「キッチンカーと移動販売車の違いって何?」
「移動販売事業を始めるには、何から始めたらいい?」
「事業を行う際には、どんな許可が必要なの?」
このようなお悩みを抱えていませんか?
キッチンカーと移動販売車は似たような言葉であり、具体的な違いが分からない方が多いと思います。
移動販売事業を始めようか悩んでいる方は、相違点を知っておきたいですよね。
そこでこの記事では、キッチンカーと移動販売車の違いを分かりやすく解決します。
開業を考えている方に向けて、具体的なる手順や必要な許可・資格なども紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
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キッチンカーと移動販売車の違いは「取り扱う商品」
キッチンカーと移動販売車の大きな違いは、取り扱う商品です。
以下の表は、展開する主な商品をまとめたものです。
種類 | 取り扱う商品 |
移動販売車 | ・雑貨 ・衣服 ・花 ・食品 |
キッチンカー | 主に食品のみ |
上記の表を確認すると、移動販売車の取り扱う商品が多いことが分かります。
食品だけでなく、雑貨や花、衣服などの幅広い商材を扱う点が特徴です。
例えばアクセサリーを路上で販売したり、花を自宅まで届けたりするビジネスは、移動販売車で行います。
一方、キッチンカーは、食品をその場で調理してメニューを販売する車のことです。
そのため、主な商材は、
- タピオカミルクティー
- たこ焼き
- ホットドッグ
などの食品が挙げられます。
キッチンカー・移動販売事業を開業する7ステップ
キッチンカー・移動販売事業を開業するためには、以下7つの手順を踏みましょう。
- 事業形態を考える
- 営業エリアを決める
- 保健所に相談する
- 移動販売車を用意する
- 必要な許可や資格を取得する
- 出店場所を探す
- 保険に加入する
各ステップについて順番に解説します。
より詳しい開業の手順を知りたい方は「【2021年版】移動販売の開業方法!必要な資金や資格・成功のコツも解説【完全ガイド】」をご覧ください。
ステップ1.事業形態を考える
まずは移動販売の事業形態を考えましょう。
扱う商材によって、必要なものや注意点が異なるためです。
例えば、ホットドッグやクレープなどを車内で調理する場合は、食品衛生法に基づいた許可を取る必要があります。
また、アンティーク雑貨を扱う場合は、古物商許可の取得が求められます。
ステップ2.営業エリアを決める
事業形態が決まれば、営業エリアを決めましょう。
自治体によって、許可が下りる基準が異なるためです。
移動販売を行う際の営業許可や販売業の届出は、各地域の保健所へ申請が必要です。
複数のエリアで行う場合は、それぞれの営業許可基準を全てクリアしなければなりません。
ステップ3.保健所に相談する
キッチンカー事業を行う際には、保健所に営業許可の基準や必要なものなどを相談しましょう。
保健所の担当者や地域によって、見解が異なる場合があるためです。
営業許可が下りなかった場合、基準を満たすものに買い直さなければなりません。
そのため、車両や調理器具などの商売道具をそろえる前に、相談することをおすすめします。
ステップ4.移動販売車を用意する
続いて、事業を行うための車両を用意しましょう。
キッチンカーを手配する方法は、主に以下の3点です。
- 自作
- 中古で購入
- レンタル
各手段にメリットと注意したい点があり、あらかじめ調べておくと失敗やトラブルを防げます。
詳しい入手方法が知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
自作>>【完全版】キッチンカーの自作手順を4ステップで解説!費用や車検に通るための方法とは
中古車>>【お得な選択】キッチンカーの中古車を購入するメリット3選!相場や選び方のポイントを解説
レンタル>>【業者紹介あり】キッチンカー・移動販売車のレンタルは可能!料金の相場や借りるときの注意ポイントを解説
ステップ5.必要な許可や資格を取得する
車両が用意できれば、事業を行うために必要は許可・資格を取得しましょう。
移動販売車をする上で特に重要なのが、以下の2つです。
- 保健所からの営業許可・販売業の届出
- 食品衛生責任者
これらの許可・資格がなければ、移動販売を始められません。
保健所へ申請をしたり講習を受けたりして、必ず取得しましょう。
その他に必要な許可・資格は、本記事中の「キッチンカー・移動販売車で営業する際に必要な許可・資格4選」にて解説します。
ステップ6.出店場所を探す
移動販売に必要な許可・資格を取得できたら、出店場所を見つけましょう。
売上が期待できる主な出店場所は、以下の通りです。
- 音楽フェスやフリマなどのイベント
- オフィス街
- スーパー・ショッピングモール
- 家電量販店・アミューズメント施設
- 道の駅・サービスエリア
取り扱う商材やターゲットに合わせて出店することをおすすめします。
出店場所の探し方については「【重要】移動販売(キッチンカー)の出店場所7選!見つけ方を6つに分けて詳しく解説」をチェックしてみてください。
ステップ7.保険に加入する
移動販売中に何かあったときのことを考え、保険に入っておきましょう。
加入しておきたい保険は、主に以下の2つです。
- PL保険
- 自動車の任意保険
各保険の特徴は、以下の通りです。
PL保険とは?
