「フードトラックって何?」
「フードトラックで開業するためにはどんな準備が必要?」
「フードトラックで開業するメリットについて知りたい」
本記事では上記の疑問や要望などにお答えします。
近年の社会情勢の変化で、フードトラックの開業に興味を持つ方は多くなる傾向にあります。
しかし、必要になる費用や資格などがわからない方もいるでしょう。
そこでここから、フードトラックで開業する場合に必要な準備やメリットなどを具体的に解説します。
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フードトラックとは
フードトラックとは、調理ができる設備を備えた車両のことで、キッチンカーともいわれています。
車で移動しながら営業できる点がフードトラックの特徴です。
- ケバブ
- たこ焼き
- クレープ
- 唐揚げ
- お弁当
上記のように、取り扱えるメニューは幅広いです。
時間帯や曜日などによって販売する商品や場所を自由に変えられるので、売上を上げやすくなります。
昨今のコロナ禍の影響で外出自粛が進む中でも、新しい生活様式に合いやすい点を理由に、消費者に受け入れられてきました。
政府や自治体などからも注目を集めており、フードトラック開業に使える助成金などもあります。
また、現代ではSNSを使って集客できることから、以前に比べると多くのお客さんを呼び込みやすくなっていると言えます。
そのため、フードトラックで開業する方は増える傾向にあります。
実際に、都内の飲食店営業の自動車数は、2019年から2020年にかけ10%以上伸びていることがわかります。
出典:J-Net21
グラフを見ても分かるように、右肩上がりでフードトラックを開業する方が増えています。
今後さらに伸びていくことが予想されます。
フードトラックで開業するために必要な準備
フードトラックを開業するためには、車や資格の取得などさまざまな準備が必要になります。
ここから、開業するために必要な準備について、具体的に解説します。
開業計画を立てる
まずは、コンセプトやメニューなどの計画を明確に立てるのがポイントです。
計画を立てる時は、ゴールから逆算して考えると効率的に進めやすくなります。
どこでどんなメニューを、どのように販売しているのかを具体的にしましょう。
計画をしっかり立てれば、途中でブレずに開業しやすくなります。
【完全版】移動販売車(キッチンカー)の種類は何がある?おすすめ商品メニュー5選も紹介必要な資金を把握する
開業するためには、いくら必要なのか知っておきましょう。
具体的な費用は、下記の表の通りです。
開業に必要なもの | 価格 |
車両代 | ・移動販売車を購入する:約200万から250万 ・業者に改造してもらう:約250万 ・自分で改造する:約100万円 ・レンタルする:1日約2~5万円/1か月約20~30万円 |
駐車場代 | 1ヶ月で約2万から6万 |
保険料 | 1年間で約4万から7万 |
車検代 | 2年間で約4万から7万 |
出店料 | ・平日:約2,500円〜 ・土日祝:約1万円〜 |
備品 | 透明カップ100個:400円 |
販促品 | チラシなど3,000部:約2万から3万 |
上記の通り、フードトラックで開業するために、特に大きな費用がかかるのは車両代です。
中古で入手する場合で約100万円必要になります。
しかし、一般的な飲食店を開業する場合、お店の大きさなどにもよりますが1000万円ほど必要になるケースがあります。
そのため、フードトラックで開業する場合、価格を抑えやすいと言えます。
また、運転資金として出店料や備品代、駐車場代が必要です。
月にどれだけ、年単位でどれだけ費用がかかりそうかを把握しておくと、1日に必要な売上額が明確になります。
経営を安定させるためには、収支のバランスをとるのがポイントです。
【必須】移動販売(キッチンカー)に必要な3つの資格とは?取得までの手順を徹底解説
資金を用意する
開業するために必要な資金を把握したら、資金を用意する必要があります。
自己資金だけでは開業できない場合、融資を受ける方法は下記の2点です。
- 銀行から融資を受ける
- 日本政策金融公庫から融資を受ける
初めて開業する場合、日本政策金融公庫を利用するほうが融資を受けやすくなります。
理由として、銀行から融資を受ける場合、営業の実績を問われるケースが一般的だからです。
日本政策金融公庫から融資を受ける場合、自己資金がない方や実績がない方でも融資を受けられる制度があります。
書類を作成する必要がありますが、自己資金がない状態で開業したい方にとってありがたいサービスだと言えるでしょう。
キッチンカーの開業で融資を受ける手順を7ステップで解説!補助金や助成金も紹介資格を取得する
開業するための準備として、各種資格を取得する必要があります。
フードトラックで開業するために必要な資格は、下記の表にまとめました。
必要な資格 | 資格の内容 |
食品衛生責任者 | ・各自治体の食品衛生協会が主催する講習会を受講後取得できる ・更新の必要がない |
飲食店営業許可 | ・社内で調理をして販売する場合、必要になる許可 ・スイーツなどを販売する場合、「菓子製造業」の許可が必要 ・ドリンク類などを販売する場合、「喫茶店営業」の許可が必要 |
