「キッチンカーで発電機は必要?」
「どのような発電機を選べばいいの?」
「選び方で気をつける点は?」
キッチンカーで電気系の調理器具や照明を使うには、発電設備が欠かせません。
どのような出店場所でも安定して営業できるよう、発電機を準備しておくことが大切です。
ところがキッチンカーにピッタリな発電機がどれか分からず、困っている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、キッチンカーで使う発電機を探している方のために、次の内容を解説していきます。
- 発電機の必要性
- 発電機の選び方
- 発電機選びのポイント
- 使用時の注意点
- おすすめの発電機
発電機は決して安い買い物ではありません。発電機選びで失敗することがないよう、ぜひ当記事を参考にしてみてください!
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食品を販売するキッチンカーでは発電機の準備がマスト
キッチンカーでは食品を扱うため、発電機の準備が必要です。
発電機で電源を確保しなければ、食材を適当な温度で保管したり、電気式の調理器具を動かしたりできません。
出店場所で電源を借りられる場合もありますが、発電機がないと次のようなデメリットが発生します。
- 利用料金がかかる場合がある
- 他の出店者と譲り合って使わなければならない
- 使えるワット数やコンセントの数に限りがある
- 出店場所に着くまで電源を使えない
発電機があれば使える調理器具の選択肢が増え、商品のレパートリーが広がります。
さらに電源を使って照明やBGMにもこだわれるので、お客様に立ち止まってもらいやすいキッチンカーに整備できます。
キッチンカーの開業で関係する「食品衛生法」は、発電機には適用されません。
そのため比較的自由に、使い勝手の良い発電機を導入可能です。
自前の発電機をまだお持ちでない方は、ぜひ導入を検討しましょう。
キッチンカーで使う発電機の選び方
発電機のカタログや公式サイトを見る前に、選び方を知っておくと安心です。
キッチンカーで使う発電機は、次の3ステップで選びましょう。
- キッチンカーで使う電気製品の起動電力を確認する
- 発電機のタイプを選ぶ
- 燃料の種類を選ぶ
発電機の種類なども一緒に解説していきます。
1.キッチンカーで使う電気製品の起動電力を確認する
キッチンカーで使う予定の電気製品をピックアップし、それぞれの「起動電力」を確認します。
電気製品が動き始めるときに使われる電力が「起動電力」です。
電気製品が動いている最中と比べて、何倍もの起動電力が必要になる場合があるため、確認が重要となります。
起動電力の確認は、電気製品の公式サイトやカタログを参考にしてみてください。
電力の単位の考え方は以下の通りです。
- 1W(電気製品側)=1VA(発電機側)
- 1,000W(電気製品側)=1kVA(発電機側)
例えば起動電力の合計が1,000Wなら、発電機側の出力が1kVA以上のものを選ばなければ、電力をカバーできません。
2.発電機のタイプを選ぶ
発電機の種類は、主に2種類あります。
- インバーター式
- スタンダード式
特徴や予算から、ご自身のキッチンカーで使いやすい種類の発電機を選びましょう。
この章ではYAMAHAの発電機を元に、価格の目安を紹介しています。
1.インバーター式
価格 | 143,000〜594,000円 |
特徴 |
|
インバーター式は、名前の通り「インバーター」という仕組みの回路が使われています。
インバーターのおかげで、家庭にあるコンセントと同程度の安定した電力を使えるのです。
そのため家庭用の調理器具や、パソコンのような精密機器でも、日常生活と同じような感覚で使えます。
多くの企業がインバーター式を販売しており、発電機の定番機種ともいえます。
ただしインバーター式の発電機は、価格が高いことがデメリットです。
2.スタンダード式
価格 | 180,400〜451,000円 |
特徴 |
|
インバーターを搭載していないモデルが、スタンダード式の発電機です。
パソコンなどの精密機器を使用しないのであれば、インバーター式よりもスタンダード式のほうが安く購入できます。
3.燃料の種類を選ぶ
発電機は、燃料にも種類があります。
- ガソリン方式
- ディーゼルエンジン方式
- カセットボンベ方式
この3種類から、使いやすいタイプを選びましょう。
1.ガソリン方式
発電機の燃料でよく使われているのが、ガソリンです。
