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飲食店のポイントカードとは?メリット・デメリットや作り方を解説

飲食店のポイントカードとは?メリット・デメリットや作り方を解説

「飲食店のポイントカードには、どのような種類や特徴がある?」
「飲食店でポイントカードを導入するメリットやデメリットを知りたい」
「リピーターを獲得するために、ポイントカードを導入すると効果的?」

本記事では上記の疑問や要望などにお応えします。

これから飲食店を開業したい方にとって、リピーターを獲得して安定した売上を上げられるのか不安に思う方もいるでしょう。

そこで今回は、ポイントカードの種類や特徴、メリットとデメリットなどについて具体的に解説します。

最後まで読めば、ポイントカードを導入するとリピーターを獲得しやすくなったり、客単価を上げたりする効果などがある点を理解できるでしょう。

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飲食店のポイントカードとは

飲食店でポイントカードを作ると、お客さんにリピーターになってもらえる可能性をあげられます。

ポイントカードの種類は、具体的に下記のとおりです。

  • プラスチック
  • アプリ

ここから、ポイントカードの特徴や種類について具体的に解説します。

特徴

飲食店のポイントカードとは、会計金額に応じてポイントを付与し、一定のポイントが貯まると特典が与えられるシステムのことです。

ポイントカードを導入する最も大きな目的は、お客さんにリピーターになってもらうことです。

ポイントを貯めれば、割引サービスやさまざまな特典を得られることから、お客さんの来店意欲を高める効果が期待できます。

導入するデメリットもありますが、それ以上にメリットの部分が大きく、多くの飲食店ではポイントカードが導入される傾向にあります。

種類

ポイントカードの種類は、具体的に以下の3つに分けられます。

  • プラスチック
  • アプリ

これまでは、紙やプラスチックのポイントカードが一般的に使われてきました。

比較的安く手軽に作れる反面、財布やカードケースで保管する手間が発生し、簡単に捨てられるケースも見受けられてきました。

しかし、アプリのポイントカードが登場したことで、ポイントカードのあり方も変わりつつあります。

アプリのポイントカードを使うには、スマホでアプリをダウンロードするだけでよく、保管したりお会計のときに探し出したりする手間を省ける点が特徴です。

どのポイントカードにもメリットやデメリットがあり、それぞれの特徴をよく理解したうえで、比較検討するようにしましょう。

飲食店独自のポイントカードと共通ポイントカードの違い

飲食店で利用できるポイントカードは、お店独自のものと加盟店本部が発行するものにわけられます。

それぞれのポイントカードのメリットデメリットを把握することで、どちらを使用するか決めやすくなるでしょう。

ここから、独自のポイントカードと共通ポイントカードの違いについて具体的に解説します。

お店独自のポイントカードの特徴

お店独自のポイントカードとは、自分のお店で発行、管理までするポイントカードのことです。

具体的なメリットは以下の通りです。

  • 特典や還元率などを自由に決められる
  • お客さんの情報を細かく入手でき、再来店してもらうための施策を打ちやすい

独自の特典を考えたり、お客さんに合わせたキャンペーンなどを実施できたりする点がメリットだと言えます。

一方で、デメリットは具体的に下記の通りです。

  • 発行するメリットを感じてもらいにくいケースがある
  • 不要だと感じて捨てられる可能性がある

使えるお店が限られることから、メリットを感じてもらえなかったり捨てられたりするケースもあるでしょう。

共通ポイントカードの特徴

共通ポイントカードとは、飲食店以外のさまざまなお店でも使えるポイントカードのことです。

代表的な共通ポイントカードと会員数は、具体的に下記の通りです。

  • Tポイントカード:約5,600万人
  • 楽天カード:累計で約1億人
  • Pontaカード:約7,300万人
  • dポイント:約5,400万人

出典:最強クレジットカードガイド

共通ポイントカードのメリットは、具体的に下記の通りです。

  • お店の信用度を上げる効果が期待できる
  • お客さんにとって利便性が高い
  • 新規のお客さんを獲得しやすい

お客さんにとって利便性が高く、新規のお客さんに来店してもらえる可能性を上げられる効果があると言えます。

共通ポイントカードのデメリットは、具体的に下記の通りです。

  • お店独自の特典や還元率を付与しにくい
  • お店で付与したポイントを他店で利用される可能性がある

還元率や特典が決められている点や、再来店の効果を得られないケースもある点がデメリットです。

飲食店のポイントカードのメリット4つ

飲食店でポイントカードを作ると、以下のようにさまざまなメリットがあります。

  • リピーターを獲得すやすくなる
  • 競合店と差別化できる
  • お客さんの情報を詳細に入手できる
  • 客単価を上げやすくなる

