「タピオカドリンクの移動販売は売れるの?」
「どのような手順で始めるの?」
「成功するにはどうすればいい?」
タピオカドリンクは、主に若い女性に人気のメニューです。
原価も安く、簡単に作れるタピオカドリンクは初心者でも販売しやすい特徴があります。
しかし、始めるにはどんな手順で何を準備をすれば良いか、安定的な経営ができるのかなど、不安なことも多いですよね。
そこで本記事では、タピオカドリンクの移動販売について以下の内容を詳しく解説していきます。
- 移動販売でタピオカドリンクを扱うメリット・デメリット
- 必要な資格・許可
- 移動販売を始めるまでの7ステップ
- 成功するためのポイント
キッチンカーでタピオカドリンクを販売しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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移動販売でタピオカドリンクを扱う5つのメリット
移動販売でタピオカドリンクを扱うメリットは、以下の5つです。
- 材料の原価が安い
- 材料が入手しやすい
- 仕込み作業に手間がかからない
- 取扱うメニューの幅を広げやすい
- 必要な機材や設備が少ない
それぞれ詳しく解説していきます。
1.材料の原価が安い
一般的にタピオカドリンクの原価率は、約10%前後といわれています。
例としてタピオカミルクティーを1杯500円で販売する場合、材料費の内訳は以下の通りです。
- ミルク 約30円
- タピオカ 約5.5円
- 紅茶の茶葉 約2.0円
参考:bizSPA!
上記の材料費以外にも容器やストロー代がかかるため、タピオカミルクティー1杯の原価は約50円と考えていいでしょう。
飲食店業界では原価率を30%以内に収めることが良いとされているので、タピオカドリンクの原価率はかなり優秀です。
2.材料が入手しやすい
タピオカドリンクの主役であるタピオカは、輸入食品や製菓食材を取り扱う店などで入手することが可能です。
また、最近だと業務スーパーなどで簡単に調理可能な冷凍タピオカを大量に購入できます。
さらにインターネットを利用すれば、豊富なタピオカの種類の中から購入可能です。
タピオカ以外の材料についてもスーパーで簡単に入手できるものばかりであるため、材料調達に手間をかける必要がありません。
3.仕込み作業に手間がかからない
タピオカドリンクは、初心者でも簡単に作れるメニューとなっています。
というのもタピオカの仕込み作業は、基本的に煮ることがメインです。
乾燥タイプのタピオカだと30~40分ほど煮る時間がかかりますが、冷凍タイプならば熱湯に数分漬けておくだけで、時間をかけずに解凍できます。
煮たタピオカは水洗い後、砂糖水の入った容器で保存し、お客様に提供するタイミングでドリンクに入れれば完成です。
これならば飲食店で働いた経験がない方でも、調理工程をすぐに理解し習得できます。
4.取扱うメニューの幅を広げやすい
タピオカドリンクと言えば定番はミルクティーですが、入れるドリンクによって様々な種類の商品を販売することができます。
例としてタピオカドリンクの専門店である「タピオカドリンク蜜」では、ミルクティー以外にも紅茶やコーヒー、スムージーなどベースとなるドリンクが豊富です。
国産タピオカ使用★★メニュー pic.twitter.com/OGbQVQ3AtM
— タピオカドリンク蜜 (@tapiocamitsu) October 5, 2017
メニューの選択肢が増えると、ミルクティーが苦手な方にもタピオカドリンクを飲んでもらうことができます。
そのため、より多くの方に購入してもらえる可能性が高まるといえるでしょう。
5.必要な機材や設備が少ない
タピオカドリンクを作るために必要な機材や設備は、主に以下の通りです。
- IH調理器 or ガスコンロ
- ポット
- 冷蔵庫・冷凍庫
- シンク
- 給排水タンク
ドリンクを温めるだけならば、小さなIH調理器で十分なので、キッチンカーの中で場所を取りません。
必要な機材や設備が少ないのは、タピオカドリンクのメリットです。
移動販売でタピオカドリンクを扱う4つのデメリット
移動販売でタピオカドリンクを扱うデメリットは、以下の4つです。
- 単価が上がりにくい
- 時期や季節に売り上げが左右されやすい
- ターゲット層が限られる
- ブームを過ぎた感がある
下で詳しく解説していきます。
1.単価が上がりにくい
タピオカドリンクの価格相場は、400~600円前後となっています。
そのため、ドリンクメニューだけだと他のメニューと比べて、客単価を上げることが難しいです。
単価を上げるためには、以下のような施策例が考えられます。
- クリームやフルーツなどをトッピングメニューを充実させる
- 肉まんや餃子などの同じ中華系メニューを販売する
販売メニューをタピオカドリンクだけに絞らず、ドリンクと一緒に注文してもらえるメニューを考えましょう。
2.時期や季節に売り上げが左右されやすい
