「移動販売でピザは売れるの?」
「どうやって始めればいい?」
「成功するためのポイントを知りたい!」
などと考えていませんか?
ピザは、子供からお年寄りまで幅広く愛されるメニューとして定着しています。
移動販売でピザを販売する業者も増えているため「自分もやってみたい」と考えている方もいるのではないでしょうか?
ところが移動販売についてあまり知らない状態だと、どのように始めれば良いのか、本当に利益が出るのかどうかは、気になるポイントですよね。
そこで本記事では、ピザの移動販売を始める方法について詳しく解説していきます。
- 移動販売でピザを売るメリット・デメリット
- ピザの移動販売で準備するもの
- 必要な資格と許可
- 具体的な始め方
- 成功するためのポイント
これからピザの移動販売を始めようと考えている方はもちろん、移動販売に興味がある方もぜひ参考にしてみてください。
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移動販売でピザを売る3つのメリット
移動販売でピザを売るメリットは、以下3つです。
- 焼きたてを提供できる
- メニュー作りがしやすい
- 必要な厨房設備が少ない
下で詳しく解説していきます。
1.焼きたてを提供できる
宅配ピザと異なり注文先に届ける必要がないため、その場で焼いた熱々のピザをお客様に提供できます。
そのため味のクオリティが高く、リピーターの定着に繋がりやすいです。
またピザを焼くために必要なピザ窯の中の温度は、400℃以上と非常に高温です。
そのためピザは60~90秒で焼き上がり、注文を受けてからでも、お客様をあまり待たせることなく販売できます。
2.メニュー作りがしやすい
ピザ生地の上に載せるソースや具材、組み合わせによって味が大きく変わるため、メニュー開発がしやすいです。
また生地もバリエーション豊かで、パンのような厚みがある「シシリアンピザ」や、ピザ生地で具材を包み油で揚げる「パンツェロッティ」など、様々な種類があります。
オリジナルのピザを作って競合との差別化がしやすい点は、ピザの大きなメリットです。
3.必要な厨房設備が少ない
ピザを作るために必要な主な厨房設備は、以下の通りです。
- ピザ窯
- 冷蔵庫・冷凍庫
- シンク
- 排給水タンク
- 換気扇
ピザを焼くためのピザ窯がメインであるため、準備すべき設備が少なく済みます。
ピザ窯と聞くと大きいイメージがあるかもしれませんが、小さいサイズもあるため、狭いキッチンカーの中でもピザを調理することは十分可能です。
移動販売でピザを売る2つのデメリット
移動販売でピザを売るデメリットは、以下の通りです。
- 材料の原価が高い
- 設置できないピザ窯がある
下で詳しく解説していきます。
1.材料の原価が高い
ピザの種類によっては、材料の原価が高くなりやすい点がデメリットです。
ピザ生地自体は小麦粉がメインなのでそこまで高くありませんが、トッピングにこだわるとその分コストがかかります。
例えば魚介類を使ったり、高級なチーズを使ったりすると、1枚あたりの単価が高くなりやすいです。
なるべく原価を抑えつつ、人気を集めることが求められます。
2.設置できないピザ窯がある
キッチンカーでは、店舗で使うサイズの大型のピザ窯は設置できません。
キッチンカー内部は店舗より狭いのはもちろん、ピザ窯だけでなく冷蔵庫・冷凍庫やシンクなどの厨房設備も必要であり、設置スペースは限られます。
小型の窯は大型のものに比べると火力や焼ける量が少ないため、その中でお客様に喜ばれるピザを作ることが求められます。
移動販売でピザを売るために準備する4つのもの
ピザの移動販売を始めるまでに準備すべきものは、以下の通りです。
- キッチンカー
- ピザ窯
- テイクアウト容器
- 食材
下で1つずつ詳しく解説していきます。
1.キッチンカー
移動販売を行うために必要な移動販売車(キッチンカー)は、主に以下3つの方法で用意します。
- 新車 or 中古のキッチンカーを購入する
- 所持している車をキッチンカーに改造する
- 専門業者からレンタル・リースする
初期費用をなるべく抑えたいという方は、月20~30万円ほどの費用で借りられるリースがおすすめです。
また所持している車をDIYでキッチンカーに改造する場合、ピザ窯を設置するスペースを確保するだけでなく、車検に通るための基準をクリアし、保健所の営業許可を取得しなければなりません。
詳しくは「【完全版】キッチンカーの自作手順を4ステップで解説!費用や車検に通るための方法とは?」をご覧ください。