他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりしたときの賠償責任を負担する保険です。
例えば、販売した食品が食中毒の原因となったときなどの賠償にも備えられます。
自動車保険とは?
移動販売車にかける保険です。
移動販売車は運転頻度が高く、事故に遭うリスクが高いため、加入しておきましょう。
移動販売事業で必要な保険について詳しく知りたい方は「【保存版】キッチンカー開業におすすめの保険4種類を紹介!選ぶポイントも徹底解説」をご覧ください。
キッチンカー・移動販売車で営業する際に必要な許可・資格4選
キッチンカー・移動販売事業を行う際には、許可や資格が求められます。
取得すべきものは、以下の4点です。
- 保健所からの営業許可
- 食品衛生責任者
- 運転免許
- 営業場所の許可
それぞれの項目について、順番に解説します。
1.保健所からの営業許可
車内で調理を扱うキッチンカー事業を始める際には、保健所からの営業許可が必須です。
自治体によって基準が異なるため、車両や設備などの条件を確認しておきましょう。
なお、個包装された食品を売るだけであれば、営業許可は不要です。
各自治体の保健所へ販売業の届出を提出します。
保健所からの営業許可を取る方法や注意点は、関連記事「【必須】移動販売(キッチンカー)に必要な3つの資格とは?取得までの手順を徹底解説」にて解説しています。
2.食品衛生責任者
食品衛生責任者とは、食品衛生法によって取得が義務付けられている資格です。
飲食店を営業する際には必須で、キッチンカー事業でも必要とされています。
食品衛生責任者の資格を取得するには、営業予定エリアの食品衛生協会による講習を受けましょう。
約1万円程度の費用を支払えば、誰でも受講できます。
3.運転免許
軽自動車や普通車などを移動販売車仕様に改造した場合は、普通免許でも道路を走行できます。
ただし、大型トレーラーや牽引タイプの車両は専用の免許の取得が必要です。
なお、道路交通法の改訂に伴い、取得時期によって普通免許で運転できる車両の条件が変更されています。
変更点は以下の通りです。
免許取得時期 | 普通免許で運転可能な車両総重量 |
2007年6月1日以前 | 8t未満 |
2007年6月2日~2017年3月11日 | 5t未満 |
2017年3月12日以降 | 3.5t未満 |
移動販売をする際には、車両の種類や免許取得時期を確認しておくことをおすすめします。
参考:政府広報オンライン「3月12日スタート、改正道路交通法の主なポイント(その1)18歳から取得できる「準中型」免許が新設されました!」
4.営業場所の許可
移動販売を始める際には、営業場所の許可を取る必要があります。
無断で営業した場合、トラブルに繋がる場合があるためです。
場所によって申請先が異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
例えば、イベントに出店する場合は運営元に許可を取ります。
道路上や公園で営業する際の申請先は、警察署や行政などです。
キッチンカー・移動販売事業を成功させる5つのコツ
闇雲にキッチンカー・移動販売事業を始めても、ビジネスは成功しません。
売上を伸ばすためには、戦略を練り事業に取り組むことが大切です。
こちらでは、開業を考えている方に向けて成功のコツを紹介します。
主に、以下の5つです。
- SNSを使って集客する
- ターゲットを明確にする
- 車両の外観を目立たせる
- イベントに合わせて出店する
- フランチャイズに加盟する
「キッチンカー・移動販売事業で失敗したくない」と考えている方は、ぜひチェックしてみてください。
1.SNSを使って集客する
キッチンカー・移動販売事業を成功させるには、SNSでの集客がカギです。
多くの人の目に触れることで、自店の認知度を高められるためです。
SNSは無料で利用できるため、広告費用がかからないというメリットがあります。
InstagramやTwitterを活用し、集客を行いましょう。
なお、SNSの運用方法は「飲食店がSNSで売上・集客につなげる8つのコツ!成功事例や注意点も紹介」にて詳しく解説しています。
2.ターゲットを明確にする
事業を始める前に、自店のターゲットを明確にしましょう。
お店のコンセプトが固まったり、ファンを獲得しやすくなったりといったメリットがあるためです。
例えば、キッチンカー事業を行う際に、会社員をターゲットとして設定します。
この場合、ランチタイムに購入しやすい、お弁当や丼ものなどの需要が高いと予想できます。
ターゲットを明確にすることで、どのような事業を行えばいいのかヒントを掴めます。
3.車両の外観を目立たせる
