「間借りで飲食店を営業するメリット・デメリットを知りたい!」
「間借り営業をするのにぴったりなメニューはある?」
「間借り物件を探せるサービスってあるのかな?」
飲食店の間借り営業を始めようとしている方は、このようなお悩みを抱えていませんか?
間借りは実店舗を持たずに営業できることから、注目を集めている開業方法です。開業費用を抑えられるなどのメリットがあります。
ただし注意点を知らないまま開業すると、稼げない、営業できないなどの失敗に発展することもあるので、注意が必要です。
そこでこの記事では、飲食店の間借り営業について以下ポイントを解説します。
- メリット・デメリット
- おすすめのメニュー
- 間借り物件を見つけられるサービス
間借りの知識がない方に向けて、分かりやすく紹介します。飲食店の間借り営業を始めようと考えている方は、ぜひ当記事を参考にしてみてください。
- 半年間の契約で月額20万円
- 開業に失敗しないためのサポート
- 最短納期なら1ヶ月半後にスタート
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【相場も解説】「間借り」とは既存飲食店を借りて営業すること
間借りとは、すでに営業している飲食店を借りてお店を出店することです。
間借り営業の一例は、以下の通りです。
- 夜に営業するレストランを、昼の間に借りてカレー屋を開く
- 毎週水曜が定休日のカフェを、水曜日だけ借りてバナナジュースを販売する
契約内容によりますが、敷金や礼金などの初期費用を必要とせず、家賃を一部だけ負担する形になるため、かなり安く飲食店を始められる点が特徴です。
飲食店を間借り営業する3つのメリット
飲食店を間借り営業するメリットは、主に以下の3点です。
- 開業費用を抑えられる
- 出店場所を変更できる
- 間借りしている店舗の知名度を活かせる
それぞれの項目について、詳しく解説します。
1.開業費用を抑えられる
間借りの最大のメリットは、開業費用を抑えられることです。1からお店を開く場合、開業費用はおよそ989万円かかるといわれています。
一方、間借りの場合は、50万円以下で開業できます。開業費用を、940万円ほど節約できるということです。
具体的には、以下のコストを抑えられます。
- 物件契約にかかる費用(敷金礼金など)
- 内装外装の施工費用
準備の工数が減るので、飲食店の間借りは開業のハードルが低いといえます。
参考:日本政策金融公庫「2020年度新規開業実態調査」
2.出店場所を変更できる
間借りのメリットは、出店場所を変更しやすいことです。エリアによっては、集客が上手くいかないことがあります。
自分でお店を構える場合は、契約期間が決められていたり、高額な初期費用がかかったりして、簡単にエリアを変えられません。
一方で間借りであれば、新しい場所が見つかれば比較的簡単に出店場所を変更できます。
初期費用も少なく済むので、金銭的な負担もそこまで多くありません。
出店場所を気軽に変えられるのは、間借りならではの利点といえます。
3.間借りしている店舗の知名度を活かせる
間借りのメリットは、間借り先の店舗に通っているお客さんに、自店を知ってもらえることです。その結果、集客に繋がる場合もあります。
お店を新しく開く際には、SNSやチラシなどを使って呼び込みをしなければなりません。間借りする場合でも集客は必要ですが、間借り先の知名度を活かせるのは大きな利点といえます。
飲食店を間借り営業する3つのデメリット
メリットばかりに思える間借りにも、実はデメリットがあります。主に以下の3点です。
- 内装やキッチンの設備を自由に変えられない
- 営業時間が限られている
- 固有の住所を持てない
それぞれのデメリットを、順番に解説します。
1.内装やキッチンの設備を自由に変えられない
間借りしている店舗の内装やキッチンの設備は、簡単に変えられません。飲食店の間借り営業は、あくまでも既存店舗のスペースを借りている立場だからです。
例えば、
- 内装をもっと女性向けのデザインに変えたい
- キッチンの設備にオーブンを追加したい
などの要望が叶わない可能性があります。
内装や設備を変えたい場合は、間借りしている店舗との相談が必要です。
2.営業時間が限られている
間借りで飲食店を開業する場合、営業時間が限られてしまいます。間借りしているお店の営業がメインなので、時間の融通が利かない可能性が高いです。
中には、12時~15時だけなど、数時間程度しかお店を開けない場合も。
その結果、思ったように売り上げが伸びない事態に発展することがあります。
3.固有の住所を持てない
間借りの飲食店を営業する場合、固有の住所は持てません。間借り先の店舗と同じ住所になるためです。
その結果、インターネットや飲食店の予約サービスに店舗情報を登録できない場合もあります。
有名な口コミサイトや予約サービスを使えないとなると、集客力が弱まってしまうかもしれません。
固有の住所が持てないことで、宣伝や集客の方法が限られてしまう場合があります。
飲食店の間借り営業でおすすめのメニュー5選
飲食店の間借り営業をする際、どんなメニューにするか迷う方も多いのではないでしょうか。おすすめなのは、主に以下の5つです。
- バナナスムージー
- 牛タン
- カレー
- 唐揚げ・フライドチキン
- クレープ
それぞれのメニューが間借りにぴったりな理由を、順番に解説します。
1.バナナスムージー
バナナスムージーが間借りにおすすめである理由は、必要な材料や機材が少ないためです。
具体的には、
- バナナ
- 牛乳
- 保存用の冷凍庫・冷蔵庫
- ミキサー
などを用意すれば始められるため、限られたスペース内での作業でも問題ありません。
また、バナナスムージーは、ミキサーに材料を入れ混ぜ合わせれば完成します。
作り方が簡単なので、
- 提供スピードを速くできる