2.ピザ窯
ピザを焼くために必要なピザ窯は、以下のようにいくつかの種類があります。
窯の種類 | メリット | デメリット |
薪窯 | ・強火力 | ・高額 ・薪代がかかる |
ガス式 | ・操作が簡単 ・安価 |
・火力が弱い |
電気式 | ・安全性◎ ・安価 |
・火力が弱い |
木質ペレット式 | ・安価 ・強火力 ・操作性がシンプル |
・木質ペレットが必要 |
薪窯は、ピザが90秒で焼きあがるほど火力が強いのが特徴ですが、煙突設置費用も含めると導入費用は500万円程度かかり、1日の燃料費も4,000~5,000円と高額です。
ガス・電気式はどちらも薪窯と比べて操作やメンテナンスがしやすく、導入価格も60~200万円と比較的安価ですが、薪窯よりもおいしく焼けない可能性があります。
一方で木質ペレットを燃料に使用するタイプの窯は、平均的な導入価格が65万円と安いにもかかわらず薪窯と同様に火力が強く、操作がしやすいのがポイントです。
木質ペレットが必要となりますが、ネットで20kg約2,000円で購入できるため、薪窯の燃料費よりも安くなっています。
各タイプごとに特徴や価格が異なるため、重視したい点はどこなのかをはっきりさせたうえで検討しましょう。
3.テイクアウト容器
ピザを販売するためには、主に以下のテイクアウト容器が必要です。
- ピザ箱
- 揚げ物容器
- ドリンクカップ
さらにサイドメニューでフライドポテトなどを提供する場合は、必要に応じて容器を用意する必要があります。
容器はお客様が持ち帰りやすく、食べやすいものを選びましょう。
4.食材
ピザで使用する食材はできるだけ安く仕入れることがポイント。原価を抑えることで売り上げアップにもつながるからです。
食材を安く仕入れる方法は、以下の通りです。
- 卸問屋から大量に購入する
- 生産者から直接購入する
インターネットを利用すれば、業務用食材を取扱う卸問屋を見つけられます。
特にチーズや冷凍のピザ生地などの食材は、卸問屋で大量に購入すると、安く仕入れることが可能です。
また、ピザの具材として使用する野菜は、販売エリアの生産者から直接調達することもチャレンジしてみてください。
安く新鮮な食材を入手できて、地産地消を消費者にアピールできます。
食材はピザの売上を大きく左右する大切な部分なので、しっかり研究しましょう。
移動販売でピザを売るために必要な資格と許可
移動販売でピザを売るためには以下の資格と許可が必要です。
- 食品衛生責任者
- 保健所の営業許可
下で詳しく見ていきましょう。
1.食品衛生責任者
食品衛生責任者は、飲食店を開業するためには必須となる資格です。
食品を扱う営業店舗ごとに必ず1名以上、食品衛生責任者を配置することが義務付けられています。もちろん、キッチンカーで移動販売を行う場合も同様です。
資格と聞くと「取得するのが大変なのでは…」と不安になるかもしれませんが、各都道府県の食品衛生協会が開催している講習会を受講すれば、1日で取得できます。
講習会の開催スケジュールは各都道府県によって異なります。受講できる人数にも限りがあるので、早めにスケジュール確認して予約しましょう。
2.保健所の営業許可
キッチンカーで移動販売を行う場合、営業を行う所轄の保健所で営業許可を申請・取得しなければなりません。
保健所から営業許可を取得するには、主に以下の申請書類が必要です。
- 営業許可申請書
- 営業施設の大要・配置図
- 食品衛生責任者の資格証
- 許可申請手数料
ただし提出する申請書類は、各保健所によって異なる場合があります。
そのため、営業を行う所轄の保健所へ出向いて事前相談しましょう。
保健所から営業許可を取得する方法について詳しく知りたい方は、「【最新版】移動販売(キッチンカー)の営業許可の取り方まとめ」をご覧ください。
移動販売でピザを売るまでの7ステップ
移動販売でピザを売るまでの手順は、以下の7ステップを元に進めていきましょう。
- メニュー開発を行う
- ピザ窯を準備する
- キッチンカーを準備する
- 仕込み場所を探す
- 出店場所を探す
- 必要な資格と許可を取得する
- 備品と食材を用意する
下では各ステップについて解説していきます。
1.メニュー開発を行う
最初にすべきことは、移動販売で提供するメニューを検討することです。メニューが定まらないと、使用する食材や調理器具を準備できません。
また、取扱うメニューや車内で調理する場合などによって、営業許可の種類や許可を受けるために必要な設備も変わってきます。
