「キッチンカーの開業に興味があるけど、資金が足りないので融資を受けたい」
「どこから融資を受ければいいのかわからない」
「具体的に融資を受ける方法が知りたい」
このような悩みを抱えてはいませんか?
移動販売を始めるためには、キッチンカーや設備費用などの開業費用が発生します。
資金を確保するために融資を検討していても、初めての開業ではどこで手続きをすればいいかわからないですよね。
そこでこの記事では、キッチンカーの融資について詳しく解説していきます。
- 融資を受けられる金融機関の紹介
- 日本政策金融金庫がおすすめの理由
- 融資を受けるまでの手順
- キッチンカーで使える補助金・助成金
補助金・助成金についても紹介するので、お得に開業したい人はぜひ参考にしてみてください。
- 半年間の契約で月額20万円
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キッチンカーでの開業資金は300万円が目安
キッチンカーでの開業資金は300万円が目安で、以下は費用の内訳と金額の一例です。
- 車両取得費:200万円
- 内装費、備品費などの諸経費:100万円
- 資格取得、営業許可申請の費用:5万円
中古車・新車のどちらにするか、車種をどれにするかによって金額は異なります。
実店舗の開業資金は500~1,000万円なので、キッチンカーは初期投資を抑えられるのがメリットです。
とは言っても、開業資金をすべて自己資金で賄うのは難しいでしょう。そのため、多くのケースで金融機関などから融資を受けています。
300万円を集める方法として、一部もしくはすべてを融資で賄うのは、おすすめの方法です。
キッチンカーで融資を受けられる金融機関は4種類
キッチンカーで融資を受けられる金融機関は、以下の4つがあります。
- 日本政策金融公庫
- 都市銀行
- 地方銀行
- 信用金庫
それぞれ特徴をチェックしていきましょう。
1.日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は新しい産業を生んで育てるために運営されている、国が100%出資の金融機関です。
起業家支援に積極的で、多彩な融資制度があります。そのため創業して間もない会社や、個人事業主でも融資が受けやすいです。
また、民間の金融機関よりも融資審査のハードルが低いのも特徴です。
キッチンカーでの開業で融資を受けるなら、まず検討をおすすめする金融機関だと言えます。
2.都市銀行
都市銀行は、いわゆるメガバンクと呼ばれる銀行です。長期返済が可能で、大口の融資にも強い傾向があります。
しかしその反面、創業して間もない会社や個人事業主への審査が厳しいです。
希望通りの金額を借りられない場合や、そもそも融資自体を断られるケースもあります。
3.地方銀行
地方銀行は、地域密着型の金融機関です。
主に中小企業や個人事業主と取引をしているので、融資は比較的受けやすいです。
メガバンクに断られた融資が、地方銀行では審査に通るケースは珍しくありません。
しかし都市銀行と比較すると金利はやや高く、利便性が劣る点はデメリットです。
4.信用金庫
信用金庫は銀行と違って営利目的ではなく、地域経済の発展を目的としています。
そのため、起業したばかりでも積極的に対応してくれるでしょう。
売上の規模だけでなく、将来的な成長予測を踏まえて融資の判断を行ってくれます。
ただし、銀行よりも金利は高めです。また融資限度額も少額なので、希望額に満たないケースもあるでしょう。
キッチンカーの融資には日本政策金融公庫がおすすめ!3つの理由
キッチンカーで開業融資を受けるには、まずは日本政策金融公庫がおすすめです。理由として、以下3つのメリットがあります。
- 金利が安い
- 保証人が不要の融資制度がある
- 手続きにかかる工数が少ない
それぞれ詳しく確認してみましょう。
1.金利が安い
日本政策金融公庫は新しい産業を生んで育てるために運営されているので、他の金融機関よりも金利が低いです。
実際の適用金利は融資制度や契約内容によっても異なりますが、金利の幅が低めに設定されています。
たとえば、新規事業を始める場合は「新創業融資制度」を提案されるケースが多いです。
