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飲食店の間借りとは?開業までの流れや必要な資格を徹底解説!

飲食店の間借りとは?時改行までの流れや必要な資格を徹底解説

「飲食店の間借りって?」
「飲食店の間借りのメリットとデメリットについて知りたい」
「間借りして開業するときに必要な資格や届出がわからない…」

本記事では上記の疑問や要望などにお応えします。

飲食店を開業するリスクを最小限にできることから広まりつつある間借りですが、契約する方法や必要な資格などが分からず、困っている方もいるでしょう。

間借りの流れを押さえれば、違反になるケースもなくなり、安心して開業できます。

そこでここから、間借りのメリットとデメリットや、間借りで開業するまでの流れについて、具体的に解説します。

飲食店の間借りとは

飲食店の間借りとは、既存の飲食店の営業時間外や空いているスペースなどを利用して、お店を出店することです。

週に1日、短時間など、契約条件によっては自分の都合に合わせてお店を開店できます。

閉店のリスクや開業資金などを最小限にしたうえで始められる点が特徴です。

自分のお店を持つのが長年の夢だったという方や、独立前のテストとして運用したい方などに向いています。

間貸しする方にとっても、新たに家賃収入を得られるようになる点がメリットです。

間借りを利用する方法は、マッチングサイトを利用したり、友人や知人から物件を紹介されたりするのが一般的です。

飲食店を間借りで開業するまでの流れ

飲食店を間借りで開業するためには、物件を取得する以外にも、資格や届出を提出することが必要です。

  • コンセプトを設計する
  • 物件を探す
  • 資格取得・届出の提出

ここから、間借りで開業するまでの流れを具体的に解説します。

コンセプトを設計する

飲食店を間借りで開業する場合、まずはコンセプトを考えるのが基本です。

コンセプトによって、ターゲットとなる客層やお店の雰囲気、メニュー、価格などが明確になるためです。

間借りで短期間の出店を考えている方の中には、コンセプトが明確になっていないケースもあるかも知れません。

しかし、コンセプト設計は飲食店を繁盛させるために必須で、明確にすることで物件選びや価格設定などをスムーズに行いやすくなります。

物件を探す

物件を探すときは、コンセプトに合う内装や調理スペースのあるものを探します。

基本的に地域の不動産屋では間借りの物件を取り扱っておらず、物件を探す方法は具体的に以下の2つです。

  • マッチングサービスを利用する
  • 知人や友人から紹介される

マッチングサービスを利用して間借りする場合、手数料が必要になりますが、さまざまなお店の中から理想的な条件のものを選びやすい点がメリットです。

マッチングサービスを運営する企業が増える傾向にあり、さまざまなサービスに登録するのも1つの方法です。

例えばmagariでは、損害賠償責任が発生した場合に備えて保障制度を設けており、安心して営業できるでしょう。

出典:magari

知人や友人がお店を経営している場合は、間借りしてもよいか聞いてみるのも1つの方法です。

もし許可が出た場合、家賃や光熱費などの支払いに関してしっかりと契約を交わすようにしましょう。

資格取得・届出の提出

間借りで開業する場合も、一般的な飲食店を開業するときと同じように、資格を取得したり届出を提出したりする必要があるケースもあります。

ここから、必要な資格や届出について具体的に解説します。

食品衛生責任者

食品衛生責任者とは、飲食店としてお店を営業する場合に、最低1人は取得しなくてはいけない資格のことです。

資格を取得せずに営業すると違法となり、注意が必要です。

各都道府県の食品衛生協会の主催する講習会を受講すれば、資格を取得できます。

参考:食品衛生協会

飲食店営業許可

飲食店営業許可とは、飲食店を開業する時に、保健所に申請する必要がある許可のことです。

間貸しするお店が飲食店営業許可を持っている場合、改めて許可を申請する必要のないケースもありますが、保健所に確認するようにしましょう。

もし食中毒が発生した場合、営業許可がないと既存のお店の責任となり、多大な迷惑をかけることになります。

リスクを最小限にするためには、営業許可が必要ではない場合でも、あえて申請するのが1つの方法です。

食品衛生管理者の資格を取得後に保健所に申請すれば、お店まで検査に来てもらえます。

防火管理者選任届

間借りする時に必要になる資格は、防火管理者選任届です。

飲食店を開業する時に必要になる届出のことで、講習を受けて防火管理者講習修了書を受け取ったあとに、所轄の消防署長に届出を提出する必要があります。

