「移動販売にはどんなメリットがあるの?」
「普通の飲食店と何が違うの?」
「どうすれば成功する移動販売店が作れる?」
などと考えていませんか?
持ち帰れるフードメニューへの需要が増え、移動販売車が活躍する機会が増えてきました。
店舗の契約が不要なので、通常の飲食店よりも開業しやすいことが魅力です。
ただし移動販売についてメリットやデメリットを把握しておかなければ、行き当たりばったりのビジネスになってしまいます。
そこでこの記事では、移動販売が気になっている方に向けて、次の内容を解説していきます。
- 移動販売のメリット・デメリット
- 開業の流れ
- 成功のコツ
- おすすめの商材
開業前にメリットとデメリットを知ることで、移動販売のイメージをつかんでおきましょう。移動販売の始め方も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください!
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移動販売を始める5つのメリット
さっそく移動販売のメリットを解説していきます。
- 自由な場所で販売できる
- 1人で営業できる
- 家賃がかからない
- 少ない資金で始められる
- 副業でもチャレンジできる
店舗型の飲食店と比較しながら、確認していきましょう。
1.自由な場所で販売できる
やはり移動販売は、自由な場所で商品を売れることが大きな魅力です。
公園やイベント会場など、毎日違う場所で商品を販売できます。
そのため、売上が思うように伸びなければ、場所を移って仕切り直すなど、柔軟な対応が可能です。
物件を契約していると、売れ行きが悪くてもなかなか移動はできないため、場所を自由に変えられるのは移動販売のメリットでしょう。
販売場所ごとに許可は必要ですが、1つの場所にとらわれず、たくさんのお客様と出会いたい方におすすめのビジネスです。
2.1人で営業できる
移動販売は省スペースでの運営がメインなので、ひとりでも十分営業可能です。
移動販売なら、普通の飲食店でありがちな次のような業務が必要ありません。
- 食器を下げたり洗ったりする
- 注文を聞きにいく
- 離れた場所のレジにお会計をしにいく
移動販売車で動ける場所は多くないため、むしろ人数を減らしたほうが営業しやすいのです。
営業に関わる人数が少なければ、人件費が膨らみすぎる心配もありません。
3.家賃がかからない
移動販売では、車そのものをお店にするので、基本的に家賃がかかりません。
キッチンカーを用意する費用は発生しますが、維持費はガソリン代やメンテナンス費のみなので、家賃よりもグッと費用を抑えられます。
店舗型の飲食店では、立地や人通りによって100万円以上の家賃がかかることも珍しくありません。
家賃にかかる固定費を減らせれば、利益率を大きくアップできるでしょう。
4.少ない資金で始められる
移動販売は、店舗型のビジネスよりも少ない資金で始められます。
大まかな準備は、移動販売車の調達と整備だけだからです。
食べ物を扱う移動販売でキッチン設備を揃えるとしても、通常の飲食店ほど大掛かりな準備は必要ありません。
例えば移動販売の開業で1番の出費となる移動販売車は、中古の軽バンであれば100~200万円ほどで購入できます。
ビジネスを始めるのに多くの初期費用は準備できないとお悩みの方でも、移動販売ならチャレンジしやすいでしょう。
移動販売に必要な車については「【お得な選択】キッチンカーの中古車を購入するメリット3選!相場や選び方のポイントを解説」で相場を紹介しています。ぜひ一緒にご確認ください。
5.副業でもチャレンジできる
移動販売のビジネスは、活動する曜日や時間を自分で決められるため、副業でもチャレンジしやすいことが魅力です。
週1回営業や土日祝のみなど、様々な営業スタイルで出店できます。
特に休日を使って集客を期待できる大型イベントに参加すれば、稼働日数が少なくてもまとまった売り上げを作れます。
「稼げるようになってから独立を検討したい」という方は、まずは副業から始めてみてください。
移動販売の4つのデメリット
メリットと一緒にデメリットも知っておくことで、開業後に感じるイメージのギャップを最小限に抑えられます。
移動販売のデメリットは主に4つです。
- 売上が天候に左右される
- 作れる料理が限られる
- 出店場所を自分で探さなければならない
- 車の整備が必要
それぞれ確認していきましょう。
1.売上が天候に左右される
天気が悪いと、移動販売の売上は伸び悩みます。
外で営業することが前提の移動販売では、雨や雪が降るとお客様が買い物しづらくなってしまうためです。
移動販売車で買った食べ物は、近くのベンチに座ったり、食べ歩きしたりして味わうことがほとんどです。
雨が降るとせっかく食べ物を買ってもゆっくり食事できる場所が見つからないので、天気によっては移動販売よりも店舗式の飲食店が好まれるでしょう。
2.作れる料理が限られる
移動販売車では、本格的な調理はできません。車に設置できる調理設備には限りがあります。
作業場所や道具が最小限で済む食べ物を優先して取り扱うので、メニューにこだわりを持ちたい方は物足りなさを感じることもあります。
本格的な料理を提供したい場合は、移動販売車とは別に仕込み場所も準備するなど、対策が必要です。
3.出店場所を自分で探さなければならない
移動販売では、多く集客できる場所を自分で探す必要があります。
出店先の候補となるのは次のような場所です。