ここから、ポイントカードのメリットについて具体的に解説します。

①リピーターを獲得しやすくなる

まず、ポイントカードのメリットは、リピーターを獲得しやすくなる点です。

ポイントを貯めると特典がもらえることで、お客さんから優先的に選んでもらいやすくなるためです。

「あともう少しでポイントが貯まる」「特典を利用したい」のように、ポイントを貯めることや特典を利用することが、来店のきっかけになるケースもあります。

②競合店と差別化できる

次に、ポイントカードのメリットは、競合店と差別化しやすくなる点です。

差別化する方法の1つに値下げがあげられますが、客単価が下がりお互いに厳しい状況になる可能性があります。

ポイントカードを利用して、お客さんの満足度を上げる特典などを用意できれば、価格競争でお客さんを獲得する必要がなくなります。

また、ポイントカードを利用することで、お客さんとの会話のきっかけを生めます。

いつも来店してもらっている感謝の気持を伝えたり、特典のお知らせをしたりすることで、よりお店のファンになってもらいやくなるでしょう。

③お客さんの情報を詳細に入手できる

加えて、ポイントカードのメリットは、お店に来るお客さんの情報を細かく把握できるようになる点です。

お客さんの情報とは、具体的に下記の通りです。

  • 来店頻度
  • 注文履歴・単価
  • 利用時間

お店に来るお客さんの属性や来店の時間帯、人気メニュー、売上の低いメニューなど、具体的にわかるようになる点が特徴です。

各データを元にすれば、お店のメニューや価格の見直しなどの経営戦略にも役立てられます。

④客単価を上げやすくなる

最後に、ポイントカードのメリットとして、客単価をあげやすくなる点があげられます。

ポイントを貯めたいという気持ちが動機となって、追加で商品を購入してもらえる可能性があるためです。

例えば、400円購入するごとに1ポイントを付与しているお店で、お客さんの注文金額が2,300円だとします。

本来であれば5ポイントですが、残り100円で6ポイントになり、追加で注文してもらえるケースもあるでしょう。

飲食店のポイントカードのデメリット3つ

飲食店でポイントカードを導入することでメリットもありますが、下記のようにデメリットもあります。

  • 費用がかかる
  • 仕事が増える
  • 顧客情報を管理するリスクが発生する

ここから、デメリットについて具体的に解説します。

①費用がかかる

飲食店のポイントカードのデメリットとして、導入費用の発生する点があげられます。

お店独自ポイントカードの場合、種類にもよりますが、印刷代やプリンター代などのさまざまな費用が必要になる傾向にあります。

ポイントを還元することによって、お店の売上にも影響を及ぼす点は理解しておく必要があります。

共通ポイントカードの場合、ポイント発行額や利用料などが発生する点が特徴です。

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②仕事が増える

飲食店のポイントカード導入のデメリットとして、従業員の業務量を増加させる点にあります。

お客さんと会話するきっかけになりますが、お会計で内容を説明したりポイントを付与したりする手間が発生します。

特に忙しい時間帯は、時間のロスにつながるケースも出てくる点を理解しておきましょう。

自分で確定申告する予定の方の場合、申告時の対応方法を確認しておく必要もあります。

③顧客情報を管理するリスクが発生する

飲食店でポイントカード導入のデメリットとして、お客さんの個人情報を管理する責任が出てくる点です。

万が一、住所やメールアドレスなどの個人情報が流出すると、以下のようにお店にとって大きな痛手となるでしょう。

  • 売上が下がる
  • 信頼を失う
  • 賠償責任を問われる

例えば、食肉事業を展開するダイリキでは、2022年に公式アプリへの不正アクセスにより8万件以上の顧客データが流出しています。

出典:日経XTECH

顧客情報を得ることでメリットがある反面、リスクを背負うことになる点を理解しておく必要があります。

飲食店のポイントカードの作り方

飲食店でポイントカードを作る場合、種類によって作り方が異なる点を押さえておきましょう。

  • 紙・プラスチックの場合
  • アプリの場合

ここから上記のポイントカードの種類別に、具体的な作り方を解説します。

紙・プラスチックの場合

紙やプラスチックのポイントカードの作り方として、具体的に以下の2つの方法があげられます。

  • デザインソフトで自作する
  • 印刷会社に依頼する

WEB上には無料で利用できるデザインソフトがあり、初心者でも使いやすいものは「Canva」です。

テンプレートが複数用意されており、文字や色を変更するだけでもおしゃれなデザインのポイントカードを作れます。

印刷会社に依頼する場合、費用がかかりやすい点がデメリットですが、デザインの作成や印刷までおまかせできる点がメリットです。

ポイントカードに特化した印刷会社を選ぶのも1つの方法です。

アプリの場合

アプリでポイントカードを作る方法として、具体的に下記の2つがあげられます。

  • アプリ開発会社に依頼する