- 従業員を雇った際に教育しやすい
などのメリットがあります。
2.牛タン
牛タンは、様々なメニュー展開ができるというメリットがあります。
主なメニューの一例は、以下の通りです。
- 炭火焼き
- シチュー
- 弁当
- コロッケ
このように、牛タンはレシピのバリエーションが豊富なことが特徴。そのため、顧客から飽きられにくくなります。
また、炭火焼きなどのシンプルなメニューであれば、仕入れる食材が少ないです。これにより、仕入れにかかるコストや食材のロスを最小限に抑えられます。
3.カレー
カレーは、間借り営業で人気のメニュー。テレビ番組「マツコの知らない世界」にて「間借りカレーの世界」という特集が組まれるほどです。
カレーのメリットは、鍋でまとめて仕込みができること。この結果、提供スピードを速くでき、顧客の回転率を上げる効果が期待できます。
加えて、スパイスやトッピングなどでオリジナリティを出せることも特徴です。
味や見た目に決まりがないため、他店との差別化を図りやすくなっています。
4.唐揚げ・フライドチキン
唐揚げ・フライドチキンは、世代を問わず好まれやすいメニューです。最近では、韓国風のフライドチキンや台湾風唐揚げも人気を集めています。
店内提供ができる上にテイクアウトもしやすいメニューで、最近ではフードデリバリーサービスに特化して出品するケースも見られます。
さらに唐揚げやフライドチキンは、用意する設備が少ないことも特徴です。必要なのは、主にフライヤーと冷蔵庫。低コストで開業できるのも、唐揚げ・フライドチキンのメリットといえるでしょう。
5.クレープ
クレープは、テイクアウトで提供しやすいメニューです。お皿に盛りつければ、カフェのメニューとして店内で提供することも可能です。
クレープには、中の具材を変えるだけで、メニューのバリエーションを増やせるメリットがあります。旬のフルーツを使えば、季節限定の商品を販売できるなど、幅を広げられる点が特徴です。
開業に必要なものは、主に以下の通りです。
- クレープの包装用紙
- 生地
- フルーツや生クリームなどの具材
- クレープの焼き台
- 保存用の冷凍庫・冷蔵庫
準備するものが少なく、比較的始めやすいメニューといえます。
間借り物件を探せるマッチングサービス4選
飲食店の間借り営業を始めるには、まずは物件を探す必要があります。こちらでは、間借り物件を見つけられるサービスを紹介します。
主なマッチングサイトは、以下4点です。
- スペースマーケット
- ジモティー
- 軒先レストラン
- 飲食マッチ.com
各サービスの特徴を、ひとつずつ解説します。
1.スペースマーケット
出典:スペースマーケット
スペースマーケットは、全国の間借り物件を探せるサイトです。また、会議室や民泊などの貸しスペースも予約できます。
スペースマーケットは、空いた時間にスペースを貸すことをコンセプトとしています。そのため、数時間・数日単位の短期間の間借りを想定している物件が多いです。
2.ジモティー
出典:ジモティー
ジモティーは、中古品を譲ったり、人を募集したりできるサービスです。「不動産」のカテゴリーから「レンタルオフィス」を選ぶと、飲食店の間借り物件を探せます。
借りられる期間や初期費用などは、物件によって異なります。仲介がなく個人間でのやり取りがメインになるので、契約する前に条件を確認しておきましょう。
3.軒先レストラン
出典:軒先レストラン
軒先レストランは、スペースマーケットと同様に、全国の間借り物件を探せるサービスです。
特徴は、敷金・礼金・保証金が一切かからないこと。そのため、初期費用を抑えて、間借り物件を借りられます。
4.飲食マッチ.com
出典:飲食マッチ.com
飲食マッチ.comは、東京都内中心の物件を紹介しているマッチングサービスです。
2021年8月時点の登録物件は10点と少なめ。ただし、無料登録することで、非公開物件が閲覧できるようになります。
開業支援やコンサル業務も行っています。初めて飲食店を開業する方には、安心できるサービスといえるでしょう。
【法律】間借りで飲食店を営業する際に知っておきたい注意点
間借りで飲食店を開業する場合、事前に知っておきたい注意点があります。主に以下3点です。
- 食品衛生責任者の資格が必要
- 営業許可を申請する場合もある
- 食中毒が起きた場合はどちらも営業停止になる
これらのポイントを知っておくことで、トラブルを事前に防げる場合もあります。飲食店の間借り営業を始める前に、ぜひチェックしておきましょう。
1.食品衛生責任者の資格が必要
食品衛生責任者とは、食品衛生法によって取得が義務付けられている資格です。飲食店を営業する際には、必ず取得しなければなりません。
もちろん、間借りで営業する場合でも必要です。
食品衛生責任者の資格は、営業する予定の地域で食品衛生協会による講習を受ければ誰でも取得できるので、開業前に受講しておきましょう。
2.営業許可を申請する場合もある
間借りする場合には、既存のお店を使用するため、新たに営業許可を取る必要はありません。
ただし、営業する飲食店の分野によっては申請が求められます。例えば、スイーツなどを売る場合は菓子製造許可が必要です。さらに、アルコール類を販売するなら、酒販免許も取得しなければなりません。
間借りする場合でも、営業許可を申請するケースがあることも覚えておきましょう。
3.食中毒が起きた場合はどちらも営業停止になる
食中毒が起きた場合、片方の過失であったとしても、自店と間借り先どちらも営業停止になります。
自店が原因であれば、間借り先に迷惑をかけることになります。そのため、食中毒を起こさないよう徹底的な対策が必要です。
反対に、間借り先が原因の場合、自店に過失がなくても営業停止になります。万が一に備え、飲食店用の保険に加入しておくと安心です。休業補償を受けられる場合があります。