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飲食店の間借りのメリット4つ

飲食店を間借りで開業すると、初期費用を抑えられたり集客しやすくなったりするなど、さまざまなメリットがあります。

  • 少ない費用で開業できる
  • いつでも店を移動できる
  • 1日から契約できるケースがある
  • 集客しやすい

ここから、間借りのメリットについて具体的に解説します。

①少ない費用で開業できる

間借りのメリットは、一般的な飲食店の開業と比べて初期費用を抑えられる点です。

一般的な飲食店を開業する場合、出店するエリアやお店の大きさなどによって費用は変わりますが、目安として1,000万円かかると言われています。

出典:カナエル

間借りで開業する場合、以下の費用を支払う必要がありません。

  • 内装・外装工事費
  • 什器などの設備投資費
  • レジなどの備品にかかる費用

数万円から50万円程度の資金で始められる点が間借りの特徴で、自己資金のない方や開業に不安のある方でも挑戦しやすいと言えます。

まずは間借りで営業をやったうえで、お店をやっていけると自信を持てた場合、本格的に開業するのも1つの方法です。

②いつでも店を移動できる

間借りのメリットとして、自由に店の場所を変えられる点にあります。

設備投資やテナント契約をする必要がなく、家賃契約が一般的になるためです。

途中解約による違約金を心配する必要はありません。

お店を撤退する場合、基本的に原状回復工事を求められるケースはなく、必要最小限の備品に留められます。

間借りで開業したものの、客層や立地条件などが合わないと感じた場合は、すぐに他の場所でやり直せる点が特徴です。

③1日から契約できるケースがある

間借りのメリットは、短期間や短時間からの契約が可能なケースもある点です。

1日単位で借りることで、イベントや期間限定の出店などに対応できます。

例えば、3日限定のパン屋や1週間限定のカレー屋など、飲食業未経験の方でも試しにやってみることが可能です。

長期間出店する予定だった方でも、予想よりも商品が売れなかったり、お客さんが来なかったりするなどの理由により短期間で辞めるケースもあります。

④集客しやすい

間借りのメリットとして、集客をしやすい点があげられます。

開店前に、既存のお店のお客さんにPRしたり、チラシを置かせてもらったりできれば、高い宣伝効果が期待できるためです。

既存のお店が人気のお店であるほど、お客さんからの信頼を集める傾向にあり、来店してもらえる可能性が高くなるでしょう。

TwitterやInstagramなど、SNSを活用して集客するのもポイントです。

飲食店の間借りのデメリット4つ

飲食店の間借りにはさまざまなメリットがありますが、デメリットもあることを理解しておきましょう。

  • 設備や内装を変えられない
  • 売上を伸ばしにくい
  • 営業時間の制約がある
  • 固有の住所を持てない

ここから、間借りのデメリットについて具体的に解説します。

①設備や内装を変えられない

間借りのデメリットとして、お店の設備や内装を自分の思い通りに変えられない点があげられます。

  • 内装の雰囲気がコンセプトと合わない
  • 食材を保管するスペースが限られ、理想のメニューを提供できない

あくまでも既存のお店の環境で営業する必要があり、上記のような問題を抱えるケースもあります。

設備や内装を変えられない点を理解したうえで、複数の店舗物件をチェックして、自分に合う物件を選ぶのが基本となるでしょう。

②売上を伸ばしにくい

間借りのデメリットは、さまざまな制約があることで売上を伸ばしにくいことです。

間借りの制約は具体的に下記の通りです。

  • 調理するスペースが限られる
  • 食材やドリンク類を保管するスペースが限られる

例えば、お昼の時間帯に間借りする場合、バーやクラブなどの夜の営業をメインとするお店が基本となります。

調理するスペースやドリンク類などを保管するスペースが十分に取れず、満足のいくメニューを提供できない可能性があります。

間借りするお店の設備の中で、客単価を上げられるような工夫をするのも1つの方法です。

③営業時間の制約がある

間借りのデメリットは、営業時間の制約がある点です。

仕込みや開店準備などを既存のお店が始めるまでに、後片付けを終わらせる必要があるためです。

売上を伸ばすためには営業時間を確保するのが基本となりますが、間借りの場合は十分な時間を確保しにくいと言えます。

お昼と夜の時間帯に営業し、でなるべく多く稼ぎたいと考える方には向いていません。