キッチンカー・移動販売事業を行う際は、車両の外観を目立たせるよう意識しましょう。
お客様に何を販売しているのかが伝わりやすくなるためです。
興味を持ってもらうことで、商品を購入してもらえる可能性が高まります。
車両の外観を目立たせるには、主に以下の方法がおすすめです。
- のぼりや看板を出す
- 商品・メニューの写真を大きく掲示する
遠くから見たときに、何を販売しているのかが分かるようにすると良いでしょう。
4.イベントに合わせて出店する
キッチンカー・移動販売で営業する際は、イベントに合わせて出店するのがおすすめです。
来客数が多く、売上の向上が期待できます。
加えて、同業者と交流できる機会を作れることもメリットです。
知り合いが作れたり、情報交換ができたりと、今後の事業展開でプラスになる可能性があります。
売上を伸ばしたり、同業者と交流したりするためにも、イベントには積極的に出店しましょう。
5.フランチャイズに加盟する
フランチャイズとは、お店の名前を借りて開業する方法です。
加盟することで、メニューがあらかじめ決まっていたり、マニュアルが整っていたりと、開業準備の手間を減らせます。
そのため、初めて移動販売事業を始める人や、飲食店を経営した経験のない人に向いています。
移動販売のフランチャイズについては「移動販売(キッチンカー)のフランチャイズの種類、費用や特徴、メリット・デメリットなど総まとめ!」にて、メリット・デメリットをまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
キッチンカー事業におすすめの商材3選
キッチンカー事業を始める際、どんなメニューにするか迷う方も多いのではないでしょうか。
そこでこちらでは、おすすめの商材を紹介します。
主に以下の3点です。
- バナナスムージー
- 牛タン
- クレープ
各メニューの特徴を順番に解説します。
キッチンカー事業におすすめの商材をもっと知りたい方は「移動販売の人気ランキング!メニューを決める3つのポイントも解説」をご覧ください。
1.バナナスムージー
バナナスムージーは、必要な材料や機材が少ないことが特徴です。
そのため、車内でも簡単に作業を行えます。
加えて、ミキサーに材料を入れ混ぜ合わせれば完成する手軽さも魅力です。
作り方が簡単なので、提供スピードを速くできたり、従業員を雇った際に教育しやすかったりするメリットがあります。
バナナスムージーの移動販売の始め方は「【話題】バナナスムージーの移動販売に必要な準備を完全網羅!材料が少なくチャレンジしやすい」にて詳しく解説しています。
2.牛タン
牛タンのメリットは、様々なメニュー展開ができるということです。
主なメニューは、
- 炭火焼き
- シチュー
- 弁当
- コロッケ
などが挙げられます。
レシピのバリエーションが豊富であるため、お客様から飽きられにくいのが特徴です。
牛タンの移動販売について詳しく知りたい方は「【完全版】牛タンの移動販売の始め方8ステップ!成功するコツと必要な準備も紹介」を参考にしてみてください。
3.クレープ
クレープは、子供から大人まで人気の高い商材です。
中の具材を変えるだけで、メニューを増やせるという特徴があります。
デザート系だけでなく、おかず系のクレープも人気が高いため、様々なメニューを展開できます。
クレープの移動販売の始め方について知りたい方は「クレープの移動販売を始める手順を7つのステップで解説!成功するコツも紹介」をチェックしてみてください。
【食品以外】移動販売事業におすすめの商材2選
移動販売事業では、食品以外を商材として扱うことも可能です。
食品とは違い、売れる時間帯が限定されないというメリットがあります。
移動販売におすすめの商材は、以下の2点です。
- 雑貨
- 花
順番に解説します。
1.雑貨
移動販売を行う際は、雑貨を商材として扱えます。
具体的には、アクセサリーやファッションアイテムなどが挙げられます。
雑貨を商材に選択するメリットは、商品や仕入先の選択肢が多いことです。
そのため、扱う雑貨のジャンルが近かったとしても、同じ商品を販売する可能性は低いです。
移動販売で雑貨を販売する手順は「【保存版】移動販売で雑貨屋を始めるメリット5選!おすすめジャンルと必要な許可を紹介」にて解説しています。
2.花
花の需要は高まっており、ニーズの高い商材です。
花の国⽇本協議会の調査では、近年ではステイホームの影響もあり「家に花を飾る頻度が増えた人が増加している」と発表しています。
ブランディングや戦略によっては、十分な売上が期待できるでしょう。
なお、生花だけでなくドライフラワーを販売することで、商品のロスを抑えられます。
移動販売で花屋を開業したい方は「花屋に最適な車を選ぶポイント3つを解説!移動販売のメリットや準備も紹介」をご覧ください。