「飲み屋を開業する方法って?」
「飲み屋を開業するにはどれくらいお金が必要?」
「飲み屋を開業するときに必要な資格や手続きについて知りたい」
本記事では上記の飲み屋を開業する際の疑問や要望などにお答えします。
飲み屋を開業して、多くのお客さんに喜ばれながら収入を得たいと考える方は多いでしょう。
しかし、飲み屋を開業するために必要なお金や手続きなどが分からないと、チャレンジする勇気が湧きにくいですよね。
そこでここから、飲み屋を開業する方法や必要な資金などについて具体的に解説します。
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飲み屋を開業する2つの方法
飲み屋を開業する方法は大きく「独立して開業」と「フランチャイズで開業」の2通りに分けられます。
ここから、飲み屋を開業する方法について具体的に解説します。
①独立して開業
飲み屋を開業するには、独立して自分のお店を持つ方法があります。
1人で1からお店づくりをする場合、やるべきことや考えるべきことが多く、その分時間や労力が必要になります。
- 出店場所決め
- 内外装工事
- 仕入先選定
- メニュー考案
- 広告
- 資金繰りなど
上記の開店準備を1つひとつこなしていかなくてはなりませんが、自分の思い通りに設計できる点はメリットです。
また、諸経費を引いた売上を全て自分のものにできる点も魅力の1つです。
思うように売上をあげられない場合、収支がマイナスになる恐れがあるため、リスクをとってでも自分の思いを実現したい方に向いています。
②フランチャイズで開業
飲み屋で開業する方法として、フランチャイズに加盟する方法があります。
1から独立開業する方法と違い、自分の思い通りのお店づくりをしにくい点や、基本的にロイヤリティが発生する点などがデメリットになります。
しかし、親企業の方針に沿って開店準備を進めれば良いので、考える時間や労力などを減らしやすくなります。
開業してからも、人材教育や経営の面などでサポートを受けられる点がメリットです。
フランチャイズで開業する方法は、飲食業界未経験の方や経営の知識がない方などに向いています。
飲み屋の開業に必要な資金
飲み屋の開業に必要な資金は店舗の場所や大きさなどによって変わりますが、
大まかな目安としては、下記の表のとおりです。
飲み屋の種類 | 物件取得費用 | 内外装費用 | 厨房機器など設備費用 | 広告宣伝 |
立ち飲み | 60〜300万円 | 200万円 | 10〜100万円 | 30〜50万円 |
バー | 150〜200万円 | 200万円 | 130万円 | 30〜50万円 |
居酒屋 | 120〜300万円 | 200〜350万円 | 100〜300万円 | 30〜50万円 |
上記の表の通り、どんな業態の飲み屋を開業するのか、どこにどんなお店を出店するのかによって費用は大きく変動します。
居抜き物件を利用したりSNSなどを使って自分で宣伝・広告などをしたりすれば、費用を抑えることが可能です。
上記の他にも、毎月の家賃や仕入れ、人を雇う場合の人件費などが必要になります。
経営が安定するまでには約半年かかるといわれますので、事前に半年分の運転資金を用意しておくと安心できるでしょう。
開業資金について詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。
【これで解決】飲食店は開業資金ゼロでも始められる?必要な資金と融資を受ける方法を紹介!飲み屋の開業に必要な資格・手続き
飲み屋を開業するには資格取得や事前の手続きをする必要があります。
ここから、飲み屋を開業するのに必要な資格などについて具体的に解説します。
食品衛生責任者
飲み屋を開業するために必要なのは食品衛生責任者の資格です。
理由として、食品衛生法によって、1店舗につき最低1人の食品衛生責任者を常駐しなければならないと定められているからです。
資格がない場合、各自治体の食品衛生協会が実施する講習会に参加する必要があります。
飲食店営業許可
飲み屋を開業するために必要な手続きとして、飲食店営業許可があります。
飲食店を開業するには一定以上の衛生審査をクリアする必要があり、それを証明するのが飲食店営業許可になるわけです。
飲食店営業許可を取得するには、保健所に申請しなければなりません。
防火管理者選任届
収容人数が30人以上になる飲み屋を開業する場合、防火管理者選任届の資格が必要になります。
収容人数とはお客さんだけでなく、スタッフを含めた人数である点は要注意です。
資格を取得するには、都道府県知事や消防庁が行う防火管理講習の受講が必要になります。
下記のように、お店の面積によって対象となる資格が異なります。
- 施設面積が300㎡未満の場合:甲種防火管理者or乙種防火管理者
- 施設面積が300㎡以上の場合:甲種防火管理者
飲み屋を開業するメリット
飲み屋を開業すれば、自分の城を持てるなどのメリットがたくさんあります。
ここから、飲み屋を開業するメリットについて具体的に解説します。
利益を得やすい
飲み屋を開業するメリットは、高い利益率を出しやすい点です。
理由として、飲み屋のメニューは一般的な飲食店より高くしやすいからです。
例えば、飲み屋の代表的なメニューの1つであるビールの場合、仕入れ値の2倍くらいの値段でも提供できます。
つまり、250円で仕入れて500円で売ったり、300円で仕入れて600円で売ったりできるわけです。
