「たこ焼きの移動販売は売れるの?」
「始めるためにはどのような準備が必要なの?」
「成功するにはどうすればいい?」
たこ焼きは、小さい子供からお年寄りまで年齢を問わず人気のメニューです。原価も安く1年を通して安定的に売れるたこ焼きは、移動販売にピッタリ。
しかし始めるにはどんな準備をすれば良いのか、安定的に経営できるのかなど不安な面も多いですよね。
そこでこの記事では、たこ焼きの移動販売について以下の内容を詳しく解説していきます。
- 移動販売でたこ焼きを扱うメリット・デメリット
- 移動販売を始めるまでの7ステップ
- 成功するための4つのポイント
キッチンカーでたこ焼きを販売したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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移動販売でたこ焼きを扱う5つのメリット
移動販売でたこ焼きを扱うメリットは、以下の5つです。
- 原価率が低い
- 設備投資が少ない
- 季節に関係なく売れやすい
- アレンジがしやすい
- 老若男女問わず受け入れられる
1つずつ見ていきましょう。
1.原価率が低い
たこ焼きを作る際に使用する主な食材は、小麦粉や卵など基本的に原価が安いものばかりです。
中身に関しても使用するのはタコやキャベツ、天かすなどがメインなので、高級な魚や肉を用意する必要はありません。
また、使用する小麦粉やソースなどの調味料は安くまとめ買いできるため、より材料費を抑えられます。
2.設備投資が少ない
たこ焼きを作るには大掛かりな設備投資をする必要はありません。主に必要な厨房設備は、以下の通りです。
- たこ焼き器
- 鉄板
- 冷蔵庫・冷凍庫
お好み焼きや焼きそばなど、たこ焼き以外のメニューを販売する場合は鉄板が必要ですが、たこ焼きだけを販売するならば不要です。
準備する調理設備は多くないので、狭いスペースしか確保できないキッチンカーでも十分に開業できます。
3.季節に関係なく売れやすい
たこ焼きは、季節に関係なく一年中売れやすい商品です。
かき氷や焼き芋などの季節感のある食べ物は、売れ行きが時期によって大きく変わりますが、粉ものであるたこ焼きは季節に左右されません。
そのため、季節に振り回されず移動販売で安定的な経営をしていきたいと考えている方にとって、たこ焼きはおすすめの商品と言えるでしょう。
4.アレンジがしやすい
たこ焼きは名前の通り「タコ」が定番の具材ですが、粉ものであるためタコ以外にも様々な具材でアレンジできます。
エビやイカ・ホタテなといった海鮮系の具材から、砂肝やチーズなど、幅広いジャンルの具材と合わせやすいです。
また具材以外にもたこ焼きの上に乗せるトッピングやソースなどのアレンジができるため、メニューの幅が広がります。
5.老若男女問わず受け入れられる
たこ焼きは、男女問わず子供からお年寄りまで人気の高い食べ物です。
実際に「日清製粉グループ」が行った意識調査によると、たこ焼きが「好き」(「とても好き」+「好き」)と答えた割合は97.3%で、圧倒的に好きな方が多い結果となっています。
この結果からたこ焼きを苦手と感じている方が少なく、誰にでも販売しやすい食べ物といえるでしょう。
移動販売でたこ焼きを扱う2つのデメリット
移動販売でたこ焼きを扱うことは、メリットばかりではありません。以下2つのデメリットもあります。
- 競合他社が多い
- 固定客を得にくい
メリットだけでなくデメリットも理解し、移動販売でたこ焼きを扱うか検討してみましょう。
1.競合他社が多い
移動販売でたこ焼きを扱うメリットはたくさんありますが、一方で競合他社が多いです。
理由として、少ない機材と低い原価率で参入のハードルが低く、始めやすいことが考えられます。
確かに利益が出やすい商材ではありますが、何も考えずに販売しているだけだと、競合他社に負けるかもしれません。
他社に負けず店を繫盛されるためにはお客様とのコミュニケーションを大切にし、提供するたこ焼きの品質やメニューを研究して差別化を図ることが大切です。
2.固定客を得にくい
店の売り上げを伸ばすうえで必要な固定客が、店舗営業と比べると得にくいです。