商品のラインナップが多いため、自分に合った発電機を選びやすいでしょう。
キッチンカーで使うのにも十分な発電出力があり、長時間にわたり利用できます。
ディーゼルエンジン方式の発電機と比べると音が小さく、周りに迷惑をかけずに電源を使えることがメリットです。
ただしガソリンを補給する際は、発電機をガソリンスタンドに持ち込む必要があります。
消防法により、利用者自身による給油を禁止されているためです。
ガソリンは引火性が高いので、コンロのそばで発電機を使わないようにするなど、安全を考慮して使うことが大切です。
2.ディーゼルエンジン方式
ディーゼルエンジン方式の発電機は、軽油を燃料としています。
ガソリンよりも安く購入できるので、できるだけ経費を抑えたい方にぴったりな燃料です。
長時間の利用でも高出力で安定して使えるため、工事現場などでも活用されています。
キッチンカーで1度にたくさんの電気製品を使う方は、出力の高さが大きなメリットとなるでしょう。
しかし出力が高い代わりに、ディーゼルエンジン方式の発電機は大きくて重いものが多いです。
スペースが狭いキッチンカーでは、公式サイトやカタログでサイズをよく確認してから購入を検討しましょう。
3.カセットボンベ方式
キャンプやバーベキューでも使われているカセットボンベで発電できる発電機です。
カセットボンベはホームセンターやコンビニでも売っている燃料なので、地方のイベントに出店した際に必要なっても簡単に調達できます。
ガソリンと比べるとややパワーが劣りますが、長期間にわたり燃料を保管できることがメリットです。
そのためメイン発電機の調子が悪い時などに備えて、サブ機として購入しておくことがおすすめです。
年に数回のイベントでしかキッチンカーを使わない方でも、営業のたびに燃料を買い直すといった手間を省けます。
施設によってはガスを使用できないことがあるので、出店先のルールをよく確認しましょう。
キッチンカーに搭載する発電機選びで注目すべきポイント4選
発電機選びで迷ったら、次のポイントにも注目してみましょう。
- 静音性能
- 重さ
- 駆動時間
- 周波数
気になる複数の発電機についてリサーチし、特徴を比べてみてください。
1.静音性能
なるべく音が小さい発電機を選びましょう。
電気を使用しているときに大きな音が鳴っていると、出店場所の迷惑になったりお客様に悪い印象を与えたりしてしまうためです。
公式サイトやカタログに載っている「騒音値」の数値で、静音性能を確認できます。
騒音値の目安は次の通りです。
状況 | 大きさが近い音 | |
60db | 声を張って会話する必要がある |
|
50db | 音はやや目立つが通常会話は可能 |
|
40db | 支障なく会話できる |
|
(参考:日本騒音調査ソーチョー)
キッチンカーでお客様とスムーズに会話するなら、騒音値が50db以下の発電機がおすすめです。
2.重さ
発電機の重さも大切なポイントです。
発電機にガソリンを入れる際は、本体をキッチンカーから降さなければなりません
発電機本体が重すぎると1人で動かせず、燃料を入れるたびに人の力を借りることになってしまいます。
重さを確かめる方法は次の通りです。
- ホームセンターなどで実物を持ってみる
- レンタルで使ってみる
- 同程度の重さの荷物を持ってみる
燃料を入れた状態でも動かせる発電機を選びましょう。
重いものを持つのが苦手な方は、持ち手やキャスターがついたコンパクトタイプの発電機を探してみてください。
3.駆動時間
駆動時間は、発電機を使える最大時間を意味しています。
駆動時間が短いと、キッチンカーでの営業中に電気をまかないきれません。
途中で燃料が切れ、調理や冷蔵ができなくなってしまいます。
例えば「約10~5時間(1/4負荷~定格負荷)」という表記なら、駆動時間の目安は次の通りです。
- 定格負荷(最大出力)で使った場合、5時間程度動く
- 定格負荷の1/4の出力で使った場合、10時間程度動く
「最大で10時間も使える」と認識すると、一度に大量の電力を使った際に駆動時間の計算がズレてしまうので注意しましょう。
4.周波数
周波数の切り替えに対応している発電機を選びましょう。
日本の電気製品は50Hzと60Hzの周波数があり、地域によって販売されている数値が異なるためです。
50Hzの電気製品を60Hzの発電機に繋いだといったケースでは、次のような問題が起こります。
- そのまま使えるが能力が変わってしまう(ミキサーやジューサーなど)