また、一品料理を提供する場合なども、仕入れ値に比べて高い価格での販売が可能です。
原価を抑えて販売価格を上げられれば、お店の経営を安定させやすいくなるでしょう。
初期費用を抑えやすい
飲み屋のメリットは初期費用を抑えて始めやすい点です。
理由として、比較的小さな店舗形態でも営業できるからです。
店のスペースを小さくすると入店できるお客さんの数が限られますが、例えば立ち飲みスタイルの場合、比較的多くの人数を入れられます。
回転率を上げやすくなるので売上アップも期待できるでしょう。
初期費用を抑えられることで、以下のメリットもあります。
- 運転資金をたくさん用意しなくていい
- 失敗したときのリスクを下げられる
特に初めて開業する方にとって、失敗した時のリスクを下げる点はポイントになります。
一人客を得やすい
飲み屋のメリットは、お一人様の需要を満たせる点です。
近年では、お一人様文化が社会に浸透してきており、遊園地やカラオケなどに一人で行く方も増えつつあります。
チェーン店などでは一般的に、ファミリーや団体客を想定してテーブル席が設置されているケースが多くなっています。
お一人様の中には、一人でテーブル席を利用することに抵抗を感じる方もいるでしょう。
しかし、小規模な飲み屋であればお一人様も入りやすくなります。
店主やスタッフの距離が近いので、自然と会話も弾みやすくなるでしょう。
会話を通して店のファンになってもらえれば、常連客になってもらえる可能性が高くなります。
小規模な飲み屋だからこそ、お一人様を獲得するチャンスが大きいといえます。
夢を叶えられる
飲み屋を開業するメリットは自分の夢を叶えられる点です。
飲み屋を開業する方の多くは、自分の店を持つことを目標として、長い間修行したりお金を貯めたりしてきたことでしょう。
飲み屋を開業するということはつまり、「自分の店を持つ」という1つの大きな夢を叶えられるわけです。
失敗して廃業になる可能性は誰にとってもありますが、自分の夢に向かって努力することは素晴らしいことです。
緩和医療医の大津秀一さんの書かれた「死ぬときに後悔する25のこと」によると、死ぬときに後悔することの中に「夢を叶えられなかったこと」が上げられています。
出典:Amazon
つまり、夢を実現させるために行動することは、満足の行く人生を送るために重要なわけです。
飲み屋を開業するデメリット
飲み屋を開業することにはメリットもありますが、デメリットもあります。
ここから、飲み屋を開業するデメリットについて具体的に解説します。
まとまった開業資金が必要
飲み屋を開業するデメリットは、まとまった開業資金が必要になるケースがある点です。
前述の通り、飲み屋は初期費用を抑えやすい点がメリットですが、お店の形態や出店場所によってはまとまった開業資金が必要です。
また、居抜き物件ではなく1からお店を作っていく場合、工事の費用や厨房設備などを揃えるために費用がかかりやすくなります。
そのため、なるべく費用を抑えたい方は居抜き物件を狙うといいでしょう。
壁を自分で塗ったりDIYで棚を作ったりすれば、さらに費用を抑えられます。
精神的・肉体的にツラくなる
飲み屋を開業するデメリットは、精神的・肉体的なツラさを感じやすい点です。
理由として、一般的に深夜まで働く業種であり、営業時間中はお客さんの対応などで追われやすいからです。
一般的に、明け方に寝て昼頃起きるという生活のパターンになるため、体調を崩しやすい点は注意が必要です。
また、酔っぱらいのお客さんを相手にするため、スタッフに絡んできたり暴れたりするケースがあり、ストレスを感じやすいでしょう。
ストレスを解消する方法を自分なりに持って体調管理に務めることが、飲み屋を開業して働き続ける上で重要なポイントになります。
食中毒発生のリスクがある
飲み屋を開業するデメリットは、食中毒発生のリスクがある点です。
万が一、食中毒を出してしまうと、お店の悪い評判が一気に広まるだけでなく、食中毒を発症したお客さんに多大な迷惑をかけてしまいます。
営業停止になったり客足が遠のいたりするなど、今後の営業が継続できない恐れがあります。
食中毒が特に発生しやすいのは5月から6月と7月から9月ですが、年間を通して十分な対策が求められます。
ライバルが多い
飲み屋開業のデメリットは、ライバルが多い点です。
飲み屋を開業する場合、一般的には繁華街など人通りの多い場所を選びたくなります。
しかし、立地の良い場所ほどライバル店がひしめき合っており、お客さんの取り合いになるでしょう。
そのため、ライバルにはない強みや独自性を打ち出していくことがポイントになります。
時代の変化に合わせて、お客さんが求めるものを的確に提供できるかも重要な点です。
ライバルではなく自分の店を選んでもらうためには、常にサービスの向上やメニューの研究をするなどたゆまない努力が必要です。
自分に合う方法で飲み屋の開業を成功させよう
ここまで、飲み屋を開業するメリットやデメリット、必要な資金などについて解説してきました。
本記事のまとめは下記のとおりです。
- 飲み屋を開業するメリットは、利益を出しやすい点や、常連客を得やすい点などである
- 飲み屋を開業するデメリットは、まとまった資金が必要な点や精神的・肉体的なツラさを感じやすい点である
- 飲み屋の開業に必要な資金は、工夫次第で安くすることが可能である
本記事を参考に、飲み屋を開業するメリットなどについて理解していただければ幸いです。