新創業融資制度の基準金利は、実質年率2.41~2.80%(令和3年5月現在)です。
一方で銀行や信用金庫の金利は、ほとんどの場合で実質年率3.0%程度になります。
金利の安さは、日本政策金融公庫を選ぶ大きなメリットです。
2.保証人が不要の融資制度がある
日本政策金融公庫の新創業融資制度は、原則として保証人が不要です。
さらに、法人代表者の連帯保証を不要とする制度を希望することもできます。
銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受ける場合、一般的に保証人が必要です。また、代表者の保証が必要になるケースも多いです。
融資を受ける際に保証人を立てることへ不安がある人にとって、日本政策金融公庫を選ぶメリットの1つだと言えます。
3.手続きにかかる工数が少ない
日本政策金融公庫から融資を受ける場合、信用保証協会を経由せず融資を受けられます。
信用保証協会に提出する書類を準備する手間がないので、手続きにかかる工数を少なくすることが可能です。
一方で銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受ける場合、原則として信用保証協会の保証を受ける必要があります。そのため準備する提出書類が増え、工数が多いです。
また、審査にかかる時間も長くなります。金融機関と信用保証協会の両方で審査を受ける必要があり、審査結果が出るまでの期間も異なるためです。
キッチンカーの開業前はやることが多いので、工数を少なくしたい人には日本政策金融公庫をおすすめします。
日本政策金融公庫で融資を受けるまでの7ステップ
ここでは、日本政策金融公庫で融資を受けるまでの手順を、7ステップに分けて解説します。
- 事業計画を立てる
- キッチンカーの種類を決める
- 開業に必要な資金を計算する
- 窓口で相談をする
- 書類を揃えて申し込む
- 面談を受ける
- 結果の発表
順番に見ていきましょう。
1.事業計画を立てる
まずは、事業計画を立てましょう。ファーストステップですが、日本政策金融公庫で融資を受けるための重要なポイントです。
事業計画がしっかりと練られているかは、審査の合否に大きく影響します。
具体的には、以下のような項目を考えてください。
- ビジョン・目的
- 事業の概要
- 自社の強みや特徴
- 顧客ターゲット
- 販売メニュー
- 出店場所の候補
- 収支予測
特に、販売メニューによって必要な金額が変わってきます。競合他社のリサーチなども行いながら、事業計画を立ててください。
2.キッチンカーの種類を決める
販売するメニューに合わせて、キッチンカーの種類を決めてください。メニューによって車両の大きさや必要な設備は異なります。
わらび餅など調理工程が少ないメニューでは軽自動車が、ラーメンなど大量の水を使用するメニューでは大型車がおすすめです。
また、キッチンカーの入手方法による費用の目安は以下の通りです。
- 中古のキッチンカーを購入する:100~300万円
- 業者に製作を依頼する:250万円
- 自作する:100万円
- リース契約をする:20~30万円(月)
- レンタルを利用する:3~10万円(日)
内装や設備にお金をかけなかった結果、魅力のないキッチンカーになっては本末転倒です。慎重に検討して、自分に最適なキッチンカーを選びましょう。
3.開業に必要な資金を計算する
続いて、開業に必要な資金を計算します。キッチンカーの取得だけでなく、メニューの仕入れ費用や駐車場代などの諸経費も細かく計算してください。出店場所により、出店料やガソリン代も異なります。
すべて計算をしたら、自己資金との差額を確認しましょう。不足分が、融資希望額になります。
4.窓口で相談をする
準備が整ったら、日本政策金融公庫の窓口に相談しましょう。直接店舗に行く場合は、最寄りの支店をホームページから確認してください。
また、電話でも相談は可能です。
電話番号 | 0120-154-505 |
営業時間 | 平日9~19時まで |
前提条件として、相談に乗ってくれる担当者は「事業者の味方」です。融資を通すために動いてくれるので、疑問や不安な点が解消するまでしっかり確認しましょう。
5.書類を揃えて申し込む
日本政策金融公庫から融資を受けるのに必要な書類は、以下の通りです。