- イベント会場
- 商業施設の駐車場
- オフィスビルのそば
土地の持ち主に出店を交渉したり、道路で営業するために警察署からの許可を取ったりすることになります。
集客効果が高い場所にはすでにライバルが参入しているリスクがあるため、簡単には出店先が見つからないことも覚悟しなければなりません。
4.車の整備が必要
移動販売では、車をお店代わりに使います。
そのため、保健所の許可を満たし、安全に営業できるよう整備する手間がかかるのです。
車の整備を怠ると、故障で出店場所に向かえなくなったり、部品が落下してお客様に怪我をさせてしまったりするリスクが高まります。
車に関する知識がない方は、業者に整備を依頼することも検討してみてください。
移動販売のビジネスを始める流れは7ステップ
移動販売は、メリットが多く魅力的なビジネスです。ところが他のビジネスに比べると情報が少なく、開業の方法が分からないこともあるでしょう。
こちらでは、移動販売の開業までの流れを7ステップで解説していきます。
- 事業計画書を練る
- 保健所に相談する
- 移動販売車を用意する
- 備品を用意する
- 出店先を探す
- 保健所の許可や資格を取得する
- 食材を用意する
どのように営業をスタートさせるのか、ぜひイメージしてみてください。
1.事業計画を練る
移動販売の準備を始めるにあたり、事業計画を考えます。
事業計画とは、ビジネスにおける目標を実現するため、どのような行動をとっていくのかをまとめたものです。
- 移動販売を始める理由
- ライバルや市場の分析
- 出店候補エリア
- 数値的な目標
- 資金繰り
- 仕入れ計画
これらを洗い出すことで、開業準備で頭の中を整理するのにも役立ちます。
さらに、金融機関から融資を受けたり取引先を開拓したりするのに、事業計画書の提出を求められることがあります。あなたの移動販売ビジネスを信頼してもらう説得材料になるため、力を入れて作成していきましょう。
2.保健所に相談する
作成した事業計画書をもとに、保健所に相談をしておきましょう。
保健所の基準をよく調べずに移動販売車の準備を始めると、許可取りをする段階でNGが出る恐れがあるためです。
基準に合わせて車を整備し直すとなると、時間もお金もかかってしまいます。
許可の基準は保健所によって異なるので、確実に満たせるよう事前に相談することがおすすめです。
3.移動販売車を用意する
保健所の許可基準に合わせて、移動販売車を用意します。
移動販売車を手に入れる手段は主に4つです。
- 新車を購入する
- 中古車を購入する
- レンタルする
- 自作する
予算や営業の頻度から、自分に合った方法で移動販売車を探しましょう。
また、作業人数によって最適な車体のサイズが変わります。
1人で作業するなら軽トラや軽バン、2人以上なら1.5トントラックや普通車のバンなどを選ぶのがおすすめです。
4.備品を用意する
営業や商品の提供に必要な備品を用意します。必要な備品の例は以下の通りです。
- レジ周り:電卓、レジスター、コインケース
- テイクアウト関連:割り箸、レジ袋、容器
- その他:細かな調理道具、文房具、ユニフォーム
移動販売の商材によって必要な備品は異なります。安く買い揃えるには、業務用の通販サイトなどを活用することがポイントです。
5.出店先を探す
備品の準備などと並行し、出店先を探しておきましょう。
出店先を探すには、次のような方法があります。
- 公園や施設の管理者に問い合わせる
- 出店場所のマッチングサイトを使う
- イベントの開催情報を調べる
詳しくは、関連記事「【重要】移動販売(キッチンカー)の出店場所7選!見つけ方を6つに分けて詳しく解説」で紹介しています。自分でもチャレンジできそうな方法がないか、ぜひチェックしてみてください。
6.保健所の許可や資格を取得する
営業に必要な許可や資格を取得します。必要な許可・資格は主に2つです。
- 保健所からの営業許可
- 食品衛生責任者
保健所からの営業許可は、移動販売車の整備状況などから判断されます。
2021年6月の法改正により、移動販売の営業許可に関する基準が全国で統一されました。
ただし自治体によって法令の解釈に差がある恐れがあるので、事前に保健所へ確認しておくと安心です。
食品衛生責任者の資格は、1日講習を受けることで取得できます。
なお、取り扱う商材によっては、他にも許可や資格が必要な場合もあります。
関連記事「【最新版】移動販売(キッチンカー)の営業許可の取り方まとめ。2021年6月の食品衛生法改正もわかりやすく解説!」も参考にしてみてください。
7.食材を用意する
保健所の許可や資格まで準備できたら、あとは食材を揃えて営業するだけです。
食材は次のような場所から仕入れられます。
- 卸売業者・卸売サイト
- 業務用スーパー
- 契約農家
- 市場
メインの取引先で食材が売り切れていても影響が出ないよう、サブの仕入れ先まで決めておくと安心です。
仕入れ先の候補については「【必見】飲食店の食材の仕入先7選!選ぶ手順と失敗しない方法を紹介」で、さらに詳しく解説しています。仕入れ先を決める際はぜひご確認ください。
移動販売で成功するための5つのコツ
こちらでは、移動販売で成功するためのコツを5つ紹介していきます。
- リピーターを作る
- ターゲットを明確にする
- 客単価を上げる
- 提供の速さを意識する
- 食材のロスを削減する
移動販売ならではのポイントもあるので、初めてチャレンジする方はぜひ参考にしてみてください!
