「かき氷の移動販売の始め方を知りたい!」
「かき氷の移動販売を始めるには、許可や資格が必要なの?」
「移動販売のかき氷はどうやったら成功できるのかな?」
このようなお悩みを抱えていませんか?
夏祭りなどのイベントで人気なかき氷。
移動販売を始める際に、商品の候補にしようとしている方も多いのではないでしょうか。
ところがかき氷の移動販売の始め方をよく知らない状態だと、何から手を付けていいか分からないですよね。
また、許可や資格を取る必要があるのかどうかも知りたいところです。
そこで本記事では、かき氷の移動販売について、以下の点を解説します。
- メリット・デメリット
- 移動販売を始める手順
- 必要な資格・許可
なお、何も考えず、ただ単にかき氷の移動販売をしても成功しません。
本コラムでは、売り上げを伸ばすためのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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移動販売(キッチンカー)でかき氷を販売する4つのメリット
移動販売の商品として、かき氷を選ぶメリットは、主に以下4点です。
- 利益を出しやすい
- 幅広い層から人気を集めやすい
- 定番メニューで認知度が高い
- 作り方が簡単
順番に解説します。
1.利益を出しやすい
かき氷を移動販売するメリットは、利益を出しやすいことです。
原価を抑えられる分、儲かりやすくなります。
例えば、発泡スチロール製のカップでかき氷を提供した場合、1杯あたりの原価は約75円です。
具体的な内訳は、以下の通りです。
- ブロック氷(約14kg):約42円
- シロップ:約20円
- 容器(発泡スチロール製):約13円
- プラスチックスプーン:約6円
なおかき氷の相場は、300~500円程度とされています。
つまり、1杯のかき氷で230~430円ほどの利益が出るということです。
利益を出しやすい商材は、移動販売でも成功しやすいといえます。
参考:かき氷機レンタル専門店「かき氷1杯あたりの原価表と所要時間」
2.幅広い層から人気を集めやすい
かき氷は、年齢や性別を問わずに好まれやすいメニューです。
そのため、ターゲットを幅広く設定できます。
例えば、タピオカミルクティーやクレープなどのスイーツは、女性人気が高く男性顧客への売り上げはあまり期待できません。
また、流行りのグルメは、お年寄りには受け入れられにくい傾向があります。
一方、かき氷は幅広い層に支持されやすく、家族向けのイベントやお祭りなどに向いています。
3.定番メニューで認知度が高い
かき氷は定番メニューであり、認知度が高いことがメリットです。
顧客視点からすると、味を想像しやすい商品は、購入までのハードルが低くなります。
そのため、マイナーなメニューと比べると、売りやすいことが特徴です。
認知度を上げるために、宣伝広告に手間をかける必要はありません。
4.作り方が簡単
かき氷は、作り方が簡単というメリットがあります。
主に、かき氷機で氷を削り、シロップをかけるだけで完成します。
そのため、特別な技術などは必要ありません。
簡単に作れるということで、提供までのスピードを早めることが可能です。
結果、様々な顧客にかき氷を販売でき、売り上げを伸ばせます。
仮にアルバイトなどを雇ったとしても、作り方が簡単であるため、教える手間を省けます。
【デメリット】かき氷の移動販売は夏場以外の販売がしにくい
メリットばかりに思えるかき氷の移動販売ですが、実はデメリットもあります。
注意したい点は、夏場以外は販売しにくいということです。
かき氷は、どうしても夏のイメージが強いメニューです。
そのため、秋や冬に販売しても売り上げが期待できないリスクがあります。
実際、夏以外のシーズンにかき氷を出店している移動販売業者は、ほとんどいません。
かき氷の移動販売をする場合は、通年での販売は難しいことを覚えておきましょう。
夏だけに絞って出店するか、秋冬は別のメニューでキッチンカー事業を行うのがおすすめです。
かき氷の移動販売を始めるまでの8ステップ
かき氷の移動販売を始めるには、主に以下8つの手順を踏みましょう。
- 営業エリアを決める
- メニューを考える
- 保健所に相談する
- キッチンカー(移動販売車)を用意する
- 必要な許可や資格を取得する
- 出店場所を決める
- 保険に加入する
- 開業する
各ステップについて、詳しく解説します。
1.営業エリアを決める
まずは、かき氷を出店する営業エリアを決めましょう。