「タピオカドリンク=冷たい飲み物」というイメージがあるため、夏場に比べて冬場の売り上げは下がってしまいます。
冷たいタイプだけでなく、ホットのタピオカドリンクを販売する店もありますが、残念ながら夏場ほどの売り上げは期待できません。
そのため、ドリンク以外にも以下のような温かいメニューを販売しましょう。
- 焼き芋
- 中華まん
- ホットコーヒー
必要な機材が増えてしまいますが、売り上げを維持するためにドリンク以外のメニューの販売をおすすめします。
3.ターゲット層が限られる
タピオカドリンクを好んで飲むのは、主に若年層の女性たちが中心です。
アイログの調査によると、Instagramにおいてタピオカ専門店「ゴンチャ」のハッシュタグをタグを付けているユーザーは、20〜30代の女性が70%を占めていました。
年齢層 | 男性の投稿割合 | 女性の投稿割合 |
10代 | 1% | 14% |
20代 | 5% | 45% |
30代 | 1% | 26% |
40代 | 1% | 4% |
50代 | 0% | 3% |
参考:アイログ 【調査レポート】 ゴンチャが好きな人は韓国も好き? #ゴンチャからみるユーザーの特徴とマーケティング戦略
女性が多い反面、男性や年齢層が40~50代の女性については、投稿割合が5%以下となっています。
そのためタピオカドリンクを売るには、ターゲットを絞ってメニュー展開や出店場所を考えることが必要です。
4.ブームを過ぎた感がある
タピオカドリンクは2018~2019年にかけて一大ブームとなりましたが、それ以降は売上が落ちており、閉店する店舗も続出しています。
とある調査によると「タピオカの聖地」と呼ばれるほど専門店が出店した原宿・表参道エリアでは、2019年に出店した26店中18店が閉店したそうです。
参考:FASHIONSNAP.COM タピオカ屋は今 ブーム終焉とコロナによって聖地・原宿はどう変わった?
ブームが去りつつある中で移動販売を始めるのであれば、メニューなどで競合他社と差別化を図る必要があります。
移動販売でタピオカドリンクを扱うために必要な資格・許可
移動販売でタピオカドリンクを扱うには、以下の資格・許可が必要です。
- 食品衛生責任者
- 保健所の営業許可
下で詳しく解説していきます。
1.食品衛生責任者
食品衛生責任者は、食品の製造・販売を行う場合に必ず取得しなければならない資格です。
この資格は、各自治体で開催されている講習会を受講することで取得できます。
受講料は、教材費を含めて10,000円としている自治体がほとんどです。
ちなみに、栄養士や調理師などの資格をすでに取得している方は講習会の受講が免除され、申請のみで資格を取得できます。
なお、講習会は事前予約が必要です。2カ月先まで予約が取れない場合もあるので、開催日時を確認したうえで早めに予約することがおすすめします。
開催日時は各自治体で異なるため、講習会を開催している各都道府県の食品衛生協会に問い合わせるか、Webサイトでチェックしてみましょう。
2.保健所の営業許可
保健所の営業許可は、キッチンカーで移動販売を行ううえで必須です。
許可がおりる条件は、各自治体によって定められています。
たとえば東京都の場合、出店を希望する所轄の保健所へ、以下の申請書類を提出する必要があります。
- 営業許可申請書
- 営業設備の大要、配置図
- 営業の大要
- 仕込み場所の営業許可証(コピー)
- 許可申請手数料
- 食品衛生責任者の資格を証明するもの(食品衛生責任者手帳など)
参考:東京都福祉保健局 食品衛生の窓 様式一覧 自動車での営業
詳しい取得方法については、「【最新版】移動販売(キッチンカー)の営業許可の取り方まとめ。2021年6月の食品衛生法改正もわかりやすく解説!」をご覧ください。
タピオカドリンクの移動販売を始めるまでの7ステップ
移動販売でタピオカドリンクを売るまでの手順は、以下の7ステップを元に進めていきましょう。
- 事業計画を立てる
- 保健所に営業許可の相談をする
- キッチンカーを調達する
- 仕込み場所を探す
- 出店場所を探す
- 必要な資格と許可を取得する
- 必要な備品と食材を用意する
下では各ステップについて詳しく解説していきます。
1.事業計画を立てる
事業計画は今後、事業をどのように運営していくのか具体的な行動を示すものです。
しっかりと事業計画を検討することで、これから行う事業の成功確率を高められます。
事業計画では、主に以下の項目について考えましょう。
- 事業目標・コンセプト
- ターゲット顧客
- 販売するメニュー
- 商品の販売価格
- 競合の状況
- 販売・仕入れ計画
- 必要な資金
ターゲット顧客や競合の状況によって、販売するメニューや出店エリアが変わってきます。
移動販売でタピオカドリンクを売るためには、まず事業計画を立てることからスタートしましょう。
2.保健所に営業許可の相談をする
営業許可を申請する前に保健所へ相談しましょう。
保健所へ相談することによって、開業がスムーズに進められます。