1.リピーターを作る
リピーターを作ると、売上の安定化に繋がります。口コミでお客様が増える可能性もあるので、積極的にリピーターを作っていくことがおすすめです。
- オフィス街や学校を定期訪問する
- 営業の曜日や時間をチラシなどで印象付ける
- ポイントカードシステムを作る
- 次回使えるクーポンを配布する
など「また買いたい」と思うような工夫を取り入れ、固定ファンを作ることが理想です。
2.ターゲットを明確にする
移動販売でどのような層に売っていくのか、ターゲットを決めておくことが重要です。
ターゲットが具体的であるほど、メニューやマーケティングの方向性を考える際の参考になります。
- 性別
- 年齢
- 属性(会社員・主婦など)
などを考え、ターゲットに好まれるようにSNSや看板の雰囲気を統一したり、狙った客層が多く来店しそうな出店先を探したりして、売上を伸ばしていきましょう。
3.客単価を上げる
移動販売では、客単価を上げる工夫が求められます。
移動販売は「その場で食べる」という性質が大きいため、まとめ買いをすることが少なく、客単価が上がりにくいという点が課題です。
そこでドリンクメニューを一緒に販売したり、有料トッピングで追加料金を払ってもらったりすると、客単価アップを見込めます。
仮に1日に100人のお客様が買ってくれると仮定すると、客単価が300円上がれば、月に20日の営業で60万円も売上がアップします。
「どうすれば客単価を上げられるか」を考えて、セットメニューなどを展開していきましょう。
4.提供の速さを意識する
移動販売では、提供の速さでお客様からの印象が変わります。
移動販売ではその場で食べることを前提としたメニューがほとんどで、お客様も提供のスピード感を期待しているからです。
出店する場所によっては、商品を受け取るまでの待合スペースはありません。お客様に立って待っていただくことになるので、素早い提供で親切な営業をしていきましょう。
5.食材のロスを削減する
食材のロス(廃棄)を削減し、利益率を向上させましょう。移動販売では、食材の仕入れ費用が経費の大部分を占めています。
食材のロスを減らすためには、次のような点で工夫できます。
- 季節性や天気予報を考慮して仕入れる
- 消費期限の管理を徹底する
- 小ロットから仕入れられる取引先を探す
食材を廃棄する機会が減れば、作業の手間やコストの削減にも効果的です。
移動販売におすすめの商材3選
移動販売では、利益率の高さや提供までの手順が簡単な商材を選ぶことも大切です。
チャレンジしやすいおすすめの商材は、次の3つです。
- バナナジュース
- ホットドック
- 弁当
それぞれメリットや特徴をみていきましょう!
1.バナナジュース
バナナジュースは、作り方が簡単なことがメリットです。バナナをはじめとした材料をミキサーにかけるだけで、誰でも一定のクオリティで商品を提供できます。
主な材料となるバナナは、1年中安く仕入れられるのも魅力です。
必要な機材や成功のコツは、関連記事「【話題】バナナスムージーの移動販売に必要な準備を完全網羅!材料が少なくチャレンジしやすい」で紹介しています。
2.ホットドック
ホットドックは手軽に食べられるメニューなので、椅子やテーブルがそばにない場所でも販売しやすいです。
ソーセージ以外の具材として、野菜やチーズをパンに挟んでアレンジすれば、他と一風変わったホットドックを作れるでしょう。
ドリンクも一緒に提供することで、客単価アップのために工夫もできます。商材として気になる方は「ホットドッグの移動販売(キッチンカー)の始め方・9つのステップ!儲けるための成功の秘訣も」をご覧ください。
3.弁当
弁当の移動販売では、すでに完成している仕出し弁当を仕入れることで調理の手間を削減できます。
ランチタイムを狙って学校やオフィス街に出店することで、安定的な売上を期待できるのが利点です。
自作の幕の内弁当なら、季節やイベントのターゲットに合わせておかずをアレンジするのもよいでしょう。
移動販売で売れる弁当の例は「【始めやすい】弁当の移動販売を行う方法は3パターン!人気のメニューから注意点まで完全網羅」を参考にしてみてください。