店舗営業の場合はお客様が来たい時に来店できる一方、移動販売はいつも同じ場所で営業しているわけではありません。
そのため店の存在が認知されにくく、固定客の確保が難しくなっています。
移動販売で固定客を得るには出店場所をころころ変えるのではなく、定期的に同じ場所に出店したり、SNSを活用して多くの方に店を知ってもらえるように宣伝しましょう。
たこ焼きの移動販売を始めるまでの7ステップ
たこ焼きの移動販売を始めるには、以下7ステップで進めていきましょう。
- メニューを研究する
- 移動販売車(キッチンカー)を準備する
- 調理器具を準備する
- 仕込み場所を確保する
- 出店場所を探す
- 営業に必要な資格取得や保険に加入する
- 食材や備品を準備する
各ステップについて下で詳しく解説していきます。
1.メニューを研究する
まずは、たこ焼きのメニューを研究することからスタートしましょう。
販売する商品が決まっていないと、必要な設備がわからなかったり、的確な出店場所を決められなかったりします。
定番のたこ焼きだけではなく、自分の店でしか食べられないオリジナルのたこ焼きやメニューを考えることが、成功のポイントです。
いろいろな移動販売のたこ焼き店をめぐり、売れている商品のリサーチを行ってみてください。
2.移動販売車(キッチンカー)を準備する
移動販売を行うには、キッチンカーが必要です。
キッチンカーを用意する手段として、以下の方法が挙げられます。
- キッチンカーとして売られている車を購入する(新車・中古)
- 購入した車をキッチンカーに改造する(外注・DIY)
- レンタルする
費用を抑えながらも自分好みのキッチンカーを求めるなら、購入した車をDIYでキッチンカーに改造するのがおすすめです。
ただし自作する場合は、車検や保健所の営業許可などの知識が求められます。
詳しく知りたい方は「【完全版】キッチンカーの自作手順を4ステップで解説!費用や車検に通るための方法とは?」をご覧ください。
3.調理器具を準備する
たこ焼きを作るために必要となる主な調理器具や厨房設備は、以下の通りです。
- たこ焼き器
- 泡立て器
- 寸胴
- 粉つぎ
- 油引き
- 千枚通し
- ディスペンサー
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 計量カップ・ボウル
上記の調理器具以外にも、提供するための箱やカップなどを用意しておきましょう。
また、たこ焼き以外のメニューとしてお好み焼きや焼きそばなどを提供するならば、鉄板も必要です。
4.仕込み場所を確保する
たこ焼きの移動販売を始めるうえで、仕込み場所の確保は重要です。
キッチンカーでは、たこ焼きを焼く調理が行えます。
ただし生地を混ぜ合わせたり、タコやキャベツなどの具材を切ったりするなどの仕込み作業は、別の場所で行わなくてはなりません。
キッチンカーは、厨房設備が完全には整っておらず、衛生管理も不十分だからです。
そのため混ぜ合わせたり、切ったりするなどの調理工程がある場合は、保健所の許可を得ている施設内で仕込み作業を行う必要あります。
「自宅で仕込みたい」という方がいるかもしれませんが、基本的に家は設備不足で保健所の許可が得られない可能性が高いです。
そのためすでに営業している飲食店のキッチンを使わせてもらったり、共同でキッチン施設が利用できるシェアキッチンを利用したりしましょう。
仕込み場所についてもっと詳しく知りたい方は「仕込み場所がいらない移動販売の方法3選」をご覧ください。
5.出店場所を探す
ある程度出店の準備ができたら、次は場所を探します。
具体的に見つける方法は、以下のとおりです。
- 出店したい場所に直接交渉する
- マッチングサイトを利用する
- 商工会議所や観光協会に登録する
初めてキッチンカーで移動販売を行う方は出店場所の直接交渉が難しいと思うので、出店したい方と出店場所を貸し出したい方をつなぐマッチングサイトの利用がおすすめです。
もっと出店場所の探し方について詳しく知りたい方は「【重要】移動販売(キッチンカー)の出店場所7選!見つけ方を6つに分けて詳しく解説」をご覧ください。
6.営業に必要な資格取得や保険に加入する
キッチンカーで移動販売する場合、以下2つの資格と許可が必要です。
移動販売で必要な資格・許可 | 取得方法 |