間借りの物件を借りるときに、何時まで使えるのかを確認したうえで検討しましょう。

④固有の住所を持てない

間借りのデメリットは固有の住所を持てない点です。

固有の住所がないデメリットは、具体的に下記の通りです。

  • WEB上にある飲食店の予約サービスなどに店舗情報を掲載できないケースがある
  • 既存のお店と郵便物が混ざるリスクがある

WEB上に店舗情報を掲載するためには、既存のお店と交渉することが求められます。

郵便物が混ざるのを避けるための方法として、ポストを分けて設置することがあげられます。

飲食店を間借りするときの注意点5つ

飲食店を間借りするときには、些細なことからトラブルに発展するケースがあり、注意が必要です。

間借りは、誰かの店舗を貸してもらって経営するわけですから、間借り特有のトラブルが存在し、主に5つあります。

ここから、飲食店を間借りするときの注意点について具体的に解説します。

①食中毒が起きた場合は連帯責任になるケースがある

飲食店を間借りするときの注意点は、食中毒が発生した場合に連帯責任になるケースがある点です。

前述の通り、間借りで開業する場合は、飲食店営業許可を申請しなくてもいいケースもあります。

しかし、もし自分のお店で食中毒が発生して、飲食店営業許可がない場合、既存のお店の責任も問われ双方が営業停止になります。

衛生管理を徹底するのはもとより、飲食店営業許可を申請するかどうかもしっかり見極める必要があります。

②金銭管理を別々にする

飲食店を間借りするときの注意点として、金銭管理を分ける点があげられます。

金銭のトラブルは信用問題に発展する恐れがあり、十分に注意する必要があるためです。

既存のお店のレジを使わせてもらうことになるでしょうが、金銭の管理は分けるのが基本です。

金庫を別に用意したりその都度持ち帰ったりするなどの対策が求められます。

どれだけ信用している相手だとしても、金銭管理は自分でするようにしましょう。

③ゴミの処理方法を明確にする

飲食店を間借りするときの注意点として、ゴミ処理方法のルール化です。

間借りするときにゴミ処理費用を求められるケースがあり、家賃に含めるのかを話し合っておく必要があります。

また、ゴミの収集日にあわせて、どちらがゴミを出すのかを明確にしておくとトラブルを防ぎやすくなります。

④設備や備品を破損した場合の取り決めをする

飲食店を間借りするときには、設備や備品を破損したときの責任の所在をはっきりさせておきましょう。

物件の所有者と契約しているのは既存のお店のみとなっているケースが多いためです。

万が一、破損などのトラブルが発生した場合でも既存のお店の責任となるケースもあります。

間借りするときに、トラブルが発生したときの賠償方法について具体的に決めておくようにしましょう。

⑤電話応対の方法を決めておく

飲食店を間借りするときには、お客さんからの電話応対について話し合っておくのがポイントです。

電話応対1つでお店の評判を落としたり、営業のチャンスを逃したりする可能性があるためです。

自分のお店に関する問い合わせの電話ではないケースでも、しっかりとした対応をするのはマナーだと言えます。

飲食店の間借りに関するよくある質問

飲食店の間借りに関してよくある質問をまとめました。

ここから、具体的に解説します。

どのくらいの期間借りるのが一般的ですか?

テストの意味も込めて、まずは1ヶ月だけ借りて営業するケースが一般的です。

1日だけ利用できるケースもあり、様子を見ながら決めるのも1つの方法です。

水道料や光熱費の請求はどうなりますか?

間借りする時間に発生する費用の分だけ支払うのが基本となります。

利用料に含まれたり別途請求されたりするケースがあります。

家賃はどのように決まりますか?

マッチングサービスを利用せずに知り合いや友人のお店を間借りする場合、家賃を厳密に按分するのではなく、話し合いで決まるケースが一般的です。

飲食店開業のリスクを抑えられる間借りでお店を始めてみましょう

ここまで、間借りの特徴やメリットとデメリット、開業までの流れなどについて具体的に解説してきました。

本記事のまとめは、具体的に下記のとおりです。

  • 間借りとは、既存の飲食店の空いているスペースを利用してお店を出店すること
  • 間借りのメリットは、少ない費用で開業できる点や自由に店を移動しやすい点
  • 間借りのデメリットは、設備や内装を変えられない点や売上を上げにくい点
  • 間借りの場合も食品衛生責任者の資格を取得する必要がある

本記事を参考に、飲食店の間借りに関して理解していただければ幸いです。

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