出店を希望する所轄の保健所にキッチンカーで開業することを伝え、申請に必要な書類やキッチンカーの設備について確認しましょう。
3.キッチンカーを調達する
次はキッチンカーを調達します。主なキッチンカーの調達方法は、以下の通りです。
- 業者に製作を依頼する
- 中古のキッチンカーを購入する
- レンタルを利用する
- リース契約する
- 自作する
どの調達方法にもメリット・デメリットがあるので、そこを充分理解したうえで検討しましょう。
詳しくは「【必見】キッチンカー(移動販売車)の値段を5パターンで解説!中古車の相場も紹介」をご覧ください。
4.仕込み場所を探す
キッチンカーの用意にめどが立ったら、次は仕込み場所を探します。
ドリンクのトッピングであるフルーツをカットするといった仕込み作業は、保健所の営業許可を得ている施設内で行わなければなりません。
仕込み場所の確保方法は、以下4つの通りです。
- 知り合いの飲食店の厨房を借りる
- 物件を借りて仕込み場所とする
- シェアキッチンを利用する
- キッチンカー内で作業する
なお2021年6月に改正された食品衛生法では、一定の条件を満たせば、車内での仕込み作業が全国一律で可能となりました。
ただしあらゆる仕込み作業が可能となったわけではないので、どこまでの作業がキッチンカー内でできるのか詳しくは保健所へ確認してみてください。
5.出店場所を探す
仕込み場所が確保できたのであれば、次は出店場所を探しましょう。
出店場所の探し方は、以下5つの方法が挙げられます。
- マッチングサービスを利用する
- インターネットやSNSで出店募集の情報を探す
- 商工会議所や観光協会に登録する
- 自分で出店場所を探してオーナーと交渉する
- 同じキッチンカーの仲間に紹介してもらう
特に出店者と出店場所を貸したい業者をつなぐマッチングサービスの利用は、スムーズに出店場所を確保することができておすすめです。
6.必要な資格と許可を取得する
キッチンカーの準備が整い、ある程度出店場所が固まったら、移動販売に必要な資格と許可を取得します。
移動販売を行うためには、以下の資格と許可が必要です。
- 食品衛生責任者
- 保健所の営業許可
詳しい資格の取得方法や申請方法については、本記事内の「移動販売でタピオカドリンクを扱うために必要な資格・許可」をご覧ください。
7.必要な備品と食材を用意する
必要な資格や許可を取得したら、最後に食材やテイクアウト容器、調理機材を用意しましょう。
用意するうえで特に食材は、少なめに用意しておくことをおすすめします。
というのも最初は売り上げの見込みが立てられないため、大量に発注してしまうと食品ロスが発生する可能性が高いからです。
そのため、出店を重ねて売り上げの見込みが分かるようになってきたら、発注数量を変えていきましょう。
タピオカドリンクの移動販売で成功するための3つのポイント
タピオカドリンクの移動販売で成功するには、以下3つのポイントをぜひ参考にしてみてください。
- ドリンク以外のメニューを販売する
- 使用する材料で競合他社と差別化を図る
- 狙うターゲット層が多い場所に出店する
下で詳しく解説していきます。
1.ドリンク以外のメニューを販売する
タピオカ店で大きく売上を伸ばすには、ドリンク以外のメニュー開発も大切です。
タピオカドリンクだけを販売すると単価を上げにくく、競合他社との差別化が困難です。
そのため、タピオカドリンク以外にも「台湾かき氷」や「米粉入りクレープ」など、メニューを充実させることを考えてみてください。
本日、5月20日(月)
大相撲五月場所
両国駅前広小路広場にてこっとんカンパニー(クレープ)
が出店しております!
美味しいクレープと一緒に
タピオカもぜひ!#ネオ屋台 #大相撲五月場所 #両国駅前広小路広場 pic.twitter.com/MOhQRf2LPR— ネオ屋台村村役場 (@neoyatai) May 20, 2019
かき氷やクレープ以外にも、タピオカドリンクと合わせやすいワッフルやパンケーキなどのスイーツも、メニューとしておすすめです。
2.使用する材料で競合他社と差別化を図る
使用する材料にこだわることで、自分の店のオリジナリティとブランドイメージを高めることができます。
考えられる施策例は、以下の通りです。
- 使用する茶葉やミルクの産地や種類を厳選する
- 甘味料は体に優しい黒糖や甜菜糖を使用する
上記のようにこだわった結果、多少価格が高くなるかもしれません。
しかし、高品質でここでしか味わえない商品を販売できれば、競合他社と差別化を図れて集客性も高まります。
3.狙うターゲット層が多い場所に出店する
出店場所を十分に検討することは、売り上げをアップさせるうえで重要なポイントです。
タピオカドリンクは若い女性に人気の食べ物であるため、以下のような場所への出店を検討してみましょう。
- 大学
- 遊園地
- イベントや祭り会場
- ショッピングモール
競合がいない場所を選んで出店することも、さらに売り上げ増加へとつながります。
候補となる場所をいくつか挙げて、事前に訪れてみるなど徹底的にリサーチしましょう。