食品衛生責任者 | 各都道府県の食品衛生協会が開催する講習会を受講 |
保健所の営業許可 | 出店場所の管轄である保健所に申請 (移動販売(キッチンカー)の営業許可の取り方) |
また上記2つの資格・許可だけでなく、食中毒や自動車事故など万が一のリスクに備えて、以下の任意保険に加入することを推奨します。
保険名 | 保険内容 |
PL保険 (生産物賠償責任保険) |
提供した食品によってお客様に与えた損害の補償 |
自動車保険 | 自動車事故の補償 |
施設所有者賠償責任保険 | 施設の構造によってお客様に与えた損害の補償 |
PL保険は販売した食品によって食中毒が発症した場合などに生じた損害を補償する保険です。
食中毒を出してしまうと多額の賠償金を負担しなければならないこともあり、万が一被害者が出ると事業継続が難しくなるかもしれません。
営業場所によっては、加入が義務付けられている場合があるため、資格や保険はしっかりと確認しておきましょう。
7.食材や備品を準備する
許可がおり、出店ができる状態になったら、食材や備品の準備を進めます。
ある程度の販売予想を立てて、必要な量の材料を確保しましょう。
使用する食材については「できるだけ安く済ませたい」と考える方も多いかもしれませんが、何より一番大切なのはたこ焼きの味です。
特に「タコ」と「粉」はたこ焼きの味を大きく左右する食材であるため、この2つはこだわって良質なもの提供するようにしましょう。
たこ焼きの移動販売を成功させる4つのポイント
たこ焼きの移動販売で成功するためには、以下4つのポイントを参考にしてみてください。
- たこ焼き以外のメニューを充実させる
- 使用する食材にこだわる
- 出店場所を徹底的にリサーチする
- SNSを店の宣伝に活用する
1つずつ詳しく解説していきます。
1.たこ焼き以外のメニューを充実させる
販売する商品は、たこ焼きだけに絞る必要はありません。
同じ粉ものであるお好み焼きや焼きそばや、ドリンクなどのサイドメニューも用意しましょう。
メニューを充実させることで客単価が上がり、売り上げアップにつながります。
またセットメニューは、お客様に満足感を与えつつ客単価を上げられるため、効果的です。
2.使用する食材にこだわる
たこ焼きの原材料は小麦粉、出汁、タコ、天かす、ねぎなど、基本的にシンプルなものばかり。
そのため、良質な材料をこだわって使用しましょう。
例として熊本県のショッピングセンターを中心に出店しているダシタコ丸では、兵庫から直送で仕入れたタコと数種類のかつお節や昆布などをブレンドした出汁を使用しています。
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ただ、材料にこだわるあまり販売する価格が高くなりすぎるのはNG。
上記で紹介したダシタコ丸のたこ焼きは6個入りで税込み480円と、手ごろな価格で提供しています。
質と価格のバランスを考えて、仕入れを行ってみてください。
3.出店場所を徹底的にリサーチする
出店場所にしっかりこだわることも、売上を伸ばすうえで重要です。
たこ焼きは老若男女問わず人気の食べ物なので、以下のような人の集まりやすい場所への出店を検討してみましょう。
- 遊園地
- キャンプ場
- イベントや祭り会場
- ショッピングモール
特にたこ焼きは子供も大好きで食べさせやすいため、家族連れが多い遊園地やショッピングモールなどがおすすめです。
また、競合がいない場所を選ぶことも意識すると、さらに売上増加につながります。
いくつか候補を出して、事前に足を運ぶなどしてリサーチを進めてみてください。
4.SNSを店の宣伝に活用する
移動販売は街で店舗を構えて営業している店とは違い、インターネットの口コミサイトや予約サイトを利用できません。
そのため、自ら情報発信して、多くの人に存在を認知してもらう必要があります。
TwitterやInstagramなどのSNSを利用し、出店場所や販売しているメニューなどの告知を行うことが大切です。
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SNSで情報発信する際は出店場所・スケジュールだけでなく、メニューや調理風景なども発信し、投稿を見た方に興味をもたせるように工夫しましょう。