- 部品交換などをしないと使えない(電子レンジやステレオなど)
発電機が両方の周波数に対応しているかどうかは「定格周波数」の欄に50Hzと60Hzの両方が書かれていることや、切り替えスイッチの有無から判断しましょう。
キッチンカーで発電機を使う際の4つの注意点
キッチンカーで発電機を使う際は、次の注意点を守って安全を考慮しましょう。
- 風通しのいい場所で使う
- タコ足配線をし過ぎない
- 発電機を濡らさない
- エンジンオイルをこまめに点検する
気をつけたいポイントなどを詳しく紹介していきます。
1.風通しのいい場所で使う
発電機は、風通しのいい場所で使いましょう。
発電機の使用中に排出されるガスには一酸化炭素が多く含まれているためです。
ご自身が一酸化炭素中毒になる恐れがあるだけでなく、近くにいたお客様にまで健康被害が生じる可能性があります。
キッチンカーの窓を開けた状態で使ったり、出店場所では発電機を車外に置いたりして空気の通り道を確保してください。
2.タコ足配線をし過ぎない
タコ足配線をし過ぎないことが重要です。
コードが細く長く繋がるごとに、電気製品に届く電圧が下がってしまいます。
するとキッチンカーで使いたい調理器具が安定して動かなくなり、スムーズな営業ができません。
電動ナイフなどの刃物を使っている際に電圧が不安定になると、怪我の原因にもなります。
使っていない電気製品のコンセントは抜いたり、定期的に配線を整理したりして、安全な接続状態を保ちましょう。
3.発電機を濡らさない
発電機が濡れると、漏電による感電のリスクが上がります。
体に電気が流れて麻痺が残ったり、火事になったりする原因になるため、発電機を濡らさないようにしましょう。
- 濡れた手で発電機に触らない
- シンクのそばに発電機を置かない
- 車外に発電機を置く際は天気の急変に注意する
Amazonなどでは、発電機専用の防水カバーも販売されています。
4.エンジンオイルをこまめに点検する
発電機は、自動車のようにエンジンオイルの点検が必要です。
オイルの汚れや不足が原因で、金属同士が摩擦で熱くなる「焼き付き」が起こります。金属部品が溶けたり、発電機を置いている床や地面が焦げたりするのです。
エンジンの寿命を縮めることになる上、出店場所の芝生などに傷をつけてしまうことも考えられます。
半年おきを目安にエンジンオイルを補充し、万全の状態を保つことが大切です。
キッチンカーにおすすめの発電機3選
どのような発電機を選べばいいのかわからない方のために、おすすめを3つ紹介していきます。
- YAMAHA EF1600iS
- HONDA EU26iN1
- ニチネン G-cubic(ジーキュービック)KG-101
発電機選びの参考にしてみてください!
1.ヤマハ EF1600iS
(引用:YAMAHA)
ブランド | YAMAHA |
価格 | 217,800円 |
タイプ | インバーター式 |
燃料 | ガソリン |
女性でも動かしやすい軽量型の発電機です。
小型エンジンを搭載したり、本体を樹脂パーツで作ったりして、合計20kg以内の動かしやすい発電機となっています。
1台購入してみて「電力が足りない」と感じたら、同じモデルの発電機を繋いで拡張できることが特徴です。
3.HONDA EU26iN1
ブランド | HONDA |
価格 | 327,800円 |
タイプ | インバーター式 |
燃料 | ガソリン |
(引用:HONDA)
キャスターやキャリーハンドルが付いており、持ち運びのしやすさが優れた発電機です。
スーツケースのように片手で引きながら、簡単に発電機を動かせます。
ボディーには吸音材を搭載しているため、キッチンカーでも音に悩まされることなく電源を引けるでしょう。
HONDAの保険サービスとして損害賠償保険に加入できます。キッチンカーの営業中にトラブルが起きても、保険で助けを受けられることが嬉しいポイントです。
3.ニチネン G-cubic(ジーキュービック)KG-101
(引用:ニチネン)
ブランド | ニチネン |
価格 | 162,800円 |
タイプ | インバーター式 |
燃料 | ガソリン、ガス |
ガソリン・ガスと2つの燃料に対応した2WAYタイプの発電機です。
万が一ガソリンが切れて給油できなくても、ガスを予備燃料にして営業を続けられます。
シガーソケットに変換器を差し込めば、USBタイプのコードも接続できます。
USBでスマートフォンも充電でき、営業しながらでSNSの更新による宣伝もできるでしょう。