移動販売の営業許可を取得するためには、出店予定の地域の保健所へ申請しなければなりません。
許可が下りる基準は自治体によって異なるため、先に営業を行うエリアを決めておきます。
なお複数の地域でかき氷の移動販売を行おうと考えている場合も、注意が必要です。
各地域の保健所に条件を確認し、エリアごとの営業許可基準を全てクリアしなければなりません。
2.メニューを考える
営業エリアを決めたら、販売するメニューを考えます。
提供する商品によって、仕込み場所の有無や保健所の許可を取れる設備の条件が異なるためです。
メニューを考える際には、主に以下の内容を確認してみてください。
- どんな味を展開するか
- フルーツや生クリームなどのトッピングをするか
- かき氷以外のメニューも販売するのか
ライバルや売れ筋を調べてみるのも良いでしょう。
3.保健所に相談する
続いて、保健所にキッチンカーや設備の条件などを相談します。
なお、保健所の担当者や地域によって見解が異なるケースがあります。
そのため、キッチンカーや設備などを揃える前に相談しましょう。
営業許可が下りなかった場合、基準を満たすものに買い直すリスクが発生します。
コストや手間がかかるため、事前に保健所へ相談すると安心です。
4.キッチンカー(移動販売車)を用意する
かき氷を販売するためのキッチンカーを用意します。
車両を選ぶ際には、作業人数や販売するメニューの種類などで選びましょう。
キッチンカーを用意する方法は、主に以下の5点です。
- 自作する
- 業者に製作を依頼する
- 中古車を手に入れる
- レンタルする
- リースを利用する
各手段にメリットと注意したい点があり、あらかじめ調べておくと失敗やトラブルを防げます。
詳しい入手方法が知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
自作>>【完全版】キッチンカーの自作手順を4ステップで解説!費用や車検に通るための方法とは
中古車>>【お得な選択】キッチンカーの中古車を購入するメリット3選!相場や選び方のポイントを解説
レンタル>>【業者紹介あり】キッチンカー・移動販売車のレンタルは可能!料金の相場や借りるときの注意ポイントを解説
5.必要な許可や資格を取得する
キッチンカーが用意できたら、移動販売をするために必要な許可・資格を取りましょう。
特に重要なのが、以下の2つです。
- 保健所からの営業許可
- 食品衛生責任者
これらの許可・資格がなければ、移動販売はできません。
保健所へ申請をしたり講習を受けたりして、必ず取得しましょう。
移動販売に必要な許可・資格については、本記事中の「かき氷の移動販売で必要な許可・資格4選」にて詳しく解説します。
6.出店場所を決める
移動販売に必要な許可・資格を取得できたら、出店場所を決めます。
かき氷なら、夏祭りや花火大会などのイベントがおすすめです。
また道の駅やショッピングモールといった、家族連れの集客が期待できるエリアも良いでしょう。
出店場所の見つけ方は「【重要】移動販売(キッチンカー)の出店場所7選!見つけ方を6つに分けて詳しく解説」をご覧ください。
7.保険に加入する
移動販売中に何かあったときのことを考え、保険に加入しておくと安心できます。
キッチンカー事業を行う際に入っておきたい保険は、主に以下の3点です。
-
- PL保険
- 自動車保険
- ドライバー保険
PL保険
他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりしたときの賠償責任を負担する保険です。
例えば、提供したかき氷が食中毒の原因となったときなどの賠償にも備えられます。
おすすめのPL保険は、公益社団法人日本食品衛生協会が提供している「あんしんフード君」です。
ノロウイルスも補償の対象とされています。
自動車保険
キッチンカーにかける保険です。
移動販売車は運転頻度が高く、事故に遭うリスクがあるため、加入しておきましょう。
ドライバー保険
キッチンカーをレンタルする場合に加入しておきたい保険です。
他人の自動車を借用し、運転中に起こった事故を補償します。
上記の保険は、様々な保険会社が提供しています。
料金や補償内容が異なるため、複数社に見積もりを取り比較して選びましょう。
8.開業する
移動販売の準備が整えば、いよいよ開業です。
かき氷を出店する際には、日々の売上を確認し記録を残しておくことをおすすめします。
後から振り返りやすく、改善点を見つけられるためです。
Excelなどを使用し、売上表を作りましょう。
かき氷の移動販売で必要な許可・資格4選
