームの移動販売を検討する際は管轄の保健所に確認してみてください。
アイスクリームが売れやすい移動販売(キッチンカー)の出店場所3選
こちらでは、アイスクリームが売れやすい移動販売の出店場所を3つ紹介します。
- スーパー・ショッピングモール
- 家電量販店・アミューズメント施設
- 公園・観光施設
順番に確認していきましょう。
1.スーパー・ショッピングモール
スーパーやショッピングモールは、アイスクリームの移動販売にうってつけの出店場所です。一定の集客が見込めるので、売上が安定しやすくなります。
さらに家族連れの顧客も多いので、複数で購入されるケースが増えます。アイスクリームは単価が低いので、販売数を伸ばせる出店場所は魅力的です。
アイスクリームの移動販売をする際は、まずスーパー・ショッピングモールを出店場所の候補にしましょう。
ただし、すでに競合他社が出店している場合もあるので、確認が大切です。
2.家電量販店・アミューズメント施設
家電量販店・アミューズメント施設は、意外と売上が伸ばせる出店場所です。
買い物や遊んで疲れると、甘いものが食べたくなりますよね。近くに飲食店のない立地であれば、さらに移動販売の需要は高くなります。
しかし家電量販店・アミューズメント施設は、個人での出店交渉が難しいケースもあります。交渉が難しい場合は、出店場所のマッチングサービスや仲介業者の活用がおすすめです。
3.公園・観光施設
公園や観光施設は、移動販売の需要が高い出店場所です。特にGWや紅葉の観光シーズンは売上が増えます。
また観光施設では、地元の特産品を使用したメニューが売れやすいです。北海道の夕張メロンや沖縄県のパイナップルなどの「ご当地アイスクリーム」は人気があります。メニュー開発をする際は、その土地ならではの強みを意識してみてください。
公園や観光施設では、出店のために自治体や行政の許可が必要です。出店を検討する場合は、まず観光協会などに登録するといいでしょう。
アイスクリームの移動販売(キッチンカー)で売上を伸ばすコツ3選
アイスクリームの移動販売で売上を伸ばすコツを、3つ紹介します。
- ターゲットを絞り込みすぎない
- SNSを活用する
- フランチャイズに加盟する
1つずつチェックしていきましょう。
1.ターゲットを絞り込みすぎない
移動販売をする際、ターゲットの設定は大切です。ただし、ターゲットを絞り込みすぎると売上が伸びない可能性があります。
たとえばキッチンカーの外装をカラフルで派手にすると、高校生などの若い女性から人気が集まるでしょう。
その反面、年配のお客さんや家族連れは買いづらくなります。
幅広い層のお客さんに興味を持ってもらうためには、カフェ風のデザインにするなどの工夫が必要です。
ターゲットを特定の層だけに絞り込みすぎず、出店場所や人の流れに合わせるのが売上を伸ばすコツといえます。
2.SNSを活用する
移動販売で売上を伸ばすには、SNSでの宣伝が欠かせません。何か商品を買ったり飲食店を探したりするときには、SNS上で写真や口コミをチェックするのが当たり前の時代だからです。
SNSの投稿が増えるほど、宣伝効果は大きくなります。メニュー開発をする際は、写真映えする盛り付けを意識しましょう。
開業する前から注目を集めておき、スタートダッシュを切れるようにしておくとベストです。オープンしてからは店舗営業で忙しいので、事前にSNSのアカウントを用意しておくとよいでしょう。
3.フランチャイズに加盟する
フランチャイズとは、お店の名前(看板)を借りて営業する方法です。デメリットとして、加盟料やロイヤリティの支払いが発生します。
一方で、知名度があるため0からブランディングをする必要がないのがメリットです。さらに調理や販売などのノウハウも本部から教えてもらえるので、仕入れルートの開拓やメニュー開発も必要ありません。
開業して売上が伸ばせるか不安のある方に、フランチャイズはおすすめの方法といえます。