  • 自分のお店でアプリを開発する

アプリ開発会社に依頼する場合、多くの費用を必要とする点がデメリットですが、理想のデザインや機能を叶えやすくなる点がメリットです。

開業してからしばらく営業し、お店の経営に余裕が出てから導入を依頼するのも1つの方法です。

自分のお店でアプリを開発する方法もありますが、スキルのある方や時間、費用などの条件を揃える必要があります。

近年では、無料でアプリを自作できるサービスも登場しており、利用を検討してみるのも1つの方法です。

飲食店のポイントカードの活用方法4つ

飲食店でポイントカードを作るとき、下記のように効果的な利用方法を知っておくのがポイントです。

  • 魅力的な特典を考える
  • ポイント還元率を適切に設定する
  • 心理効果を活用する

ここから、ポイントカードを活用する方法について具体的に解説します。

①魅力的な特典を考える

ポイントカードを活用して販促につなげるためには、魅力的な特典を考える点が基本です。

お客さんに「また来店したい」と思ってもらえるような特典にするには、お客さんの立場になって考えるのが1つの方法です。

  • 2回目の来店につなげたい場合:2回目の来店で1ドリンクサービス特典
  • リピート客を増やしたい場合:ポイントの数に応じた割引サービス特典

上記のような特典を決めた場合でも、定期的に内容を見直すことで、お客さんを飽きにくくさせられるでしょう。

②ポイント還元率を適切に設定する

ポイントカードを活用する方法として、ポイント還元率を適切に設定する点があげられます。

飲食店のポイントカードの還元率の目安として、5%程度にするといいと言われています。

下記のように、ポイントカードの還元率は高すぎても低すぎても効果を得にくくなる点が特徴です。

  • 低すぎる場合:お客さんにメリットを感じてもらいにくい
  • 高すぎる場合:経営を圧迫する原因になる

競合店がポイントカードを導入している場合、還元率がどのくらいかを調査するのも1つの方法です。

③心理効果を活用する

ポイントカードを販促に活用するための方法として、お客さんの心理効果を活かす点があげられます。

目標から遠いよりも近い方がモチベーションを維持できる、という人間の心理は「エンダウド・プログレス効果」と言われています。

USCマーシャル経営大学院のジョセフ氏と、UCLAアンダーソン経営大学院のザビエル氏による論文の結果判明しました。

出典:UX DAYS TOKYO

ポイントカードを作る場合も0から始めず、すでに何ポイントか貯まっている状態にするのが効果的な方法になります。

例えば、500ポイント貯めると特典を受けられる場合、200ポイント貯まった状態から始める方法があげられます。

人の心理効果をうまく使って、販促効果を高めましょう。

④特典を受けられるハードルを下げる

ポイントカードを活用するための方法として、特典を受けられるハードルをなるべく下げる点があげられます。

特典を受けるための条件を満たしやすい場合、お客さんの満足度が高くなりやすいためです。

特典を受けるまでに10回来店する必要のあるケースと、100回来店する必要のあるケースでは、10回の方が喜ばれやすくなるでしょう。

2回目や5回目などにも特典を受けられるようにすると、お客さんにメリットを感じさせやすく、ポイントカードを作ってもらえる可能性を上げられます。

飲食店のポイントカードに関するよくある質問

飲食店のポイントカードに関してよくある質問をまとめました。

  • ポイントカードとスタンプカードの違いはなんですか?
  • 紙とアプリのポイントカードのどちらが利用されやすいですか?

ここから、上記の2つの質問にお答えします。

ポイントカードとスタンプカードの違いは何ですか?

自由度の高さです。

ポイントカードの場合、お店で使った金額に応じてポイント加算するのが一般的です。

一方スタンプカードの場合、来店に対してスタンプを押したり、お客さんが特定の商品を買ったときにスタンプを押したりするケースもあります。

紙とアプリのポイントカードのどちらが利用されやすいですか?

アプリの方がお客さんから選ばれる傾向にあります。

NTTコムオンラインが実施したアンケートの結果、紙よりアプリを選ぶ人の割合は57%いると判明しました。

ターゲットとする顧客層によっても変わる点が特徴で、コンセプトと照らし合わせながらよく検討しましょう。

飲食店のポイントカードは開業するお店のスタイルに合わせて検討しましょう

ここまで、飲食店のポイントカードの種類や特徴、メリットとデメリットなどについて具体的に解説してきました。

本記で解説したポイントカードについてのまとめは、具体的に下記の通りです。

  • 金額に応じてポイントを付与し、一定のポイント数で特典を受けられるシステム
  • 種類は、紙とプラスチック、アプリに分けられる
  • リピーターを獲得しやすくなったり競合店と差別化しやすくなったりする
  • 費用がかかったり、カードを運用する仕事が増える

本記事を参考に、飲食店のポイントカードについて理解していただければ幸いです。

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