かき氷の移動販売をする際には、許可や資格の取得が求められます。
必要なのは、主に以下4点です。
- 保健所からの営業許可
- 食品衛生責任者
- 運転免許
- 営業場所における許可
それぞれの項目について、順番に解説します。
なお移動販売の必要な許可・資格については、関連コラム「【必須】移動販売(キッチンカー)に必要な3つの資格とは?取得までの手順を徹底解説」にて詳しく解説しています。
1.保健所からの営業許可
移動販売を行うには、保健所からの営業許可が必要です。
自治体によって基準が異なるため、車両や設備などの条件を確認しておきます。
なお、余計なコストと手間をかけないために、キッチンカーや設備を用意する前に保健所へ相談しましょう。
2.食品衛生責任者
食品衛生責任者は、食品衛生法で取得が義務付けられている資格です。
飲食店を営業する際には必須で、キッチンカー事業でも必要とされています。
食品衛生責任者の資格を取得するには、営業予定エリアの食品衛生協会による講習を受けましょう。
3.運転免許
軽自動車や普通車などを改造した場合は、普通免許で走行できます。
ただし、大型トレーラーや牽引タイプの車両は専用の免許の取得が必要です。
なお、道路交通法の改訂に伴い、取得時期によって普通免許で運転できる車両の条件が変更されています。
変更点は以下の通りです。
免許取得時期 | 普通免許で運転可能な車両総重量 |
2007年6月1日以前 | 8t未満 |
2007年6月2日~2017年3月11日 | 5t未満 |
2017年3月12日以降 | 3.5t未満 |
移動販売をする際には、車両のタイプや免許取得時期を確認しておきましょう。
参考:政府広報オンライン「3月12日スタート、改正道路交通法の主なポイント(その1)18歳から取得できる「準中型」免許が新設されました!」
4.営業場所における許可
かき氷に限った話ではありませんが、移動販売をする際には無断で営業はできません。
トラブルの元となるため、必ず許可を取りましょう。
なお、場所によって営業許可の申請先が異なります。
例えば、イベントに出店する場合は運営元に許可を取ります。
道路上や公園で移動販売をする際には、警察署や行政などに申請しましょう。
かき氷の移動販売を成功させる4つのコツ
かき氷の移動販売で売り上げを伸ばすためには、以下4つの方法を試してみてください。
- 夏に絞って営業する
- SNSを使って集客する
- かき氷以外のメニューを販売する
- フランチャイズに加盟する
それぞれの項目について、順番に解説します。
1.夏に絞って営業する
かき氷の移動販売を成功させるには、夏に絞って営業することをおすすめします。
ソフトクリームとは違い、かき氷は夏のイメージが強いメニューです。
そのため、秋冬に出店しても売り上げが期待できません。
夏以外は、かき氷以外のメニューで出店するのもひとつの方法です。
例えば、焼き芋だと調理が手軽で、秋冬の売り上げが伸びやすいです。
石焼き芋の始め方は「【儲かる】石焼き芋の移動販売はチャレンジしやすい!必要な道具から売上を伸ばすポイントまで徹底解説」をご覧ください。
2.SNSを使って集客する
移動販売で成功するためには、集客も重要な要素です。
SNSを使用することで、広告費用をかけずに簡単に宣伝が行えます。
かき氷を宣伝する際には、InstagramやTwitterを活用し、視覚に訴えかけるようにしましょう。
以下の投稿にように、実際の商品の写真をアップするのがおすすめです。
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3.かき氷以外のメニューを販売する
かき氷以外のメニューを展開するのもおすすめです。
客単価が高くなり、売り上げが期待できます。
かき氷と一緒に販売したいのは、タピオカやバナナスムージーなどのドリンクです。
材料が少なく提供も簡単なので、コストや手間を抑えられます。
バナナスムージーの始め方は「【話題】バナナスムージーの移動販売に必要な準備を完全網羅!材料が少なくチャレンジしやすい」をご覧ください。
4.フランチャイズに加盟する
フランチャイズとは、お店の名前を借りて開業する方法です。
メニューがあらかじめ決まっていたり、マニュアルが整っていたりと、開業準備の手間が減るのがメリットです。
初めて移動販売を始める人や、飲食店を開業した経験のない人に向いています。
移動販売のフランチャイズについては「【保存版】移動販売(キッチンカー)のフランチャイズの種類、費用や特徴、メリット・デメリットなど総まとめ!」にて、メリット・デメリットを解説しています。