移動販売(食品営業自動車/食品移動自動車) | ・食品営業自動車:飲食、喫茶、菓子製造する場合、必要な許可(生ものの販売不可) ・食品移動自動車:食肉や乳類を販売する場合、必要な許可 |
上記の表の通り、さまざまな資格や許可を取得する必要があります。
販売する商品によっても必要な資格が変わる点は注意が必要です。
キッチンカー内部で仕込みする場合、自治体によっては食材を切るなどを禁止しているケースがあります。
理由として、食中毒のリスクを抑えるためです。
すると自宅の台所などで仕込みをするケースがありますが、別途営業許可を取得する必要があります。
【必須】移動販売(キッチンカー)に必要な3つの資格とは?取得までの手順を徹底解説車両を取得する
フードトラックの開業に必要なのが車です。
車両を取得するには、以下の方法があげられます。
フードトラックの入手方法 | 特徴 |
新車の制作を業者に依頼する | 制作会社によって価格やデザイン、サービスなどに違いがある |
中古を入手する | ・メンテナンス代がかさむと、新車以上に費用がかかるリスクがある ・以前使っていた設備を使えれば、費用を抑えられる |
レンタルする | ・許可の取得など手続きがいらない ・高額になりやすい |
自分で改造する | ・リスクや難易度が高い ・開業の費用を抑えられる |
大きく分けると、上記の4つの方法があります。
なるべく安く済ませるために自分で改造しようとする方もいるでしょうが、リスクが大きい点には注意が必要です。
比較的状態のいい中古車を選べば、車両価格や内装設備にかかる費用をおさえやすくなります。
初めて開業する方が初期費用を抑えるために、有効な方法の1つだと言えます。
キッチンカーをレンタルで始めたい方必見!ためしてキッチンカーのメリットデメリットを解説営業場所を確保する
車両を取得できたら、どこで営業するかを決めましょう。
営業場所として利用できるところは、具体的に下記の表にまとめました。
利用できる場所 | 特徴 |
イベント会場 | ・お祭りやフェスなどのイベントで営業する ・非日常的な場所なので、お客さんの財布の紐が緩む傾向にある |
スーパーやショッピングセンターなどの駐車場 | ・平日でも人の流れが見込める ・通所出店先として確保しやすい |
ビジネス街 | ・オフィスの駐車場を利用する ・ランチの時間帯のサラリーマンやOLをターゲットにする |
フードトラックで開業する場合、一般的な飲食店と違ってさまざまな場所に出店できる点が特徴です。
どこに出店するかによっても、売上が左右されやすいと言えます。
時間帯や曜日などに応じて、出店場所を決めてもいいでしょう。
例えばオフィス街の場合、土日は来店客数が見込みにくい分、平日は来店客数が見込めると考えられます。
また、出店場所によって商品構成を柔軟に変更するのも1つの方法です。
【重要】移動販売(キッチンカー)の出店場所7選!見つけ方を6つに分けて詳しく解説フードトラックで開業するメリット
フードトラックは時代の流れに乗っていると言えるので、開業するメリットがあります。
ここから、フードトラックで開業するメリットについて具体的に解説します。
コストを抑えられる
フードトラックで開業するメリットは、コストを抑えやすい点です。
前述の通り、一般的な飲食店を開業する場合に比べて、物件取得費用や内装費などの初期費用を抑えられます。
また、客席を設けなくてもいいので、スタッフを雇うための人件費を抑えられる点も特徴です。
そのため、コストを削るために一人で開業することも可能になるわけです。
人件費、家賃などの固定費を下げられれば、リスクを小さくした上で開業できます。
飲食業で開業した経験がない方にとって、特にメリットが大きいと言えるでしょう。
時間や場所に囚われず働ける
フードトラックのメリットは、時間や場所などを自由に設定できる点です。
- 働く場所
- 働く時間
- 一緒に働く人
- 販売する商品
上記のように、自分が主体となってビジネスを展開できます。
一般的な飲食店では、基本的に働く場所や販売する商品などを柔軟に変更することができません。
フードトラックでは、ご自分のライフスタイルに合わせて、休み無しでしっかり稼いだり、休みを多くしたりすることも可能です。
時代のニーズをキャッチして、人気となりそうな商品をいち早く取り入れて販売することもできます。
また、話題となっているスポットやイベントなどで出店すれば、大きく稼げるケースもあるでしょう。
自由度が高いので、自己管理ができる方や、自分で何でも決めて自由に働きたいと考える方に向いています。
フードトラックで開業するためにコンセプトや資金を用意しよう
ここまで、フードトラックで開業するために必要な準備やメリットなどを解説してきました。
本記事のまとめは下記の通りです。
- フードトラックとは、調理設備のある車のことで、新しい生活様式に合っている点から需要が拡大傾向にある
- フードトラックで開業するために必要な準備とは、コンセプトの作成、資金調達や資格の取得などである
- フードトラックのメリットとは、コストを抑えやすい点や時間や場所に縛られずに自由に働ける点である
本記事を参考に、フードトラックについて理解していただければ幸いです。
また、移動販売を始めるならキッチンカーレンタルサービスの「ためしてキッチンカー」がおすすめです。