- 借入申込書
- 創業計画書
- 本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
- 直近2年分の源泉徴収票または確定申告書
- 通帳
- 返済予定表(住宅ローンや車のローンなど、何かしらの借入がある場合)
- 自宅が賃貸である場合は賃貸借契約書
- 自宅が所有である場合は固定資産税の領収書
- 設備資金で借入を申し込む場合、見積書または工事請負契約書
- 事業に許認可が必要な場合、許認可が確認できる書類
- 都道府県知事の「推せん書」(借入申込金額が500万円以下の場合は不要)
- 印鑑証明書
借入申込書・創業計画書はホームページからダウンロードが可能です。
銀行などの金融機関と比較すると工数が少ないとは言え、融資の審査には複数の書類が必要になります。準備に自信のない方は、税理士などのプロに依頼するのも方法の1つです。
不備がないか確認して、申し込みましょう。
6.面談を受ける
面談では、以下のような質問をされます。
- 事業を始めようと思ったきっかけ
- 事業に関わる経歴の有無
- 応援してくれる人はいるのか
- 出店先の目処はついているのか
- いつ頃事業をスタートしたいのか
事業が成功する見込みがあるのか、融資をしても大丈夫な人柄かを確認されます。
当然ですが、面談の際に嘘をつくのはNGです。融資の審査に通っても、嘘が判明すると全額返済を求められます。
7.結果の発表
面談から10日前後で、審査結果の連絡が来ます。合格の場合は、振込を希望する口座の手続きなどを進めていきましょう。
不合格の場合でも、審査に落ちた理由を教えてもらえるケースが多いです。反省点を活かして、再チャレンジも検討してみてください。
キッチンカーで使える3つの補助金・助成金
キッチンカーでの開業には、融資を受ける以外に補助金・助成金を利用する方法もあります。
- ものづくり補助金
- 創業支援等事業者補助金
- 地域雇用開発助成金
条件や審査がありますが、自己負担を減らせるチャンスです。お得に開業したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.ものづくり補助金
ものづくり補助金は、新しいものづくりに挑戦する事業者を支援する補助金制度です。
- 補助金額:100~500万円(機械装置費や技術導入費など必要な資金の1/2)
- 対象者:日本国内に本社及び補助事業の実施場所を有する中小企業者など
ものづくり補助金は、通年で公募を行っています。交付申請から交付決定までの期間は申請内容によって異なりますが、標準的なスケジュールは約1ヶ月です。
補助金なので、原則として返済義務はありません。キッチンカーでの開業費用を抑えたい場合、検討する価値は十分にあります。
2.創業支援等事業者補助金
創業支援等事業者補助金は、地域の創業を促進させ、経済の活性化や雇用の増加を目的とした補助金です。
- 補助金額:50~1,000万円(人件費や設備費など、補助対象経費の2/3以内)
- 対象者:市区町村と連携している創業支援事業者など
条件は、認定市区町村での創業です。令和3年6月現在、1,453市区町村が認定されています。募集は例年春頃に行われますが、詳細が毎年異なるので注意してください。
創業支援等事業者補助金は、キッチンカーで地元に貢献したい方などにおすすめの補助金です。
3.地域雇用開発助成金
地域雇用開発助成金は、求人の少ない地域において雇用機会を増やすことを目的とした助成金です。
- 補助金額:50~800万円(事業所の設置・整備費用と増加した支給対象者の数に応じる)
- 対象者:設置・整備した施設の雇用保険適用事業主など
条件として労働者の雇入が3人以上、創業の場合は2人以上が支給条件となっています。キッチンカーの設置・整備が完了した日から最大3回の申請ができます。
地域雇用開発助成金は、従業員を雇っての起業を検討している人におすすめの助成金です。
なお「キッチンカー相談の窓口」では、移動販売の開業にあたっての資金についてのアドバイスなど、これからビジネスを始めたい方向けの無料相談を実施しております。
開業資金や融資についてのお困りごとがあれば、いつでもご相談ください。