そのため提供するメニューはもちろん、調理場所や該当する営業許可の条件について確認しておきましょう。
2.ピザ窯を準備する
販売するメニューが決まったら、ピザ窯を準備(発注)しましょう。ちなみにピザ窯は、以下のようにいくつかの種類があります。
- 薪を使用する窯
- ガスを使用する窯
- 電気を使用する窯
- ペレットを使用する窯
各タイプのピザ窯については、本記事内の「移動販売でピザを売るために準備する4つのもの」をご参照ください。
3.キッチンカーを準備する
ピザ窯を発注したら、次にキッチンカーを準備します。キッチンカーを用意するうえで確認するべきポイントは「内部の広さ」です。
使用するピザ窯と、その他の厨房設備が設置できるスペースが十分にあるか、必ずチェックしましょう。
4.仕込み場所を探す
キッチンカーを用意したら、次は仕込み場所を探します。
ピザ生地を作ったり、具材をカットしたりする仕込み作業は保健所の営業許可を得ている施設内で行わなければなりません。
仕込み場所の確保方法は、以下の通りです。
- 友人・知人の飲食店の厨房を借りる
- 仕込み場所を別で借りて営業許可を取得する
- シェアキッチンを利用する
ただし地域によっては、一定の基準を満たしていればキッチンカーの中で仕込み作業を許可している地域もあります。詳しくは各地域の保健所に確認してみてください。
5.出店場所を探す
仕込み場所を確保できたら、出店場所を探しましょう。場所の探し方は、主に以下3つの方法があります。
- 出店したい場所を探して直接交渉する
- マッチングサービスを利用する
- 出店地域の商工会議所や観光協会に登録する
個人で出店場所を探してオーナーと交渉するのは難しいと思うので、出店者と出店場所を貸したい業者のマッチングを行っているサイトを利用するのがオススメです。
出店場所の探し方については「【重要】移動販売(キッチンカー)の出店場所7選!見つけ方を6つに分けて詳しく解説」の記事を参考にしてみてください。
6.必要な資格と許可を取得する
移動販売を行うには、以下の資格と許可が必要です。
営業前に漏れがないよう、しっかりと取得しておきましょう。
- 食品衛生責任者
- 保健所の営業許可
営業許可は保健所によって条件が変わるため、事前に相談しておくことがおすすめです。
7.備品と食材を用意する
必要な資格や許可を取得したら、最後にテイクアウト容器や調理器具、食材を用意しましょう。
最初は売上の見込みが立てられないため、少なめに用意しておくことがおすすめです。
出店を繰り返して、売上のデータが溜まってきたら、徐々に発注数量を変えていきましょう。
ピザの移動販売で成功するための3つのポイント
ピザの移動販売で成功するためには、以下3つのポイントがあります。
- サイドメニューを充実する
- ピザ窯にこだわる
- フランチャイズに加盟する
下で1つずつ詳しく解説していきます。
1.サイドメニューを充実する
販売する商品をピザだけに限定するのではなく、フライドポテトやチキン、ソフトドリンクなどのサイドメニューも用意しましょう。
メニューを充実させることで客単価が上がり、店の売り上げを伸ばすことにつながります。
また、仕事帰りのサラリーマンやOLをターゲットにアルコールとピザをセットにして販売するのもオススメです。
2.ピザ窯にこだわる
提供するピザは具材だけでなく、ピザ窯にも力を入れましょう。
同じ材料で作ったピザでも、使用するピザ窯によって味に大きな差が出ます。
ピザ窯は入れ替えることが難しいアイテムなので、キッチンカーの見学会イベントや講習などで、実際に焼いてみることをおすすめします。
ピザ窯にはいくつか種類があるので、それぞれの特徴を把握した上で、自分がイメージするピザに最もあうものを選びましょう。
3.フランチャイズに加盟する
ピザ作りや飲食店の経営経験が全くないまま開業することに不安を感じるならば、フランチャイズに加盟するのも一つの手段です。
フランチャイズに加盟する主なメリットは、以下の通りです。
- 未経験でも開業できる
- 知名度が高くて顧客が集まりやすい
- 経営のアドバイス・サポートが受けられる
フランチャイズは過去に蓄積した実績と経験をもとに経営を行うため、未経験の方が個人で開業するよりも成功する確率が高いのが特徴です。
ただし、以下のようにフランチャイズに加盟するデメリットもあります。
- 本部にロイヤリティを支払う必要がある
- 販売メニューや仕入先が制限される
メリット・デメリットをどちらも理解したうえで、フランチャイズに加入するか検討しましょう。